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CYCLINGFAN!!

自転車をこよなく愛し、自分の脚と熱いハートで幾つになっても、可能な限り、どこまでも走り続けます~♪

自転車への青切符を考える(2)

2024-03-10 12:01:48 | 自転車通勤

 自転車の保有台数は1970年代には2000万代だったのが、2019年には6870万台にまで増えています。2020年以降は減少傾向にあるのですがママチャリ率は65%と驚くほど高いのが実情なのです。これは日本のママチャリが扱いやすく廉価なのが最大の要因でしょう。ちなみにヨーロッパの自転車1台の単価は5万円代だといわれています。
 1台の価格が高いので、ヨーロッパでは自転車を大切に扱います。これは欧州の文化でもあるのですが、それを持続するために小さい頃からの自転車教育がしっかりとなされていることに留意したいと思っています。
 近年、日本でも学校での自転車教育も行われているのですが、どちらかというとルールに重点がおかれ、時間数も少なく、実際に自転車に触れながら実践的に指導する欧州とは大きな隔たりがあるのです。ドイツやベルギーやオランダでは小学生の頃から簡単な自転車修理ができるような実践的な指導が行われているようです。
 このような環境下だからこそ、5万円の自転車を大切にメンテナンスし、長く使い続けるという文化が根付いているのではないでしょうか。1万円前後で手軽に買え、ほとんど使い捨て感覚のママチャリでは、自転車に愛着を持てという方が無理というものです。そもそも、がっちりとしたチェーンカバーがあり、ホイールがナットで固定されているママチャリではパンク修理すら自分では簡単にできないというのも、それに拍車をかけることになってしまっているのです。
 私自身も10万円以上のロードバイクを手にするまでは、本当の意味での自転車への愛着があったかは不明です。スポーツタイプの自転車はチェーンカバーは無く、ホイールも簡単に外せるモデルがほとんどで、サドルやタイヤも自由に選べますので、パーツへの拘りも生まれます。こうして自転車に対する愛着が芽生えると、雨ざらしの外置きや、放置自転車は間違いなく減るはずです。
 こうした基本的な意識改革無しに、ルールだけを強化しても根本的な解決には繋がり辛いだろうというのが私の正直な感想です。欧州では既に環境整備(脱CO2)や道路空間の再配分(自転車と公共交通に再配分)に向けた都市計画が進められているのです。

 

 


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自転車への青切符を考える(1)

2024-03-09 14:42:19 | 自転車通勤

 先日、自転車の違反にも青切符が導入されることが閣議決定されたというニュースが流れました。施行は2026年までにということですが、今国会で法整備されれば来年には試行されるはずです。
 この法整備は交通事故における自転車関連の比率の高さだといわれています。2022年度の交通事故に自転車が関わる割合は23.8%と過去最高を記録しているのは事実ですが、この国は自転車後進国だという視点が欠けているように感じています。自転車先進国のヨーロッパでは近年サイクリストを守るための法整備が進められているのです。
 欧州では多くの国で自転車は車道を走ることが法律で決められています。また、自転車専用レーンもしっかりと整備され、車道を走行できない場合には歩道ではなく自転車専用レーンを走ることが義務付けられている国も少なくありません。
 この国の道路交通法でも自転車は軽車両で車道の左側端を走行することが原則なのですが、何故か歩道を走ることが黙認されてきたという歴史があるのです。実際に令和元年のデータでは自転車関連事故の内「自転車対歩行者」「自転車相互」「自転車単独」事故件数はほぼ同数という結果が出ているのです。これは、法整備の問題ではなく、自転車に対する意識の問題なのではないでしょうか?
 勿論、狭い国土の車社会で自転車が車道を走る危険性を考慮してのことだとは思うのですが、そのベースにある自転車がママチャリだったことが、自転車が歩道走行することを黙認する一因になっていたように思います。ママチャリの走行速度は16km/h程度とされてきましたので、歩道を走行していてもさほど危険ではないという認識がどこかにあったのだと思います。
 ただ、時代が進むにつれ自転車は進歩し、今では電動アシスト自転車も増えつつあります。日本では自転車は自動車と違い速く走ることができないという誤った認識がどこかにあり、歩道を走っても大きな事故には繋がらないという安易な気持ちがあったのではないでしょうか?実際には変速機のないママチャリでも普通に20km/h以上は簡単に出ますし、下りならば原付バイクよりスピードが出てしまう乗り物なのです。変速機付きのスポーツタイプの自転車なら平地でも30km/hや40km/hで走ることも可能だということを正しく知る必要があるのです。

 

 


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ロードバイクでの自転車通勤メリット(4)

2012-05-19 08:44:34 | 自転車通勤

 ホイールを換え、タイヤを細くし、路面抵抗を軽減できたとしても、フラットバーハンドルによる空気抵抗だけはどうにもなりません。個人的にはレボシフターの内側にバーテープを捲き、風の強い日はそこを握って乗っていましたが、所詮付け焼刃に過ぎませんでした・・・この辺りがクロスバイクの限界なのです。3t_ergonova_team01

 TCRを購入し、初めてのドロップハンドルにも慣れてしまうと、ドロップハンドルがどうしてロードバイクに採用されたのかが良く理解できるようになりました。まずは長距離を走る時は、上ハン、ブラケットポジション、下ハンと持つ位置を変えることで乗車姿勢も代わり、腰や背中やお尻といった特定の部位にかかる負荷を軽減できるので疲れ難いというメリットがあります。そして、ドロップハンドルの最大のメリットは正面の投影面積を小さくすることで風の抵抗が軽減できることにあります。フラットバーハンドルなら結構キツク感じる4~5m程度の風ならほとんど気にならなくなります。流石に10mを越えるような風は応えますが、それでも距離の短い自転車通勤なら走れないことはありません。
3t_ergonova01
 TCRで自転車通勤を始めてから、自転車通勤がとても楽になりました。それも片道5kmほどの市街地走行で約15分という速度でです。ところが、昨年は雪は遅かったのですが、気温が低く路面凍結が11月下旬から始まった為、已む無く半月ほどTalonでの通勤となりました。Talonのおかけで、春は3月から自転車通勤も初められたのですが、改めてフラットバーハンドルは風に弱いということを痛感させられました。MTBですから当然タイヤも太く路面抵抗も大きくなる為、通勤時間は20~25分と大幅にかかっていました。それでも地下鉄で1時間程度の通勤を考えると半分以下の通勤時間になりますから、少々無理をしてみました。スパイクタイヤもあるので、今年は年内一杯の自転車通勤を考えているところです。


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ロードバイクでの自転車通勤メリット(3)

2012-05-18 10:22:24 | 自転車通勤

 AL-700Xは既に手放しているので、クロスバイクとの比較はできませんが、MTBのTalon29erとの比較をしてみたいと思います。まずタイヤの幅と構造をご覧下さい。TCR2は700×23Cのスリックタイヤですが、Talon29erは29×2.1インチ幅のブロックタイヤとなります。23Cは23mmとお考え下さい。1インチは2.54cmですから2.1インチは53.34mmとなりTCR2のタイヤの2.3倍も幅広ということになります。見た目にも路面抵抗が大きいことは感じていただけると思います。さらにブロックタイヤはスリックタイヤに比べ路面抵抗が大きいことが分っています。Tcr2_179

 次に空気抵抗の面で考えてみましょう。写真でもお分かりのように、TCR2とTalon29erのサドル位置はほぼ同じですが、ハンドル位置がまるで違います。TCR2の方が前傾姿勢を深くできることが、この写真からもお分かりいただけるでしょう。さらにハンドルの幅の違いにもお気づき頂けると思います。TCR2はSサイズのハンドル幅は400mmですがTalon29erは650mmとかなり長くなります。これが空気抵抗をもろに受ける最大の要因なのです。
Tcr2_178
 ふじい のりあき氏の『ロードバイクの科学』によると時速20kmで走行時のロードバイクの出力は50Wなのに対し、ブロックタイヤのMTBでは80W強、時速30kmの場合ロードバイクは150W弱なのに対しMTBは200W弱ものパワーが必要になるそうです。ロードバイクの場合、MTBとの比較では25%ものパワーが削減できる計算になります。
 クロスバイクの場合、タイヤはスリックに近いものになるはずなので、ここまでパワーが必要にはなりませんが、それでもフラットバーハンドルである以上、ドロップハンドルのロードバイクと比較すれば15%~20%程度の負荷はかかると思います。そのほとんどが空気抵抗なのです。それでも時速20km程度の走行ならさして気にならないとは思いますが、時速が25kmを越えるととたんに空気抵抗の大きさを思い知らされることになるのです。Tcr2_176

 止まっている時には感じなかった風が時速25kmを越えるあたりから気になり始めます。まして時速40kmとなるとクロスバイクでは下りでもなければほぼ不可能な領域となります。ロードバイクでも時速40kmで走行するために必要な出力は300Wといわれています。
 個人的にはクロスバイクの時は時速25km程度でしたが、TCR2では28km~30km/h程度の速度での走行となっています。Talon29erならせいぜい時速20km程度になってしまうと思います。Talon29erはあくまでも冬用と割り切っていますので、路面が凍結しない限りはTCR2での自転車通勤となります。4月~11月までの8ヶ月はロードバイクで、12月と3月はTalon29erでの通勤になると考えているところです。


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ロードバイクでの自転車通勤メリット(2)

2012-05-17 08:49:05 | 自転車通勤

 日本ではママチャリと呼ばれる軽快車が主流で、ドロップハンドルのロードバイクを見かけることが稀な状況にあります。首都圏ではピストバイクによる事故が多発し、規制が始まっているようですが、それでもドロップハンドルの自転車はまだまだ稀というのが現状なのです。Img_0083

 首都圏を中心にピストバイクの普及が進んでいるようですが、元来ピストバイクはトラック競技用のバイクですから、シングルギアでロードバイクのような変速機が付属していませんのでとにかく軽量なのが特徴です。おまけにブレーキもありませんので、本来は公道は走れない決まりなのですが・・・ ピストバイクの流行はそのスタイリングの美しさもあるのでしょうが、変速機などのパーツがない分、価格がロードバイクと比べても安いことが大きいと個人的には思っています。ただ、GIANTのDEFY3のように7万円台のロードバイクもある訳ですから、もう少し自転車通勤用のロードバイクが増えてもいいのになぁと思っているところです。
Img_0078
 話しを戻しましょう。ロードバイクはそもそもが長い距離を走ったり、より速く走ることを目的に設計されたバイクですから、路面抵抗は勿論、空気抵抗も軽減するような造りになっています。クロスバイクならホイール交換すれば23Cのタイヤも装着できますから、路面抵抗の軽減は比較的容易です。個人的にはAL-700Xには25Cのタイヤを履かせていました。ただ、クロスバイクを選ぶ際にはリアのエンド幅が135mmのものがあるので注意が必要です。Wh_mt55_l

 一般的にリアエンド幅はロード用が130mm、MTB用が135mmになっています。クロスバイクはちょうどこの中間に位置しますので、2つの規格が混在しているのが実情です。
 リアエンド幅が135mmは太目のタイヤの装着を前提に設計されていますので、ホイール選びに苦労しますし、利用できるホイールも限定され価格も割高になってしまいます。今は29er用のホイールも出て来てはいますが、まだまだロード用のホイールと比べるとどうしても割高感は否めません。リアエンド幅が130mmならクリックリリース付きのホイールでもSHIMANOのR-501なら1万円以下で手に入ります。


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