■監督 大谷健太郎
■脚本 土田英生、大谷健太郎、渡辺あや
■原作 土田英生
■キャスト 中谷美紀、椎名拮平、妻夫木聡、田辺誠一、八嶋智人、伴 杏里、ゴンゾウ
“線路は続くよ、人生も”
ある日、大阪駅構内に集まる詐欺師たち。落ちぶれた元リーダー・志方(椎名拮平)、クールな美人詐欺師・宝田(中谷美紀)、
元アル中の若手・佐々木(妻夫木聡)、頼りない新リーダー・久津内(田辺誠一)、お調子者の新参・横山(八嶋智人)。
彼ら5人は、豪華寝台特急<トワイライトエクスプレス>に乗り込み、京都駅でボインの女詐欺師・今井(伴 杏里)と合流して
札幌へ向かう。3年前にある事件が原因でチームを解散していた彼らは、久津内の呼びかけで再び集まったのだった。
そして、3年ぶりの大仕事はみごと成功を収めた。しかし、帰りの列車の中、大金の詰まったスーツケースがいつの間にか
どこかへ消えてしまい…。
おススメ度 ⇒★★☆(5★満点、☆は0.5)
cyazの満足度⇒★★★
寝台特急という限られた空間の中で描かれていく、“嘘”で固めた詐欺師たちの、それぞれの思惑と本音が浮き彫りになっていく
謎解きのような映画です。 かといって血なまぐさいことがあるわけでなく、詐欺を生業として6人の、それぞれの腹の探り合いや
男女の愛情関係が、入り組んで進んでいく話です。 6人もそれぞれが癖のある役者を配しているのですが、全体的に
起伏がなく、かといってドキドキした進行でもなく、淡々とした映画でした。 面白い映画なんですが、ただ何か消化不良な
映画でもありました。 それはやはり役者の個性を生かしきれていないのと、この映画の中の個々の人物像の描き方を
もう少し掘り下げて描いて欲しかったという不満がやや残るものでした。 金に絡む物語なのに、人間のドロ臭さもなく、
新人の伴杏里(大型新人と言われているらしいが)の存在感のない演技だったり、せっかく妻夫木聡を起用しているにも
かかわらず、彼のいいところが見られない。 強いて言えば中谷美紀と椎名拮平の味と矢嶋智人のコミカルなキャラで
もっているようなものです。
監督の大谷健太郎氏は『アベック モン マリ』や『とらばいゆ』を撮り、特に僕は前者の『アベック・モン・マリ』を観たとき、
素晴らしい監督が出てきたと期待していました。 この映画を観ようと思ったのも、大谷監督とその他のキャストに
惹かれたからに他ならない。 なんだかもう一ひねり欲しい作品でした。
この映画の音楽をクレイジーケンバンドが担当しているのですが、これはなかなか良かったですよ!
余談ですが、この映画、渋谷のシネクイントで朝10:30の回を観たのですが、前売りを買っていなかったため、
金券屋を回ったのですが、正月3日ということでどこも開いておらず、仕方なしに劇場に行ってチケットを買おうとしたら、
一人1,000円でした。 今日は平日で、一番最初の回だけは1,000円だそうで、金券屋が閉まっていたことで逆に前売りを
買わなくて得しました(笑) ! やっぱ早起きは三文の得ですねぇ^^
「ひとつの嘘のためには、三十の嘘を用意しなさい。」サルバトーレ・ワコン
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俳優の演技には見入ってしまいましたけど、
もう一ひねり欲しいって、私も思いました。
大谷監督の他の作品を見たことがないので、『アベック モン マリ』観たいと思います!
TB&コメントありがとうございますm(_ _)m
『アベックモンマリ』とてもいい映画ですので、
是非御覧になってください!
本年も宜しくお願い致しますm(_ _)m
私はテアトル梅田で観たものですから、
さっき歩いてきたところがいきなり映画に出てきて
軽いデジャヴ感を食らいましたよ。
(阪急梅田~JR大阪駅からテアトル梅田までは、ものの徒歩5分くらいの距離です)
それも手伝ってか、田辺誠一の台詞くさい喋りに目をつむりつつ、
6人の列車に同行したような感覚を味わいました。
大阪で見ると、軽く魔法をかけられる映画かも知れません。
コメントありがとうございますm(_ _)m
僕も大阪出身ですから、わかるような気がしますし、
富山駅や金沢駅もよくわかります(笑) ?!
あの夜行列車に乗ってみたいものですね~♪
妻夫木聡、もの足りなかったですか? わたしは結構彼の切ない感じがいいなー、と思いました。
クレイジーケンバンドはよかったですね! あの音楽と連ドラみたいなオープニングで、「お、今回は今までの大谷健太郎映画とはちょっと違う雰囲気?」と思いました。
コメントありがとうございますm(_ _)m
うちのかみさんが妻夫木クン好きなんですが、
彼女も今回はイマイチだと言ってました(笑)
KKBはいいですねぇ~♪
トラックバックのやり方が解りませんでしたが、
やっと追いつきました。遅ればせながら失礼してTB。
ラウンジ的でもあり、攻撃的でもあり、
CKBの過去のレパートリーから良い選曲でしたよね。
というか、まるでこの映画のために作ったかのように
聴こえたのがニクいですね。イイネッたらイイネッ!
細かいディテールが施されていたら、
もっといい映画になったと思うのですが・・・
ま、曲者役者揃いでしたが、
伝説の詐欺師にもっとキャリアのあるバイプレーヤーを
配したらそうだったのでしょうか(笑)?
1回観てるはずなんですけど、
すごく参考になりました。
(なんでやねん!)
時々僕も他の方のブログで改めて気づくことがあります(笑)?!
予習復習は大事ですね^^