日々楼(にちにちろう)

古今東西・森羅万象の幾何(いくばく)かを、苫屋の住人が勝手御免で綴ろうとする思考の粉骨砕身記です。

愛を考える

2021年02月20日 | 日記

愛を考える

 

*2月13日、23:08頃、福島県沖で地震が発生いたしました。

 2011年の地震の余震と気象庁は伝えます。

 被害に遭われた方々に心からお見舞い申し上げます。

 

 

今日は哲学と宗教のテーマである「愛」を考えます。

皆様も御一緒に御考えいただければ幸いに存じます。

 

1.愛は、施(ほどこ)しではありません。どんな愛も感謝を伴って愛となります。私たちが愛を思い、

形にしようとする時、そこには常に感謝の思いがあり、また、なければなりません。これは愛の絶対条件

です。

 

2.例えば、私(主語は、一人称でも、二人称でも三人称でも、複数でも一緒です。ここでは一人称で話

を進めます)が、不特定の人々や特定の対象者への愛を思う時、それは、人々や特定の対象者の幸せを願

う気持ちだろうと思うのです。

 

3.では、幸せとは何だろうと思います。愛を思う人々や特定の対象者(ここでは、この対象者を愛する

人と呼びます。そして愛する人とは、家族、親近者、恋人等、特別な人を言います)は、それぞれの場所

において、昨日までの成果に今日の成果を積み増し、更に明日の成果を積み上げて行きます。これを生き

ると言います。あるいは、若い人であれば「生きる道」、お年を召された方であれば「生きて来た道」と

言います。この生きることは、家族、親戚、学校、職場(職場には、パート勤務から、地方自治体、中央

省庁、政府、国会、音楽の提供、スポーツの提供、美術館、博物館、裁判所等、私たちが生きて行くため

の俸給(収入)を得る所を全て含みます)、近隣、旅行、同好会、奉仕活動、留学、海外勤務、政治活動

、国際活動、国際機関等の社会の中のもろもろの繋がり(但し、この繋がりは善でなければなりません)

の中で行われます。ここでは、これを「生活とその充足向上意欲と満足」と呼びます。ここで、人々と

愛する人の幸せとは、その人の「生活とその充足向上意欲と満足」と「これが継続して行くこと」

だと気付きます。人々と愛する人は、この継続によってその人の希望と努力目標を持つことができ、生き

て行くことの生き甲斐(がい)になるのだと思うのです。

 

4.そして、この「生活とその充足向上意欲と満足」と「継続」には、人々と愛する人の衣・食・住が足

り、明日へと繋がっていなければなければなりません。更に、人々と愛する人はその人それぞれの趣味や

嗜好を満足させる物品を買い求めてその生活の質を満足させます。これは人々と愛する人とその家族が生

き、それぞれの人の生活が充足するための必要条件です。

 

5.次に、人々と愛する人がその生活を充足させるための俸給(収入)を得る職場を考えて見ますと、そ

の場所が私企業の会社である場合、会社は人々に財(私たちの世界を構成し、私たちの世界で流通してい

るすべての物品)やサービス(人々への益務の提供、及び、知財と呼ぶ人々に便益をもたらすシステム

等)を提供して収入を得るため、会社の規模によって様々ですが、自前の工場や他企業の買収によって、

提供する財を生産し、お店(実店舗)やインターネット上のお店や取引によって、財やサービスを販売し

ます。

 

6.一方、会社はその財やサービスを人々に買ってもらう(販売する)ため、財の生産やサービスの提供

に必要なさまざまの物品を調達しなければなりません。これを物品の購入と言います。この購入は世界中

の任意の会社から、あるいは、直接投資によって必要な物品を生産し、調達します。このネットワーク

は、現代では世界中に繋がっています。この物流を担うのが、国内・国外の物流会社であり、そのシス

テムです。

 

7.しかし、このネットワークとシステムは、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)による感染症

(COVID-19)の世界への拡散(パンデミック)によって、寸断されてしまいました。今、世界の人々は

苦難に直面し、生活は困窮し、喘(あえ)いでいます。日本では、親の保護下にある学校の児童・生徒で

さえ自分の命を絶ってしまう子供が増えてしまいました。(2020年の自死者:小学生14人、中学生136

人、高校生329人 2021.2.15 JIJI)。現在、新型コロナウイルスへの感染者数は、世界全体で

109,901,391(1億990万1391)人です。死者が2,430,096(243万96)人です。

(2021年2月18日現在、Googleニュース)。これは不幸なことです。しかしまた、日本でも、

2021年2月17日、ワクチン接種が医療従事者から始まり、この禍(わざわい)が終わりに向かうこ

とに期待が持てるまでになりました。

 

8.ここで少しまとめます。

A.愛する人や人々への愛を思う時、それはその人の幸せを願う気持ちであること。

B.人の幸せとは、その人の生活とその充足向上意欲と満足が継続して行くことであること。

C.人の充足向上意欲と満足を継続させるためには、その人の衣・食・住が足り、更にその生活の質を満

  足させる趣味や嗜好に適う物品と学業や仕事に要する物品が必要であること。

D.A~Cを満足させるためには、社会は機会均等の開かれたシステムを持ち、健全な経済のネットワーク

  と物流システムを維持していることが必要であること。

E.B~Dの所作・行為は、人が「俸給(収入)を得る」、「物品を買う」ことと、企業が「財やサービス

を販売し購入する」ことによって成立・循環しており、現代社会では、信用貨幣を含むお金が必要不可欠

であること。

 

F.そして、A~Eの帰結は、「愛はお金を必要不可欠とする社会のあり方と共にある」という現代のリア

ルな愛の様相を導き、また、「愛は、人の幸せを願う気持ちである」という愛の在り方の条件から、「

は社会である」というシンプルな命題に至ります。 

 

9.愛は社会であり、社会は愛です。もっと考えますと、社会は世界を結ぶネットワークを形成していま

す。そして、世界は地球の上に成立しています。地球は、太陽系の一惑星です。ここから、「地球は愛で

ある」という帰結に至ります。事実、地球は私たちにすべての物を与えます。

 

今日はここまでに致します。

しばらく愛を考えて行きたいと思います。

皆様、生き抜きましょう!

 

別記:

1.NHKの大河ドラマ「麒麟が来る」が終わり、「晴天を衝け」が始まりました。前者ではドラマの最

後に、後者では冒頭で、徳川幕府が265年に亘(わた)って続いたことを美化する脚色があります。

 

2.徳川時代は、社会を固定した265年でした。福沢諭吉(敬称を略します)が、「門閥制度は親の敵

(かたき)でござる」と言っています。これは正しいのです。福沢諭吉の場合、咸臨丸の渡米使節団に同

行できたという幕府に大恩がありますから、控えめに「門閥制度」と言っていますが、これは「徳川封建

制」なのです。

 

3.NHK Eテレの「学びたいのに学べない」を見ました。その中で「誰か社会を変えてくれません

か?」という趣旨の発言がありました。「ハイ」とおじさん(私)が手を挙げます。

 

4.この番組には、高校3年生が出演されていらっしゃいました。若い女性で世界的に著名な社会活動家

には、マララ・ユスフザイさんとグレタ・トゥーンベリさんがいらっしゃいます。グレタさんは高校に戻

られ、今、インドの農業取引の自由化の法改正に反対する農民デモの支持を表明されたことが伝えられて

います。マララさんはオックスフォード大学を卒業されるそうです。マララさんの選択を、私はお勧め致

します。若い時は学問をされることです。そして、善人面(づら)をして悪事をはたらき、平気の人間は

この世の中にはたくさんいます。このような輩に気を付けてください。そして、御活躍ください。

 

 

                                 1月の空と竹

 

 

 
 

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