
栃尾市半蔵金地区へと向かった11月5日の取材。その途中、森上地区の南部神社に立ち寄った。震災発生後初めて半蔵金地区へと向かった時から、折に触れてこの神社前で車を止めてきた。しかしながら、過去一度も神社本殿まで行ったことがない。つるつる滑る階段のせいで、最初の取材時に足を滑らせ転びそうになり、カメラを落としたせいだ。今回はそんなことを思い出しつつも、行っていないのだからきちんと行こうと思い、階段を登ってみることにした。
行って良かった。鬱蒼とした杉木立の中の社殿はあまり大きくはないが、正面の彫り物が気に入った。いつ頃の作かはわからないが、こんな山里の小さな神社としては、なかなか手の入った彫り物と思う。
しばらく神社前で写真を撮影。ここは周囲を囲む樹木のせいで、昼なお暗い感じだ。ただ、木々の間から注ぎ込む幾筋もの木漏れ日が独特の雰囲気を醸し出ている。そんな空間での一時を過ごした後、もと来た階段を下りることにした。相変わらず滑りやすい階段。ゆっくり、一歩一歩、足下を確かめるようにして降りた。
途中眼下に森上の集落が見えてきた。なかなかよい山里の風景だ。写真をまた一枚。デジタルカメラのメモリー残量を気にしながらも、無くなったら無くなった時のこと。最後まで無事降りきったところで、鳥居や南部山と山名が彫られている石碑を撮影。裏に嘉永と読める年号が彫ってあった。
<写真撮影:2005.11.05> 2005年 地理の部屋と佐渡島