旅行-成都③九賽溝

世界遺産である。かなり有名で、中国国内は勿論のこと世界各地から観光客がやってくる。「黄龍山」と一緒で山が、川、滝、湖、色を場所によって変える水、そしてそれらを取り囲む雄大な景色がある。

昨日の恐ろしいバスの余韻が残ったままバスで出発。やはり無茶運転なのだが、辛うじて景色が見えるのでカーブを予測することができ何とか1時間程で到着。

ものすごく広い地域に存在するので道路が整備され、様々な場所を循環する乗合バスが走り回っている。入園料は確か200元（2600円）だったか。ものすごく高い。

場所により景色が大きく変わる。湖はブルーのもの、緑のもの、乳白色のものとその水質に含まれる鉱物、湖のある場所の鉱物により美しい色に変わる。その神秘性に中国の置くの深さをまざまざと感じさせられる。

「パンダ湖」などという湖もあり、昔はパンダが現れれることもあったようだ。

夜は民族舞踊を見る。この黄龍山を含めこの地域はチベット族が暮らしている。服装は南米アンデスで暮らす人々と同じであることに驚いた。カウボーイが被るようなテンガロンハットより少し小さめの帽子を被り、ブーツを履き、ポンチョのようなものを羽織る。かなり独特だ。でも、これがまた格好いい。
料金は高めだったがのりが良く格好いい司会者と、斬新なステージの設備、華麗で迫力有るダンス、観客を巻き込んでの演出に非常に満足した。

次の日一路バスで飛行場へ。その途中この地方独特の牛、「毛牛」が広大な草原に放牧されている様子を見る。その名の通り長い毛を持つ牛であり、ミルク、肉と何もかもこの地域ではこの「毛牛」を使う。

土産物屋に入ると毛牛のソーセージ、干し肉、真空パックされた肉、ヨーグルト、チーズなどが所狭しと売られ、観光客が殺到していた。御多分にもれず自分達も並んでいろいろ買い込む。ヨーグルトはすっぱくて、濃厚で、ヨーグルトフリークの女房も目を丸くするぐらい美味であった。

団体旅行2日目に入り、前日のバス地獄を乗り切った一体感のようなものがグループで生まれていたようだ。色々な人が話しかけてくれて、下手な中国語で必死にコミュニケーションをはかる。

江蘇省の役人グループ、人民解放軍、有休を取ってやってきたOL、広東省からきたビジネスマン、とその経歴は様々であるが成都から飛行機を利用してのツアーに参加しているだけあって、一般の中国人とは違うマナーの高さと知性を感じた。

広大な草原、切り立った山、谷をすりぬける川、雲、毛牛、羊を見つつ成都へ飛んだ。