1.愛の道は、人権主義の道です。
2.プーチン大統領が掲げる大ロシア社会は、ウクライナの人々の尊厳を破壊して、その上に成立するものです。それ故、プ
ーチン大統領がその社会における「愛」を語っても、それは自己(民族、社会、思想、伝統)の優位を仮想して、自己以外の
他者(民族、社会、思想、伝統)を破壊するものです。これは、愛ではありません。そして、今、プーチン大統領は、この破
壊(ウクライナ戦争)を、NATO諸国からの大ロシア社会の防衛という言葉を使って、ロシアの人々に対し、破壊を防衛へ
と正当化しています。これは、敵を作って国民を鼓舞する権力者の常套手段でもありますが、プーチン大統領のナルシスト的
自己愛の心情の吐露でもあります。そして、このナルシスト的自己愛が権力者に現れるとき、それは権力者の自己の権力基盤
(プーチン大統領の場合は、国家としてのロシア社会)への倒錯した愛となって現れます。これは愛と呼ぶべきものでは
なく、排外主義や自己以外の他国家や他国民を侵略する侵略国家のナルシスト的自己愛にすぎません。そして、今、ロシアに
おいてプーチン大統領を支えている人々は、プーチン大統領と同じナルシスト的自己愛に陥っている人々です。しかし、ここ
で見逃してならないことは、この排外主義とナルシスト的自己愛に陥った戦争国家は、必ず敗北しているという歴史の事実で
す。そしてさらに大事なことは、プーチン大統領が、ウクライナにおけるロシア軍の破壊行為を、それはNATO諸国からの
大ロシア社会の防衛であると正当化するとき、プーチン大統領の潜在意識には「ウクライナ戦争の行方が見えない敗北感」が
あるということです。それ故に、防衛が正当化されます。
3.ロシアの皆さん! ロシア軍の兵士と指揮官の皆さん! この事実に気づいてください。そして、2024年3月のロシア
大統領選挙では、プーチン大統領を罷免し、ロシアと世界の危機から人々を救ってください。
4.戦争国家の権力者が、ナルシスト的自己愛に陥るとき、世界は危機に瀕し、その国は滅びます。それを回避できるのは、
ロシアの皆さんとロシア軍の兵士と指揮官の皆さんです。
2023年11月29日