<アイデア展開と収束>
◆製品開発の基本作業(2)
238:【デザインのコツ・デザインのツボ 100連発!】第38発 商品企画
こんにちは!「工業デザイン相談室」の木全(キマタ)です。デザイナーの実像・デザイナーとの付合い方・デザイナーとのトラブル回避法など書いていきます。御相談がありましたら、コメントをくださいね。
新書「デザインにひそむ<美しさ>の法則」 12月16日発売開始 好評発売中
記事の目次
デザイン相談室の目次 デザインの考え方と運用について
デザインのコツ・ツボの目次 商品企画とデザインワークについて
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【宣伝】新書まだまだ平積みされています
私の新書が、書店で平積みになっていられる期間もあと少しです。その間は、紹介させてくださいね。
題名「デザインにひそむ<美しさ>の法則」
ソフトバンク新書
価格 735円(税込)
アマゾンで予約 できます。
実は、もうほとんど平積みされていません。東京駅の八重洲ブックセンターと秋葉原の書泉ブックタワーでは、辛うじて平積みです。大手書店ならまだ棚にはあるようです。皆さん、お手にとって、ご興味がありましたら、是非ご購入ください!!!
■製品開発にかかわる作業についての基本的な考え方
「製品開発にかかわる作業についての基本的な考え方」とは、常に
「とことん、いろいろなアイデアを出す」(拡散)
↓
「正しい審査基準(コンセプト)で絞り込む」(収束)
↓
「お客様に伝わる形にする」(製品)
を繰り返さなければならないということを前回お話しました。そして、それは実に面倒くさい作業だとも書きました。しかし、この作業をしないと、お客様に受け入れられ、売上をあげるようないい製品は決してできません。
■失敗学と創造学
新しい製品やビジネスに失敗はつきものです。失敗を知り、失敗を無駄にしないための学問である「失敗学」を創設した畑村洋太郎工学院大学教授(畑村創造工学研究所)は、「失敗学」をさらに発展させて「創造学」「決定学」を構築されています。
「創造学」は「失敗学」から発展しており、創造学では、正しい創造とは、起こりうる失敗を想定して、失敗が起こっても間違いない対応ができたり、失敗の確率を少しでも減らして極力失敗のない創造を作り出していくことだとしています。
畑村教授は、失敗が起きた際にも、新しい創造をする際にも「状況を図式化してアタマを整理する」ことが大切だとしています。その具体的な作業として
思考平面図 → くくり図 → 思考関連図 → 思考展開図
が有効だと書いています。
「思考平面図」とは、失敗したり、新しい創造をするときに、それにまつわるあらゆる要素を思い浮かべ、付箋(ポストイット)に書き出し、そのすべての付箋を大きな紙に張り付けた表のことです。(付箋は100枚以上あることが理想です。)
「くくり図」とは、上の付箋の中で似た内容の項目を並べ換えながら張り替えていき、いくつかのグループに別け、グループごとに名前を付けていくこと。このグループ名が、くくった各項目の上位概念となり、頭の整理に役立ちます。
「思考関連図」は、くくり図で命名したグループどうしのつながりを関連付けてつないでいくことです。このあたりはマインドマッピングに似ています。
最後の「思考展開図」とは、具体的な課題を設定して「思考関連図」を再度分析・分解して解決策、具体策へと収斂させていくことだと言っています。
これは、工業デザインで新しい製品を考えていく上での「製品開発にかかわる作業についての基本的な考え方」と全く同じです。
「とことん、いろいろなアイデアを出す」(拡散)=「思考平面図」
↓
「くくり図」
↓
「思考関連図」
↓
「正しい審査基準(コンセプト)で絞り込む」(収束)=「思考展開図」
↓
「お客様に伝わる形にする」(製品)
この流れの中では「正しい審査基準(コンセプト)」は、「くくり図」と「思考関連図」を考えていく中で形作られていきます。
■失敗しないために
確かに、何も新しいことに挑戦しななければ、失敗しません。しかし、それでは、発展はありません。でも、新しい挑戦には必ず失敗がある。その失敗をできる限りおさえること、それが成功への第一歩でしょう。
「製品開発にかかわる作業についての基本的な考え方」とは、そのための考え方です。
新しいことに挑戦したいけれど、失敗はしたくない。誰でも考えることです。
そうは言いながら、「とことん、いろいろなアイデアを出す」のは、なかなか大変です。ましてや、それを分析することなど、どうしていいか途方に暮れてしまうかもしれません。
では、これから「とことん、いろいろなアイデアを出す」そして「そのアイデアを分析する」ための具体的な手法をご紹介していきましょう。
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■製品開発にかかわる作業についての基本的な考え方
「製品開発にかかわる作業についての基本的な考え方」とは、常に
「とことん、いろいろなアイデアを出す」(拡散)
↓
「正しい審査基準(コンセプト)で絞り込む」(収束)
↓
「お客様に伝わる形にする」(製品)
を繰り返さなければならないということを前回お話しました。そして、それは実に面倒くさい作業だとも書きました。しかし、この作業をしないと、お客様に受け入れられ、売上をあげるようないい製品は決してできません。
■失敗学と創造学
新しい製品やビジネスに失敗はつきものです。失敗を知り、失敗を無駄にしないための学問である「失敗学」を創設した畑村洋太郎工学院大学教授(畑村創造工学研究所)は、「失敗学」をさらに発展させて「創造学」「決定学」を構築されています。
「創造学」は「失敗学」から発展しており、創造学では、正しい創造とは、起こりうる失敗を想定して、失敗が起こっても間違いない対応ができたり、失敗の確率を少しでも減らして極力失敗のない創造を作り出していくことだとしています。
畑村教授は、失敗が起きた際にも、新しい創造をする際にも「状況を図式化してアタマを整理する」ことが大切だとしています。その具体的な作業として
思考平面図 → くくり図 → 思考関連図 → 思考展開図
が有効だと書いています。
「思考平面図」とは、失敗したり、新しい創造をするときに、それにまつわるあらゆる要素を思い浮かべ、付箋(ポストイット)に書き出し、そのすべての付箋を大きな紙に張り付けた表のことです。(付箋は100枚以上あることが理想です。)
「くくり図」とは、上の付箋の中で似た内容の項目を並べ換えながら張り替えていき、いくつかのグループに別け、グループごとに名前を付けていくこと。このグループ名が、くくった各項目の上位概念となり、頭の整理に役立ちます。
「思考関連図」は、くくり図で命名したグループどうしのつながりを関連付けてつないでいくことです。このあたりはマインドマッピングに似ています。
最後の「思考展開図」とは、具体的な課題を設定して「思考関連図」を再度分析・分解して解決策、具体策へと収斂させていくことだと言っています。
これは、工業デザインで新しい製品を考えていく上での「製品開発にかかわる作業についての基本的な考え方」と全く同じです。
「とことん、いろいろなアイデアを出す」(拡散)=「思考平面図」
↓
「くくり図」
↓
「思考関連図」
↓
「正しい審査基準(コンセプト)で絞り込む」(収束)=「思考展開図」
↓
「お客様に伝わる形にする」(製品)
この流れの中では「正しい審査基準(コンセプト)」は、「くくり図」と「思考関連図」を考えていく中で形作られていきます。
■失敗しないために
確かに、何も新しいことに挑戦しななければ、失敗しません。しかし、それでは、発展はありません。でも、新しい挑戦には必ず失敗がある。その失敗をできる限りおさえること、それが成功への第一歩でしょう。
「製品開発にかかわる作業についての基本的な考え方」とは、そのための考え方です。
新しいことに挑戦したいけれど、失敗はしたくない。誰でも考えることです。
そうは言いながら、「とことん、いろいろなアイデアを出す」のは、なかなか大変です。ましてや、それを分析することなど、どうしていいか途方に暮れてしまうかもしれません。
では、これから「とことん、いろいろなアイデアを出す」そして「そのアイデアを分析する」ための具体的な手法をご紹介していきましょう。
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