予想外

てっきり
成功なんて祈れないと思ってた

てっきり
しばらく会えないんだと思ってた


予想外。



私は　私が思ってた以上に
みんなのことが大好きだったらしい。



演奏が始まる瞬間　自分のことみたいに緊張して
少し去年を重ねて　泣きそうになって
包むように　時に圧するように広がる音に気持ちは高揚して
ステージで立派に輝く彼らに　また泣きそうになった


結果は去年と同じで
少し納得いかなかったけど
彼らは
私より
去年より
ずっと晴れ晴れしてた。

良かった。



あれからもう一年か。
色々ありつつ
早かったな。



久しぶりに会った仲間と

なんで　彼の家に。

昨日の今日で
さすがに会えないと思ったのに

あからさまに気が進まない素振りは不自然だし
話まとまっちゃったし
その後に帰るのもまた不自然だし
こんなことになるとは

予想外。


みんな
彼のかき氷に驚いてたけど


かき氷機があることなんて知ってるよ。
シロップの種類だって
かき氷の作り方だって
好きなお茶だって
スイッチの位置だって
知ってるんだよ。


でも
新しい漫画やゲームソフトが
もう　ここは
私の知ってる家じゃないんだ　と
教えてくれた。


そうだよね。



もし彼が
私に対して申し訳ない気持ちを持っているとしたら
元気な姿を見せて
少しでも安心してもらえたかもしれない。
と　無理矢理プラス思考。



うん
そうでなくても
とりあえず
顔を見れて良かった。



それで満足しとけよ