春シーズンはクラシックレースを主に戦ってきたポガチャルですが、7戦して4勝し2位が2回、3位が1回と、一度も表彰台を逃していないのですから凄いの一言です。これで、秋のイル・ロンバルディアも征することが出来れば、ロードレース界のレジェンド・エディ・メルクスが持つモニュメントの年間表彰台4回という記録を塗り替えることになるのです。

ストラーデビアンケでの落車等もあり決して絶好調とはいえない状況でこの結果で、敗れたのはクラシックのワンデーレースだけ。久々のレースとなったクリテリウム・ドゥフィネではツールで最大のライバルになるヴィンゲゴーに1分近い差を付けて初の総合優勝を飾っているのです。とにかくポガチャルのステージレースでの強さは別格といえるでしょう。

プロ入り後の全19のステージレースでは15勝、2位が2度、3位が1度、13位が1度という信じられない成績を残しているのです。13位はプロ入り直後のツアー・ダウンアンダーでのもの、2度の2位はヴィンゲゴーに敗れたツール・ド・フランス、3位は初のグランツールとなったブエルタでのもので、それ以外は全て総合優勝しているというのは意外と知られていないデータかもしれません。プロ入り後にステージレースでのリタイヤが1度として無い選手でもあるのです。

ヴィンゲゴーがツールを連覇中の2022年と23年もツール以外のステージレースではポガチャルは1度も負けていないのです。ステージレースをメインに走っているヴィンゲゴーに対しポガチャルはクラシックのワンデーレースも走っているので、結構負けている印象があるのかもしれません。加えて、ドゥフィネのように出れば確実に勝てるレースも今年が2度目の参戦で、ブエルタにしてもプロ入りした20歳の時以来参戦すらしていないのです。