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CYCLINGFAN!!

自転車をこよなく愛し、自分の脚と熱いハートで幾つになっても、可能な限り、どこまでも走り続けます~♪

ポガチャルvsマチューという構図(1)

2025-03-29 13:58:30 | プロ・ツール
 ミラノ~サンレモの熱戦から1週間、ポガチャルの強烈なアタックに耐えて勝利したマチュー・ファンデルプールがE3サクソ・クラシックも圧巻の強さで連覇達成です。昨年も春先は絶好調で、E3からロンド・ファン・フラーデレン、パリ~ルーベと勝ち続けたマチューが、ミラノ~サンレモでポガチャルを負かしたことで自信に満ち溢れているようでした。ガンナ同様マチューもかなり身体を絞り、登れるようになっています。

 残り39kmからアタックし、2年連続の独走勝利で2位マッズ・ピーダスンに1分5秒、今季絶好調のフィリッポ・ガンナは3位と健闘するも、2分4秒もの差を付けられているのです。本来ならこのレースにはポガチャルが出場し、マチューは回避する予定だったのですが、ポガチャルが今季のスケジュールを改め、パリ~ルーベ参戦を決めたことで、このレースはスキップ。ミラノ~サンレモで調子が良かったマチューが急遽参戦という流れの中での結果です。ただ、ポガチャルとの再戦は来週のロンド・ファン・フラーデレンで実現します。

 登り勾配のキツイロンドではポガチャル有利と見ていますが、あのチプレッサでポガチャルにしぶとく食らい付いたマチューの姿を見れば、今季のマチューは最強なのかもしれないとも思えてしまうのです。昨年はWツールを狙うポガチャルがロンドをスキップしているのですが、2023年は粘るマチューを振り切り初優勝を飾っています。

 加えて、負けず嫌いのポガチャルがミラノ~サンレモの借りを返そうと全力で向かってくるはずです。ミラノ~サンレモのポガチャルの敗因はチプレッサでマチューを引き離せなかったことでしょう。いつものポガチャルなら、最悪でも最後のポッジオでマチューを千切る脚は持っていたはず。それが、最後はマチューに前に出られているので、この段階で相当脚を使っていたことが推測されます。

 チプレッサこそ登坂記録を更新したものの、ポッジオのタイムは昨年より遅かったのです。出力もポガチャルにしては物足りないものでした。これが、ストラーデビアンケでの落車の影響なのか、Y1Rsというバイクの重量のせいなのかは不明ですが、本来のポガチャルの走りではなかったように私には見えました。
 

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若き才能が次々と開花

2025-03-29 09:39:31 | プロ・ツール
 アユソとログリッジが日替わりでリーダージャージを争うボルタ・ア・カタルーニャですが、ヴィスマ・リアースバイクに19歳の新星が誕生しています。総合リーダーのアユソも22歳ですが、マシュー・ブレナンはまだ19歳で今年ヴィスマとプロ契約を交わしたばかりの新人なのです。

 今年はUAEチーム・エミュレーツの20歳トリオ、ヤン・クリステン、アントニオ・モルガド、イサーク・デルトロが大活躍していますが、育成に力を入れているヴィスマ・リアースバイクからも、とんでもない新星が現れたようです。

 プロ初勝利はこのレース開幕4日前のグランプリ・ド・ドナン(UCI1.Pro)でしたが、プロ契約前に参加していたツアー・ダウンアンダーの第2ステージで2位に入ると、クラス2のカテゴリーのワンデーレースを2連勝し、勢いそのままにプロ初勝利を挙げると、ワールドツアーのボルタ・ア・カタルーニャ第1ステージも征して4連勝。これはちょっとモノが違うと思っていたら、昨日の第5ステージも勝利しているのです。

 昨年、ツアー・ダウンアンダーでプロ初勝利を挙げたデルトロはレース後完全に舞い上がっていましたが、ブレナンは冷静そのものでした。「昨夜、2024年大会の同じフィニッシュの映像で予習していた」と語っているほどなのです。このレースを観るまで全く注目もしていなかった選手ですが、ヴィンゲゴーの不参加で急遽メンバー入りし、こうしてすぐに結果を出す選手は必ず成功するはずです。昨年のツール・ド・ラブニールはDNSだったので、今季からUAEと契約しているラブニール総合2位のパブロ・トーレスの方が力は上と見ていました。今年のダウンアンダーではトーレスが総合22位、ブレナンは42位だったのです。

 このレースにトーレスも参加しています。アユソのアシストとして働きながら総合28位と健闘を見せているのですが、ブレナンのステージ2勝の前にはすっかり霞んで見えてしまうのです。それも、先行するティボール・デルフロッソを自ら追い、背後に迫るカーデン・グローブスも退けての勝利だったのですから。

 昨日のステージもそうでしたが、発射台を必要としないスプリントはワウト・ファン・アールトを髣髴とさせます。オラフ・コーイに続く若きスプリンターの登場で、ヴィンゲゴーを欠くチームにあっての2勝は大きな意味を持つはずです。登坂力ではパブロ・トーレスが遥かに上ですが、ポガチャル、アユソ、デルトロといったクライマーが揃うチームではステージ1勝はもう少し先になると見ています。
 




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