写真撮影:2011.09.07
九月七日の午後六時から、佐渡市羽茂・草刈神社の乙祭(おとまつり)奉納能がありました。今回はこの『清経』に始まり、幕間に一調一管『獅子』、そして『羽衣』という演目です。これらを三日シリーズで紹介します。なお、管理人は本日夕方長岡へ行きますので、コメント欄はあけたままですが、返信や訪問等は遅れます。ご容赦下さい。
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草刈神社能舞台は茅葺き屋根の舞台です。そのため薪能をやるのは面倒な手続きやりとりが消防署との間でなされるんだそうで。そのためもありまして、今回は薪はたかれないとのことです。ただ薪はなくとも、夜の能と言うことですから雰囲気はなかなかのものです。茅葺きの屋根の向こうに月が出ていました。今回は月見能という感じでもありました。なお、下の文は会場で配られたプログラムからOCRしたものです。
能「清経」
清経の妻(ツレ)が登場してワキ座につく。清経につかえる淡津の三郎(ワキ)が、清経の形見の髪を携えて登場し、主人清経が豊前国初が浦で入水したので京へ上る旨を語る。
清経邸についた三郎によって清経が自殺したことが語られ、船中に残された形見の髪が渡されると、妻は恨みを見せて泣き崩れる。夜もすがら夫を思い寝していれば枕が恋を知らせ、夢にでもかよわせてくれるであろうという地謡の中に、清経の霊(シテ)が静かに現われる。
清経の霊は、現世は夢、人間は悟り一つでいかようにもなることを呟きつつ、妻と言葉を交し事情を話し、恨みを晴らしてほしいという。豊前の柳が浦という所へ落ち、一門のために宇佐ハ幡に参龍する。ここまで語ると妻が、天子をもおつれし、まだ一門がどうなるともわからぬのに自殺するのはつまらぬと言葉をさしはさむ。
続いてシテは、かつての栄華を思い、今の悲惨と不安な心中を語り、神に見放された状況の中で死を決意するまでの経緯をのべる。入水する際は、船首の板に立ち上がって横笛を吹き、今様・朗詠を吟じ、この世を旅と観じて、入る月に如来を祈った話を聞き終えて、妻はこの契りを嘆くが、清経の霊は、娑婆も地獄も同じ事だと言い、キリに修羅道のさまを演じて、一曲を終える。
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【清経・参考サイト】
http://www.the-noh.com/jp/plays/data/program_020.html
the能.com
http://funabenkei.daa.jp/noh/kiyotsune.html
能の淵
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写真撮影:2011.09.07 佐渡市
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2011年 地理の部屋と佐渡島 能舞台と芸能
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http://blog.goo.ne.jp/dachasnowman/
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月が出ていて、いい雰囲気ですね。
羽茂の草刈神社はまだ訪ねたことがありません。
次の帰省で心しておきます。
プログラムからストーリーが解りました。
一度観に行きたい草刈神社の乙祭です。
こうして、話のストーリーが分かって能を観ると、ドキドキするほど面白くて、
モニター画面を上下させて繰り返し見せていただきました。
父は能が好きで、忙しい中でも時々、観に出かけていたことを思い出します。
ここでも、女性の方が現実的?で、微笑んでしいました。
このような幽玄なる世界を身近に持つ佐渡の
皆様はお幸せですねぇ。そしてずっとこの
伝統を守っていらっしゃるのですから素晴ら
しいと思います。
私は新潟芸術文化会館ができたころ、能楽堂
で何回か能を鑑賞したことがありますが、薪能はまだ鑑賞したことがありません。
月見能とは何とまぁ優雅なことでしょう。
一こま一こまその物語がかたられるように写真が撮られていていいですね~
薪能を見に佐渡まで飛びましょうか。
いい感じですね。
秋の夜長も始まりましたね。
今日もスマイル
茅葺き屋根の舞台に芝の観客席?・
そして月灯りと濃紺一色の空・
能の世界と一体感感じます。
伝統の佐渡芸術ご紹介ありがとうございます。
「清経」については、普通の方は平家物語から連想されているのでしょうね。
平家物語も読んだことが無いわたしは、平重盛の子と云うことから知りました。
宮島に平重盛御手植松(遺木)というもが今ものこされています。
http://yutaka901.fc2web.com/page7e40.html
きょうたまたまみた(NHK再放送だったようです)国宝 その美と技「厳島神社 平家納経」、
平家一門の繁栄と極楽往生を願ったものだったそうですが、繁栄は長く続かず、清盛の死後から4年で一門は瀬戸内海に滅ぶと・・・
お言葉に甘えて、コメント入れてます。
能舞台、実際に見たことはないんですけれど、
なかなか奥深いもんですね。
一度、見てみたくなりました(笑)
それにしても、夕日の撮影もお上手ですね。
トップの写真、夜の光景は独特の雰囲気を醸し出しますね。
今日は3.11から半年。あの9.11テロ
から十年の節目と言うことで、朝か
らニュースで様々語られていました。
もうそんなに経ったか。半年前の震
災にすら、あれから六ヶ月の月日が
経ったことに時の過ぎる早さを感じ
ます。今政界は経産相の不用意な発
言で内閣発足当初から出鼻をくじく
有様。これから半年後がどうなって
いるのか。どうも一年という節目を
迎える時に被災地や日本に明るい光
が射し込んでいるかどうかが心配に
なります。
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▲つちやさんへ。
今回のプログラムはありがたかった
です。プログラムにストーリーが
無いものが普通でしたので。さて、
草刈神社。佐渡へとお越しの際は是
非寄ってみて下さい。
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▲hanasakuokaさんへ。
今回は記事紹介と同時にあらすじを
示すことができました。佐渡で能が
行われる際は簡単なプログラムが配
られるのですが、今回はあらすじ入
りのものでした。これが大助かりで
した。
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▲karinさんへ。
逆に僕は能楽堂での能を見ていない
のです。ただ、屋内で見るものも良
いでしょうけど、屋外での薪能は良
いですよ。お勧めします。
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▲hirugaoさんへ。
今年はあと10月1日の薪能を見に
行こうかと予定していますが、それ
が最後です。その時の場所は観光ホ
テルからも近いので、結構観光客も
来ると聞いています。
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▲kawazukiyoshiさんへ。
そうですね。能を愛好する方が佐渡
には多いと思います。皆さん色々ご
努力されていまして、こうして神社
の祭の際などの奉納能が舞台となる
ようですよ。
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▲ころんさんへ。
そうですね。舞台前の広場は芝です。
とても雰囲気の良い場所です。こん
な場所で夜見るのですから気分は良
いです。
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▲裕さんへ。
とても為になる情報をいただきまし
た。当方の不勉強を補っていただき
感謝です。
平家の繁栄。まさにそうでしたね。
あまりにも急成長が過ぎたためで
しょう。
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▲空の彩さんへ。
今回は三回シリーズ。三日連続で紹
介しますので、雰囲気を楽しんで下
さい。来月の一日もできたら撮影に
行ってきます。その時は薪能です。
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▲ディックさんへ。
今回使用のカメラはまだ慣れていな
いカメラです。多彩な機能を持つコ
ンパクトタイプですからどうしよう
もないです。三回目で少し遊びを入
れる予定です。
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