安曇野の遊び人の日記

安曇野在住の遊び人の日記です。

2017.12.15 八方バックカントリースキー

2017-12-16 00:19:24 | テレマーク

今日は良い天気でしたので、今シーズンお初のバックカントリースキーに行って来ました。

場所は八方押出沢(ガラガラも少し味見)。グラードクワッドが準備中でリフト一本分ハイクアップしましたが、それでも滑走ポイントまではたいした距離ではないのでいい感じで登れました。

ところで八方のゴンドラ片道券、登山者・バックカントリー向けの販売の方法が年々厳しくなっているような気がします。去年は言われなかった気がするのですが、片道券で上がった場合は、下山時はスキー場内の滑走はダメなんだとか。なんなのかなあ。

 

良い雪!

 

押出沢は安定しておりいい雪でした。

 

 

絶好のコンディションでさいこー

 

 

 

 

 

 

 

ガラガラ沢も程よい感じ

 

 

下部はさすがに重い雪でしたが、地形がほぼ隠れており、問題なく下まで滑れました。

 

 

今回のGPSログ

 

 


面倒くさがりやさん向けのバックカントリースキーのホットワックスについて

2017-12-13 22:01:15 | テレマーク

バックカントリースキーにおける自分なりのワックス方法について説明します。 

より良い滑走性を目指すなら、ゲレンデスキー同様

  1. 滑走面のクリーニング(リムーバー等使用)
  2. 雪の状況にあわせてストラクチャーの処理
  3. ベースワックス処理
  4. スクレパーでベースワックス除去
  5. ブラッシング
  6. 雪温・湿度に合わせた滑走ワックスをホットワックス
  7. スクレパーで滑走ワックス除去
  8. ブラッシングで余分なワックスを除去
  9. 登る時は滑走面を良好に保つためにシールを付けずにスノーシューで登る
  10. 滑走直前に雪質に合わせたフッ素系などの簡易ワックスを塗る

というのがベストですが、さすがにこんな手間シーズン中に毎度やってられませんし、コストもかかりすぎます。また、スキーシールをつけるのなら、上記作業ははっきり言ってグルー等が付いてしまい無意味なので、滑走はそこそこかつワックスの持続性がよく、効率的に毎週もしくは隔週バックカントリーに行く場合の自分なりのワックス方法に付いて説明します。

用意するもの

  • アイロン(スキー用でなくても可)
     
  • スキーを置く台(木材が2つほどあれば良い)
  • ブルーシートなどの下に敷くもの
     
  • ワックスリムーバー
     
  • ティッシュなど汚れを拭き取るもの
  • ナイロンブラシ(スキー用がベスト)
     
  • プラスチックスクレパー(もしくはプラスチック定規)
  • 滑走ホットワックス
    ※生分解性に優れたパラフィン系の0度以下用がベスト。フッ素の配合が多いもの、グラファイト系や0度以上用のものは、おすすめしません。
     例:SWIXのCH7やCH8など 

手順

  1. ブルーシートなどワックスが垂れても床が汚れないように床に敷き、スキーを置くための台を設置し、滑走面を上にしてスキーを置きます。必要に応じで、台の上に両面テープを貼ってスキーがずれにくいようにします。
  2. 滑走面にリムーバーを吹き付け、汚れが浮いてきたらティッシュ等で拭き取ります。グルーや古いワックスが残っていた場合は、スクレパーを使って除去します。
  3. ブラシで滑走面をブラッシングし、滑走面の余分な汚れを除去します。
  4. 滑走ワックスをアイロンを使ってホットワックスします。この時、ワックス後の表面がなるべくフラットになるように2-3度アイロンをトップからテールに向かってかけてなじませます。これを行うことで、滑走性の持続性の向上と、シールの貼り付きがよくなります。

作業の詳細は、以下の動画を参考にしてください。
面倒くさがりやさん向けのBCスキーワックス方法

以上です。慣れればスキー1ペア10分くらいで作業が終わります。 

ワックスが硬化した後の、スクレパーでのワックスの除去は必要ありません。ベースワックスの処理も、ワックスを除去しないので、必要ありません。
この状態で、山に持って行き、シールを貼る前に、タオル等で表面の水分や汚れをふき取ったあと、シールを貼り付けて登ってください。
ワックスをはがさないので、フッ素の配合が多いもの、グラファイト系、0度以上用の滑走ワックスは、はがれやすくシールの接着力を弱めてしまいやすいので、0度以下用のシンプルなパラフィン系の滑走ホットワックスをおすすめします。
0度以下用のホットワックスであれば、シールを貼り付けても早々に剥がれることもなく、シールの接着面への影響も軽微で、自分の所有しているシールでは、接着面がすぐにダメになったということはありません。

お手入れのページでも書いていますが、接着力をダメにするのは

  • 滑走面が汚れたままシールの着脱を繰り返す
  • 水分を除去しない(ツアー後に乾かさずにほったらかし)
  • 簡易ワックスなどの簡単に剥がれるワックスが残った状態でシールの着脱を繰り返す
  • 保管状況(高温・多湿の環境)

 です。

 滑る時ですが、ほとんどの場合、シールを外したらそのまま滑ってください。出だしは、滑らないことが多いですが、何十mか滑ったら、ホットワックスの上についていた、汚れやグルーが取れ滑走性が上がってきます。ワックスを除去しないので、滑走するにつれワックスが削れてきますが、ほとんどの場合、1-2回分のツアーくらいは滑走性が持続します。

もちろん、極低温化および乾燥した雪質ではこの方法では逆に引っかかり、滑走性が良くないため、おすすめしません。
白馬近辺の山では、自分の経験上ほとんどこれで問題ありませんが、やはり、すべての雪質に対応できるわけではなく、滑らない場合もありますがその場合は、多少表面をブラッシングするか、タオルでこすった後に、簡易ワックスを塗布すれば、ほぼ問題ない程度になります。

 ※シールを貼る前にはもちろん簡易ワックスはよく落としてね。

最初に書きましたが、よりよい滑走性を目指すなら、ゲレンデスキー同様の手順でワックス処理することをおすすめします。

あくまでこの方法は、

  • 毎週もしくは隔週バックカントリーに行く!
  • ワックスしている暇なんてそんなにない!
  • ワックスにそんなコストかけれない!
  • 手間をかけずにそこそこ滑走性をよくしたい!

という面倒くさがりの人向けの方法となりますので、そこのところご理解願います。

なお、春のストップ雪に関してはこの方法はあまり効果ありません。
滑る時はよく滑りますが、滑らない時は全く滑らず苦労しますので、その際は簡易ワックス等を適宜追加してください。

事例:2017.4.14 白馬乗鞍岳

この方法で仕上げて、シールを貼り付け山頂で剥がした時の滑走面の状況。
ほぼ仕上げたままの状態で、シール側にはワックス分はほとんど付いていません。

下山後の滑走の面の状況。

2000m付近までは非常によく滑りましたが、そこからはストップ雪のためひどい状況でした。
画像の通り、ワックスはほぼ全て削られて少しけばだった状態で、黄砂混じりでしたので、ティッシュ等でふくと汚れがつく状況でした。 
ホットワックスを塗りっぱなしの状況でもこのようになってしまいますので、ワックスをしていないと滑走面への影響はそれ以上だと思っていただけれと思います。

とにかく、面倒くさがらずになるべく滑走面のお手入れはしましょう!

スキーは滑走面の方が大事です!