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現代ミリタリーのゲームチェンジャー・戦いのルールを変える兵器と戦術

2020年08月09日 | 読書

井上孝司氏の新刊「現代ミリタリーのゲームチェンジャー・戦いのルールを変える兵器と戦術」を読みました。

 

 

最近のトレンドとして出てくる言葉「ゲームチェンジャー」について井上氏が過去の事例をひもときつつ、

ゲームチェンジャーの定義と、それを生み出すためのプロセス、思考、組織論について書かれました。

私は過去の事例としては海軍の空軍化です、ロンドン条約による制限から日本海軍は航空母艦による敵艦隊への攻撃です。

大戦後ではアメリカのスプートニクショックによるSSBN「戦略ミサイル原潜」です、

原子力潜水艦にポラリス・ミサイルを組合により「核の三本柱」のひとつとなりました。

ハイマン・リッコーヴァーが原子力潜水艦の父と言われていますが、

変人でアメリカ海軍内部でも非常に不人気でしたが上司のミズル提督が彼を指名しました。

井上氏が書かれているようにゲームチェンジャーを成し遂げるには誰もが賛同するようでは成し遂げれない、

指導する人間の困難を成し遂げる断固たる意志の強さが必要とのコメントには賛同です。

現代ではドローンです、著者も書かれていますが、

報道機関がなんでも全ての無人機をドローンとひとくくりにしている指摘は正しいと思います。

UAV「無人機」といてばMQ-1プレデターが最初の成功例であると思います、

もともとはイスラエルで発案されて具体的にはアメリカで製造されて改良されていきますが、

CIAがナット750に目を付けて製造されました。

もともとは隙間武器産業メーカーが開発したもので大手航空機は目もくれていませんでした。

これが上層部に認められると大手航空機メーカーが買収していきます。

著者も書かれているようにゲームチェンジャーを作り出すのは既存の物を改良している時にはできないが、

相手が今後どのような戦略を考えているか、それに対して自国では何か対策として出来るか、

それは資金が無尽蔵にあるわけではないので、

効果的な物が必要であるので発想の転換が出来る人材を育てることが必要ではないかと思いました。

日本については著者も指摘しているように今の防衛省幹部では無理と思います。

自分はこれからAIをどのように利用するかによりゲームチェンジャーになれるのではないかと思います。

全世界のデータベースや監視システムにハッキングできるようソフトを作成して

自国の防衛及びミリタリーに必要なデータをAIにより分析、集積して行き、

何か一番危険な状況かを知らせることが出来れば事前に防衛体制を整えることが出来るのではないかと思います。

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