
今回はTverで初めて解説のないロードレース中継を観ましたが、とても長い6時間でした。途中、地上波や録画などを観ながらも、途中で完全に寝落ちし、気付いたらゴール5kmでレムコが1分以上のリードを得ていたのです。パンクなのかバイク交換のロスもありながら、エッフェル塔を背にしたゴールに飛び込むレムコの姿は美しく見えました。バレーやバスケット、柔道と大柄な選手たちのパワーや高さに圧倒されていた中で、日本人とほぼ変わらない、むしろ日本人よりも少し低い171cm。バスケットの河村選手もそうでしたが、50cm近い身長差をものともしない機敏な動きには魅了されます。MTBのXCで金メダルのトム・ピドコックも170cmと小柄な選手でした。

それにしても今年のオリンピックではスペシャライズドが大喜びしそうな状況になっています。オリンピックに合わせて発表されたスペシャライズドの50周年記念の限定版、S-Works Forward 50コレクションは多分即完売になる勢いです。本来はツール・ド・フランスに合わせていたのかもしれませんが、スペシャライズドのバイクが活躍する場面がほとんどありませんでしたので、オリンピックでのW金メダルの宣伝効果は絶大なものがあるでしょう。

自転車競技は屋内のトラック競技は別として、屋外で風にさらされるロードレースは必ずしも体格が大きい方が有利にならない競技のひとつです。スケートボードもそうなのですが、身体が大きくなり過ぎると不利に働く要因にもなるのです。
体格に恵まれない日本人にはロードレースは向いていると思うのですが、自転車大国のオランダやベルギーなどの欧州に比べ競技人口が圧倒的に少ないのです。ただ、他競技で目が出ず自転車競技に転向して成功した日本人もいるのです。東京オリンピックのトラック 女子オムニアムで銀メダルを獲得した梶原悠未選手は高校進学前までは競泳に取り組むも、「トップを目指せる競技への挑戦」を模索し自転車競技に転向し大成功しているのです。

未経験からのスタートにも関わらず、わずか2ヶ月でインターハイに進出するほどの実力を発揮し、その後も躍進は止まらず、アジア選手権ジュニアカテゴリで5種目優勝、 世界選手権ジュニアカテゴリで2年連続銀メダルを獲得しました。大学進学後は全日本選手権を5連覇、3種目の日本新記録保持、アジア選手権大会4連覇、ワールドカップ日本人史上初の4大会優勝の記録を樹立し、2021年の東京五輪では女子オムニアムで銀メダルを獲得し日本代表チームに唯一のメダルをもたらすことになったのです。今回のパリでもメダルの期待が高い数少ない選手のひとりです。
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