Ⅰ.ジェノサイドの根絶
1.今日は、ジェノサイドについて、その内容を規定した国際条約がありますので、それをご紹介いたします。
2.アメリカに ‘Institute for the study of War(=戦争研究所)’という研究所があります。この研究所は、ウクライナ戦争で、ウクライナを攻撃しているロシアの動向
について、その評価を毎日発表しています。この研究所が、2022年8月23日のアセスメント(RUSSIAN OFFENSIVE CAMPAIGN ASSESSMENT, AUGUST 23)で、「ロシアがウク
ライナからロシアに子供を移して、ロシアで養子縁組させることはジェノサイドである」と、ジェノサイド条約をかかげて意見表明をしています。
3.その内容を記します。
- 発表者: ロシア連邦管区クラスノダール州、家族・児童管理局
- 対象となった子供達: 1000人以上(まだ300人以上が未移送)
- 移送の形態: 養子縁組
- 移送された地域: チュメン、イルクーツク、ケメロフ、アルタイ
- 追加の情報: ドネツク州、ハルツィスク、イロヴァイスク、ズーレスから、30人の子供を、「青少年教育訓練プログラム」に参加させるという名目で、ニジニ・ノヴゴロドに移送。(発信元:ウクライナ主要情報局〔GUR〕)
4.ジェノサイド条約 第二条
ジェノサイドとは、(略)、国家的、民族的、人種的又は宗教的集団の全部又は一部を破壊する意図をもって行われる次のいずれかの行為をいう。
- その集団の構成員を殺害すること。
- 集団に属する者に身体的又は精神的に重大な危害を加えること。
- 集団に、その全部または一部の物理的破壊をもたらすような生活条件を故意に与えること。
- 集団内での出産を防止することを目的とする措置を講じること。
- その集団の児童を他の集団に強制的に移譲すること。
5.また、ISWは、9月17日のASSESSMENT でも、ロシア大統領委員会の ミセスMaria Lvova-Belova が、ドネツク州の125人の孤児がすでにロシア国籍を与えられ、ロ
シアの家族との適性を見るために、心理テストを行っていると、述べたことに対して、「ジェノサイド犯罪の防止及び処罰に関する条約違反」であると述べています。
6.私達は、ジェノサイドとは、大量虐殺のみを思いがちですが、それのみではなく、その行為が、ある人々の種としての減少を意図し、招くものは、ジェノサイドです。
7.プーチン・ロシアがウクライナを侵略し、そこで行っている行為は、このジェノサイド条約 第二条の五項目中の実に、1.2.3.5の四項目がジェノサイドと認められま
す。プーチン・ロシアがウクライナで行っている侵略戦争は、明らかにジェノサイドです。
Ⅱ.福島第一原子力発電所の廃炉処理水(ALPS処理水)からトリチウムを除去し、更に、残存する放射性物質の排出処理を、現在の排出基準から更に高める排出基準を設
け、排出処理を行う
1.ミクロネシアのデビッド・パヌエロ大統領が、9月22日の国連演説で、日本の福島第一原子力発電所の廃炉作業において、排出される廃炉処理水の海洋放出を糾弾されま
した。
2.この廃炉処理水には、放射性物質のトリチウムと他の放射性物質が、まだ残っています。その濃度を大量の水で希釈して海に放出します。そして、この放出水は、現在タン
クに溜まっている130万トンにとどまらず、今後、廃炉作業が続く間の長期に及びます。
3.岸田総理大臣にお願い申し上げます。現在、日本政府が決定している福島第一NPPの廃炉処理水の放出基準は、アジア、太平洋、日本海近海諸国の懸念事項となっていま
す。とりわけ太平洋上の島嶼国にあっては、海洋資源を破壊する行為として捉えられています。
4.岸田内閣において、福島第一NPPの廃炉処理水を、現在の排出基準から更にトリチウムまで取り除いた処理水とし排出処理すること、そして、残存する放射性物質を更に
取り除いて排出処理をすること、そしてこれを、日本のプロジェクトとして行うことを、閣議決定をして頂きたく、強くお願い申し上げます。
5.このブログの読者の皆様におかれましても、これに御賛同いただければ、皆様の御意志を、私達が善とする社会の規範に則って、何らかの形でお示しいただきたく存じま
す。