□作品オフィシャルサイト 「誰も守ってくれない」
□監督・脚本 君塚良一
□脚本 鈴木智
□キャスト 佐藤浩市、志田未来、松田龍平、木村佳乃、佐野史郎、佐々木蔵之介、柳葉敏郎、石田ゆり子
■鑑賞日 1月24日(土)
■劇場 チネチッタ
■cyazの満足度 ★★★☆(5★満点、☆は0.5)
<感想>
第32回モントリオール世界映画祭では、最優秀脚本賞を受賞したこの作品。
その脚本家君塚良一がメガホンを取る。
ある日突然、殺人犯の妹になってしまった15歳の少女沙織(志田未来)と、心に深い傷を負いながら
彼女を守ることを命じられた東豊島署の刑事・勝浦(佐藤浩市)。 そこには過熱するマスコミ報道と
容疑者家族の保護、そして何より最も許せない面白半分に事件にカキコミという形で傷を広げ、
誰彼なしに無言の傷を負わせるネット社会。 信じれるものは何なのか。 そこには、
当然被害者の家族の苦しみ・憎しみと、容疑者家族の保護という、守られるべきものがどこにあるのか、
今までになかった視点で問題を提起している。
殺人犯の妹になった少女を保護しながら、手こづる勝浦は同じ年代である娘と、不協和音にあえぐ
自分の家庭とをこの事件をキッカケに、心の中に家庭というものを再度掘り下げていく。
かつての事件での傷も癒えぬままに。
世間の目を欺くために、ホテルや自宅アパート、更にはカウンセラーのマンションと逃避行を始める。
勝浦はコンビを組む後輩刑事(松田龍平)とギクシャクしながらもいい距離感で事件に立ち向かう。
こういう刑事物で松田龍平を見ると、やはり松田優作を思い起こさずにはいられない。
どこかに憂いに満ちたところと陰はやはり血の繋がりというものなのだろうか。
二人の掛け合いを見ながら、かつて松田優作が中村雅俊と組んだTVドラマ「俺たちの勲章」を思い出していた。
容疑者家族の保護という観点から、夫婦が一端離婚して、主人が奥さん旧籍に入り奥さんの
旧姓を名乗らせわからなくしたりするくだりは本当に現実問題としてあり得るのか知りたいところだ。
残念なことは新聞記者役の佐々木蔵之介の使い方があまりにも魅力ない形だったことに
監督のふがいなさを感じた。
相変わらずの緊張感と臨場感を出すための狙いとしてハンディカメラを多用しているが、
本来の役者の意味をしっかり押さえていないで、無駄に揺らしてみても大きな効果がないことを
最近の監督はわからないのだろうか?
映画公開当日にTVで「誰も守れない」を放映していた。 こちらも脚本は君塚良一。
監督は杉山泰一だった。 もちろん観たのだが、むしろ映画のイントロに繋がる前段を描いたもの
だったので、正直こちらの方が興味深かったし面白かった。 特に勝浦(佐藤浩市)と三島(松田龍平)
、そして精神科医の令子(木村佳乃)との関係が描かれていて惹かれた。 これを観てから劇場版を
観た方が面白かったかもしれない。 途中でも書いたが、シャブ中にされた三島を演じる
松田龍平の禁断症状状態のときの顔は、まさにキレていた頃の松田優作そのものだった。
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公権力のもとにそれが可能だとしたらちょっと空恐ろしいですね。
私は映画→ドラマという流れで鑑賞したのですが、映画で不思議に思っていた部分の謎がテレビドラマで明かされた感じがして、それはそれで楽しめる見方でした。
松田龍平や翔太を見ると、ついつい父親の面影を探してしまうようです。
松田優作というと私は刑事や探偵のイメージが強いのですが、龍平は意外にも初めての刑事役だそうで。
かつてのお父さんを思い起こさせながらも、彼らしさもバッチリ出ていて妙にカッコよかったです~。
もう一回観たい映画の一つです。
被害者にも加害者にもなりたくないけど、もしそうなったら・・と考えるとゾッとします。
>3分くらいで離婚 → 再婚とか、成立させられるものなのかって。 公権力のもとにそれが可能だとしたらちょっと空恐ろしいですね。
でも凶悪犯罪ではマスコミが嗅ぎ付ける前に、その家族が行先不明になっているケースが結構ありますよね? あれってもしかしてって感じた映画でした。
>映画で不思議に思っていた部分の謎がテレビドラマで明かされた感じがして、それはそれで楽しめる見方でした。
なるほど^^ ま、僕も順序としてはおなじでしたけどね。
>松田龍平や翔太を見ると、ついつい父親の面影を探してしまうようです。
血はやはり濃いですから(笑)
>松田優作というと私は刑事や探偵のイメージが強いのですが、龍平は意外にも初めての刑事役だそうで。
へぇ~、そうだったんですか?
>かつてのお父さんを思い起こさせながらも、彼らしさもバッチリ出ていて妙にカッコよかったです~。
ですよね~ キレた優作のDNA背負ってますよね^^
>被害者にも加害者にもなりたくないけど、もしそうなったら・・と考えるとゾッとします。
そうですね^^
被害者にも加害者にもならない保証はどこにもないですからね?
映画にしちゃ、安っぽかったですよね。
あのくらいで、同じようなものを2時間ドラマで収められるんなら、TVで十分だなと。
逆効果のような気もしました。
今回は龍平が秀逸でしたが、私は逆に親父を払拭して、自分らしさを出せた・・・と言う風に見えました。
遅ればせながら、お誕生日、おめでとうございます。
いくつになってもうれしいもんですよね。
足!!大変ですね。いい休養と思って、ご自愛ください。
>TVの方が興味深かったです。 映画にしちゃ、安っぽかったですよね。
ですよね(笑)
>あのくらいで、同じようなものを2時間ドラマで収められるんなら、TVで十分だなと。 逆効果のような気もしました。
同意見でございます(笑)
>今回は龍平が秀逸でしたが、私は逆に親父を払拭して、自分らしさを出せた・・・と言う風に見えました。
なるほど、もしやsakuraiさんお好みの“男”に?
>遅ればせながら、お誕生日、おめでとうございます。いくつになってもうれしいもんですよね。
ありがとうございます^^
>足!!大変ですね。いい休養と思って、ご自愛ください。
sakuraiさんもご自愛下さいね~