金山のまぼろし

全力で生きる!!

97 日光ドリフト王座決定戦

2021-05-24 20:25:00 | 幻の走り屋奮闘記エピソード2

 

 

週末、岡ちゃんから「日光サーキットでドリフト王座決定戦があるから行かない?」と誘われていたので朝早く起きて僕と岡ちゃんは日光サーキットにいた。

 

今回は嶋田君は来ない。

僕も興味は薄いが岡ちゃんの熱気に押されて来てしまった‥。

 

見せる筋肉は好きなのに、見せる走りは好きじゃないのか?

 

と言われそうだが、イニシャルDに憧れている以上〝余分に滑らせて走る〟のに少し抵抗があった。

 

そもそもボディビルの筋肉は〝何かに使うための筋肉〟ではなく、大きく美しくバランスの整った筋肉を見るために筋肉を鍛えるのだ。

ケンカに勝つ為ではない。

 

 

日光サーキットは敷地の真ん中にいれば大体コースで走っている車を見ることができた。

 

今コースインしている車たちは上手いと思った。

 

走っているのは以前、赤城の便所コーナーで見たようなお馴染みの走り屋が好きな車種たちだ。

 

たぶん、ハイスピードで長い間ドリフトしていたら優勝なのだと思う。

 

そんな簡単なものじゃないと思うけれど、走っている車たちからは「いかにドリフトを長引かせるか?」というような雰囲気を感じた。

 

ドリフトの途中で堪えきれずにスピンしたり、目測を誤ってオーバースピードでスピンしたり、なかなか後続の車はスピンを回避するのも怖い感じがした。

 

岡ちゃんはコーナー立ち上がりの外側でドリフトを見ていた。

 

岡ちゃん 「凄いよ、坂本くん。」

 

坂本 「凄いね。」

 

岡ちゃん 「やっぱ、進入の角度だよねー。」

 

坂本 「入口でスパッと変わってるねー。」

 

スキール音とマフラーの爆音でけたたましく立ち上がっていく車たち。

 

コーナーアウトから見ているので、ちょうど立ち上がって来る車がこちらに滑って来る‥。

 

さっきからスピンしてる車もいるので、こちらに飛んで来ないか不安を感じる‥。

 

坂本 「岡ちゃん。ここ、危ないんじゃない?」

 

岡ちゃん 「平気だよ。」

 

ニコッと笑って答えた。

 

‥平気の理屈は無いはずだ!

 

 

予選が終り、決勝になった。

 

やはり上手い人たちばかりだった。

 

でも、コーナーアプローチなどその人の特徴が出ている。

 

色々な走りを見ていると目が肥えてくるような感じがする。

 

コースの脇で決勝まできっちり僕たちは観戦した。

 

全開のゴーカートの時も今回も、やはり岡ちゃんは熱心に人の走りを観察してた。

僕はドリフトはある程度でいい派だ。

 

たまにはこんな休日もいいと思った。