Cabin Pressure(脚本:ジョン・フィネモア 出演:ベネディクト・カンバーバッチ他)

イギリスBBCのラジオ・コメディ CABIN PRESSURE について語ります。

S4-4 ウォーキンガム(前)

2013-07-12 06:38:13 | 日記
と、その前に。
前回の続きですが、カンバーバッチ氏の「声のお仕事」に興味をお持ちの方へ。
来週、BBC RADIO4で、ドラマの再放送があるようです。要チェック!


そして、以下はCabin Pressureのシリーズ4第4話 WOKINGHAMです。
ここからは、番組を聞いた後でご覧ください。

 ↓

このエピソードを訳すときに一番悩んだのは、やっぱり「一音節言葉ゲーム」。
私の日本語では面白さが全然伝わらない…。 
先にお詫びします。ごめんなさい!

 ↓



(テーマ曲)
 今週は 「ウォーキンガム」


マーティン:燃料バランスは?
ダグラス:見事に完了。
マーティン:ありがとう。
(ドアの開く音)
キャロリン:操縦室のサービスベルが故障したの?
マーティン:いや、問題ないと思うけど。
キャロリン:でも鳴り続けてるわ。
ダグラス:ああ。鳴らしているんだ。
キャロリン:では鳴らすのを止めなさい。
マーティン:でもいつもアーサーに頼みごとがあるときは鳴らして、、
キャロリン:そうね、でもアーサーはここにはいません。アーサーがここにいないときは、操縦室のサービスベルは単なる鑑賞用の装飾になるのよ。
マーティン:でも、僕たち、本当にほしいものがあるときは、、
キャロリン:ダメ、ダメ、ダメです。あなたに一音節の言葉で説明しましょう。
ダグラス:お、いいね。さあ、始めて。
キャロリン:君達、触る、こと、不可、です。その、サービス、ベル、に。但し、
ダグラス&マーティン:あ!
マーティン:「サービス」 2音節だよ。
ダグラス:残念でした。だが努力は認めよう。
キャロリン:ゲームじゃないのよ。
マーティン:僕、なら、でき、るよ。なお、長い、時間。
ダグラス:よし、やれ。何を、張る?
マーティン:そう、、だね。例えば、
ダグラス:それが何にせよ、きみは今、負けたよ。オー、ケイ、私の、番だ。
マーティン:何の、番?
ダグラス:良い、試み、だな、友よ。だが、君は、私を、騙せ、ない。そう、
マーティン:そう?
ダグラス:そう、安直、には。
(無線)
ダグラス:おは、よう。MJN、です。何か、御用、です、か?
アーサー:やあ、ダグラス。僕だよ。母さんいる?
キャロリン:ええ、ここにいるわよ。今日は何をしでかしたの?
アーサー:何も!何もしてないよ。ただ、その、ちょっとした偽善的質問があるんだ。
キャロリン:あらまあ。そうなの?
アーサー:まあね。仮に何かが起こったとして、
キャロリン:あなた、何をしたの?
アーサー:違う!何もしてない。僕のせいじゃないよ。それに、もしかしたら、何も起こらなかったのかも。えっと、でも、もし、何かが起こったとして、でもそれに対しては、みんなが帰ってくるまでなにもできないとしたら、僕は、今、話すべきかな?それとも着陸するまで待つほうがいい?
キャロリン:それって私のこと?
アーサー:何かが起こったって言ってるんじゃないんだ。僕が言っているのは、もしも、、
キャロリン:ええ、そうね。あなたはとんでもなく狡猾だったわ。さあ、正直に話しなさい。
アーサー:オーケイ、分かった。えっと、スキップ、きみのお母さんから電話があって、
マーティン:うん?
アーサー:そうなんだ。でね、基本的に、一番言いたいことは、心臓発作は起こしてないって。
マーティン:母さんが心臓発作を!?
アーサー:違うよ!僕が言ってるのは、その、それは本当に大間違いだよ、スキップ。心臓発作じゃないんだ。
マーティン:どういうこと?母さんに何があったの?
アーサー:心臓発作じゃないよ。はっきりそう言ってた。
マーティン:母さんはどこにいる?
アーサー:オーケイ。えっと、どこにいるか話しても、スキップ、心配しすぎないでね。だって、今いるのは、
マーティン:病院にいるのか?
アーサー:どうして分かったの?
マーティン:あと3時間で行くと伝えてくれ。



マーティン:母さん、大丈夫?
ウェンディ:ああ、マーティンったら。わざわざ来てくれなくてもよかったのに。(キス)私はまったく大丈夫よ。騒ぐようなことじゃないの。あら、いやだわ。あなた、制服姿じゃない。職場から直接ここへ来たの?
マーティン:もちろんそうさ。
ウェンディ:そんな必要ないのに。お仕事の途中で来たんじゃないでしょうね?
マーティン:、、うん、違うよ。飛行機は着陸させたから。
ウェンディ:よかった。
マーティン:そんなことより、何があったの?
ウェンディ:本当になんでもないの。
マーティン:ちょっと救急車に乗ってみたかったとか?
ウェンディ:いいえ。私は救急車はいらないって言ったのに、周りが大騒ぎしたのよ。私はちょうど王立救命艇協会の後で椅子を片付けていて―いい集まりだったのよ、マーティン。40ポンドも寄付があって、
マーティン:うん、それは素敵だね、母さん。でも今は、病院に来ることになった経緯に集中してくれないかな。
ウェンディ:ええ。片付けが終わったときに、ちょっと息切れがしたの。それだけよ。なんだか心臓が少しずぎずきしてきたから、それで、
マーティン:そ、それって胸が?胸の痛み?
ウェンディ:そんな風じゃないのよ、「ああ、胸が痛い!」みたいな。正直言って、マーティン、静かに座っていれば治まったのに、でもあの騒ぎ屋さんのサンドラが救急車を呼んじゃって。正直、救急車よ!私のためになんて、想像できる?
マーティン:うん、うん。できるよ。
ウェンディ:でも本当に必要な人がいたらどうするの?
(足音)
キャトリン:母さん! 大丈夫?
ウェンディ:あら、キャトリン。あなたまで。来てくれなくてもよかったのに。
(キス)
キャトリン:もちろん来るわよ!ハイ、マーティン。
マーティン:ハイ、キャット。
ウェンディ:まあ、あなたも制服姿じゃない。あなたも職場から直接来たの?
キャトリン:もちろんそうよ。
ウェンディ:でも勤務シフトは済ませた?
キャトリン:いいえ。母さんが病院にいるからってみんなに言って、私、
ウェンディ:あら、ダメよ。マーティンはちゃんとシフトを終わらせてから来たわよ。
マーティン:母さん。僕の仕事は、途中で止めるわけにいかないんだ。
ウェンディ:さあ、キャトリン、戻ってお仕事を済ませなさい。私は平気だから。
キャトリン:私がいなくてもみんなやっていけるわ。母さん。
ウェンディ:ダメよ。
マーティン:母さん。本当に大丈夫だよ。
キャトリン:それってどういう意味、マーティン?
マーティン:え?なんでもない。同意しただけさ。
キャトリン:同意って、私の仕事はたいしたことがないってこと?
マーティン:違うよ!ただ、交通監視員がちょい減っても、たぶんウォーキンガムはなんとかやっていけるだろうって意味さ。
キャトリン:「少し」よ。きっとあなたは不可欠な存在なんでしょうね。
マーティン:そんなこと言ってない。
ホワイト先生:ここは問題ありませんか、ウェンディ?
ウェンディ:ええ、ありがとう、ホワイト先生。お詫びしますわ。子供たちが口げんかしていて。
キャトリン:口げんかじゃないわ。
マーティン:子供じゃないよ。
ホワイト先生:ええ。はじめまして。ご足労いただきすみません。パーティから抜け出していらしたですね。
キャトリン:なんのパーティ?
マーティン:あ。いえ、これは、、本当に僕たちの仕事なんです。
ホワイト先生:なるほど、そうですか。で、ウェンディ、良い知らせは、心電図と血液検査の結果は良好です。心臓発作ではなかったようですよ。
ウェンディ:ほらね!そう言ったでしょ。
ホワイト先生:どちらかというと狭心症の疑いがあります。確実を期すために、数日入院して、
ウェンディ:いえ。ダメよ。
ホワイト先生:1週間もかかりませんよ。その間に精密検査を。
ウェンディ:本当に結構ですわ。私は大丈夫よ。家に帰ってもいいでしょう?
ホワイト先生:そうですね、外来患者として通院してもらえれば。自宅で、どなたか、世話の出来る人はいますか?
ウェンディ:自分で面倒見ますわ。
キャトリン:ばか言わないで。私たちが世話するわよ。ねえ、マーティン?
マーティン:えっと、うん、た、たぶんね。それにサイモンもいるし。
ウェンディ:あら、そんな。サイモンを煩わすなんて。
マーティン:煩わすんじゃないよ。僕たちみなで、
ウェンディ:いいえ。私、本当にサイモンに迷惑を掛けたくないの。彼のお仕事はとても大切なんだから。
キャトリン:私の仕事も大切よ。
マーティン:そうだよ。それに僕の仕事は実際大切なんだ。
キャトリン:実際ってどういう意味?
マーティン:僕たちの仕事も重要ってことさ。サイモンと同じように。
ウェンディ:でもサイモンは政府のために働いているのよ。
マーティン:郡議会だよ!
ウェンディ:ええ、その通り。


(ドアが開く)
キャロリン:こんにちは、運転手さんたち。あ、運転手さん。あとどのくらい?
ダグラス:約3時間。
キャロリン:そう。(沈黙) まったく、あなただけだと、ここって退屈ね。
ダグラス:私が言おうとしていた事だ。
キャロリン:なにかゲームはないの?
ダグラス:ないだろうね。あるのは一音節言葉くらいだ。
キャロリン:ああ、そうね。あなた、すごく下手だったわ。
ダグラス:そんなことない!
キャロリン:でもあなた、アクシデントって言ったわ。
ダグラス:おい、待てよ。あのときはゲームしてなかった。
キャロリン:言い訳ね。
ダグラス:きみは文章ひとつまともに言えなかったんだぞ。
キャロリン:あれは遊びじゃなかったわ。
ダグラス:そう、かい。なら、君は、今は、より、良く、出来、ると?
キャロリン:私は、より、より、良く、出来、ると、思う、わ。
ダグラス:よし。では。同じ、時に、初め、よう。先に、2つ、以上、音の、言葉、話し、たら、負け、だよ。
キャロリン:了解、だわ。君が、負け、ます。
ダグラス:先と、同じ。私が、言お、うと、して、いた、事だ。
キャロリン:ほら!
ダグラス:なに?
キャロリン:もう!!


(お湯の沸く音)
マーティン:母さん。紅茶いる?
ウェンディ:私がいれるわ。
マーティン:ダメだよ。来なくていい。僕がいれるから。
(台所のドアが開く)
ウェンディ:あら、私でも出来るわよ。行って座ってなさい。
マーティン:本当にダメだよ、母さん。これじゃ世話してることにならない。
ウェンディ:私は大丈夫よ、本当に、
マーティン:分かってる、マラソンだって出来るよね。でも紅茶はどうだい?
ウェンディ:ええ、そうね。もしあなたが作っているのなら。
マーティン:今作ってるよ。これは絶対の既成事実だ。
ウェンディ:なら、いいわ。
マーティン:よかった。今でもミルクに砂糖を1つ?
ウェンディ:なんでもいいのよ、出来たもので。
マーティン:でも母さんの好きなように、、分かった。
ウェンディ:私のは端の欠けたマグに入れてね。
マーティン:う、うん。それも可能だけど、でも、2人とも欠けてないマグを使ってもいいんだよ。
ウェンディ:私は欠けていても気にしないわ。
マーティン:うん、そうだろうね。でも、、分かった。はい、どうぞ。すでに作ってある、なんでもいい紅茶が、欠けたマグに。母さんの希望通りだよ。
ウェンディ:あなたは本当に優しい子ね。あら、マーティン。コーヒーを飲んでるの?
マーティン:そうだよ。
ウェンディ:私もコーヒーでよかったのに。
マーティン:母さん。問題が2つあるよ。母さんはコーヒーが好きじゃないし、コーヒーを飲むのは医者から禁じられてるんだ。
ウェンディ:きっと大丈夫よ。
マーティン:ああ、絶対大丈夫さ!でも母さんは気にいらないだろうし、それに、心臓発作を起こすかもしれないんだよ!
ウェンディ:ごめんなさい。
マーティン:ううん、母さん、僕が悪いんだ。怒鳴ったりして。ごめんね。
ウェンディ:いいえ、私のせいなの。謝るのは私。ただ、迷惑をかけたくなくて。それだけよ。
マーティン:分かってる。それが一番の皮肉なんだ。


マーティン:(あくび)おはよう、キャロリン。
キャロリン:おはよう、おめめパッチリさん。あなた、大丈夫?
マーティン:んん?大丈夫だよ。
キャロリン:ダグラスはどこ?
マーティン:彼はちょっと、(あくび)、彼はちょっと、(あくび)、彼はちょっと、
(ドアの開く音)
ダグラス:おはよう、マーティン。
マーティン:ほら、来たよ。
ダグラス:ああ。良い、日を、君に。
キャロリン:良い、日を、君も。
マーティン:なにしてるの?
ダグラス:あの、嫌な、遊び。我々、の、会話、一つ、言葉、しか、使え、ない。
マーティン:まだあのゲームを続けてるのかい?
キャロリン:二日、目よ。実は、私達、この、遊び、得意、みた、い。でも、これ、では、仕事、出来、ない、わ。
ダグラス:よし。彼に、言え。私は、外で、、機を、見る、仕事、する、男に、なる。
(ドアの閉まる音)
キャロリン:やっと一息つけるわ。さあ、マーティン、ブリーフィングよ。マーティン。マーティーン!
マーティン:ああ、うん。ハロー。僕、起きてるよ。
キャロリン:マーティン。あなた、操縦できるの?
マーティン:うん、大丈夫。ただ、その、、(あくび)、母さんと過ごした6時間はちょっと大変だったし、そのあとの6時間はヴァンの仕事。そして僕はこれから飛行機を飛ばすんだ、どこかへね。
キャロリン:いいえ、ダメです。帰って寝なさい。今日のフライトはダグラスと私で出来るわ。ねえ、あなた、ご家族に話すべきよ。
マーティン:無理だよ。みんな、フライトがないときは、僕が母さんの面倒を見ることができるって思ってる。イカロス運送のことは誰も知らないんだ。
キャロリン:話しなさい。
マーティン:話せないよ。僕がパイロットになったことでみんな感心してくれたんだ。なのに、実は生活費は父さんの中古のヴァンで稼いでるなんて、どうやって伝えればいいの?
キャロリン:分からないわ。でもいずれ方法を見つけないと。でも、今のところは、別の解決策があるわよ。
マーティン:なに?
キャロリン:あなたのお母様は、話を聞いたところ、助けが必要なのに助けをほしがらない、確固たる意思の持ち主のようね。
マーティン:その通り!
キャロリン:ではどうぞご自由に、私たちの圧倒的な力を使っていただきましょう。人を助けることが大好きで、人がそれを望んでいるかどうかまるで気がつかない人物よ。


(ドアベル)(ドアが開く音)
ウェンディ:どなた?
アーサー:こんにちは!ミセス・スキップですね?
ウェンディ:いえ、違うわ。きっと別の家の、、
アーサー:あ、ごめんなさい、ミセス・クリーフだ。こんにちは!僕はアーサー。スキップが言ってたけど、僕が来るのを待ってたんですって?
ウェンディ:そうじゃないの。他人様の手を煩わせたくないって言ったのよ。私は本当に、本当に大丈夫だから、
アーサー:やった!入っていいですか?
(アーサー、家の中へ)
ウェンディ:あら、ええ、もちろんよ。紅茶かなにか出しましょうね。でもあなたは、
アーサー:最高!僕が作ってもいい?
ウェンディ:そんな、ダメよ。あなたは座っていて。私が作るわ。
アーサー:うん。でも僕が作ってもいいでしょ?僕、紅茶やコーヒーをいれるのが上手なんだ。僕の一番の得意技だよ。それとも、ミニゴルフかな。
ウェンディ:そう。それならたぶん、、
アーサー:やった!えっと、まっすぐこっちだよね?(台所へ向かう)あ、それに僕、ボグルと、ゲス・フー、コネクト・フォーとカプランクを持ってきたよ。
ウェンディ:それって、、ラッパーの名前?
アーサー:ううん。ゲームだよ。
ウェンディ:ダメよ。本当に、あなた、私のために時間を無駄にしなくてもいいのよ。
アーサー:そんなことないよ。僕、ゲームが大好きなんだ。でも誰も一緒に遊んでくれないんだ。
ウェンディ:あら、そうなのね。でも私は、上手じゃないかもしれないわ。
アーサー:もしそうなら最高だよ。だって、僕はすごく下手なんだもん。他にもね、ジグソーパズル2つ、言葉探しパズルの本、それから、引き出しからケーブル線を持ってきた。
ウェンディ:ケーブル?どうしてそんなの持ってきたの?
アーサー:他のと一緒に出てきたんだ。でね、このこんがらがった線を外すのって楽しいかなって思って。


キャロリン:さて、私の、息子、不在、中は、私が、飲む、物を、作り、ます。何か、飲み、たい?
ダグラス:親切、だね。有り、難い。
キャロリン:紅茶?
ダグラス:いや。所望、する、のは、(沈黙)紅茶、では、ない、ほう。
キャロリン:紅茶、では、ない、ほう。って、何の、こと?
ダグラス:君は、存じ、てる、はず、だよ。
キャロリン:麦酒!あら、ダグ。ダメ、です。飲酒、禁止。
ダグラス:麦酒、では、ない。
キャロリン:葡萄、酒ね。これ、また、ダメ、です。友人、さん。
ダグラス:葡萄、酒は、いら、ない。熱い、飲み、物を、所望、する。豆で、作る、もの。例え、ば、ゴー、ルド、ブレ、ンド。
キャロリン:何の、事か、理解、する、わ。でも、君の、口から、名前、言及、して。誤解、ない、よう、に。
ダグラス:了解。紅茶、で、いい。


アーサー:これはきみのヒゲかな、ウェンディ?
ウェンディ:違うと思うわ。あなたの尻尾じゃない?
アーサー:あ、そうだね。うん。
(玄関のドアが開く音)
マーティン:ただいま。母さん?
ウェンディ:あら、マーティン。おかえりなさい。私たちはここよ。
(ドアの開く音)
マーティン:わぁ、忙しかったようだね。
アーサー:やあ、スキップ!ウェンディと僕はジグソーパズルが得意だって分かったんだ。そうだよね、ウェンディ?
ウェンディ:あなたは上手だわ、アーサー。
アーサー:ウェンディが上手なんだ。僕が持ってきた2つを完成させたから、今は、両方のピースを混ぜて、一緒に作っているんだ。
マーティン:それで一つの大きなパズルに?
アーサー:うん、そうなればいいなと思ったんだけど、無理みたい。さっきと同じ絵になってきたよ。手伝いたい?
ウェンディ:そんなことしなくていいのよ。
マーティン:でもやりたいんだ。
アーサー:やった!端っこのピースは僕にちょうだい。僕は基本、端っこ屋なんだ。
(ジグソーパズルの音)
ウェンディ:車はどこに停めたの?
マーティン:角を曲がったところ。
ウェンディ:あら、そんなのダメよ。うちの前に持ってきなさい。そのほうが安全よ。
マーティン:ウォーキンガムのみすぼらしい通りよりも安全だって?
ウェンディ:ええ。
マーティン:大丈夫だよ。
ウェンディ:あなたのほうが詳しいわよね。
マーティン:実を言うと、母さん、僕の車で来たんじゃないんだ。
ウェンディ:そうなの?
マーティン:うん。僕は、、えっと、ヴァンで来たんだ。父さんの古いヴァンだよ。
ウェンディ:あら、本当に?まだちゃんと走るの?
アーサー:うん、最高だよ。僕たち一度、ほとんどデヴォンに行ったんだ。
マーティン:うん。実はね、母さん、本当言うと、僕は、ヴァンを仕事に使ってるんだ。フライトの合間にね。その、配達とか引越しとか、運び屋みたいな。僕は運送の仕事をしている。
ウェンディ:あら、マーティン、素晴らしいわ!
マーティン:、、そう?
ウェンディ:もちろんよ。だって、自営業みたいな感じでしょ?
マーティン:うん、、そうだろうね。
ウェンディ:あなたのお父さんが聞いたらきっと喜ぶわ。
マーティン:本当に?
ウェンディ:ええ!あの人はいつもあなたがヴァンを持つべきだって。ここだけの話、サイモンがずっとほしがっていたんだけど、あなたのお父さんはこう言ったわ。「あの子は1月もすれば興味を無くすし、オイル交換も車検の更新もしないだろう。マーティンが持つべきだ」って。それを使ってあなたは自分の仕事をしているのね。あの人、すごく誇りに思うでしょう。
マーティン:そうだね。それにもちろん、僕は飛行機のパイロットでもある。
ウェンディ:あ、そうね、ええ。それも喜ぶわ。


 (続く)