日々楼(にちにちろう)

古今東西・森羅万象の幾何(いくばく)かを、苫屋の住人が勝手御免で綴ろうとする思考の粉骨砕身記です。

中学生、高校生のための自由主義講座 17 -NHK報道、解説における「国」という表現についての要請と問いかけ-

2019年02月24日 | 日記

 NHK報道、解説における「国」という表現についての要請と問いかけ

 

 * 本項は、現代の自由主義国家の五原則を述べています。そのため、「中学生、高

         校生のための自由主義講座 17」とします。

 

1.今日は、NHKのニュース報道や解説においてアナウンサーさんや解説者さんが使

われる「国」という表現につて、一視聴者の要請と問いかけという形で書きます。

 

2.この要請は、以前に、番組に対する感想を述べた記述の中で、一度、行っていま

す。

 

3.日本には、内閣以下、各省庁の行政組織があります。NHKの皆さんは、この行政

組織を一括(ひとくく)りにして、「国」と表現されます。これを改め、ある事件や出

来事が、行政にかかわるものであるならば、その行政省庁を一括りに「国」と表現して

伝えられるのではなく、その省庁名を報道や解説において視聴者に伝えてください。

「国」と一括りにするのと、省庁名まで報道するのとでは、ニュース原稿を書く人や解

説者には、誤報は許されませんので、担当省庁を調べ、確認するのに少し時間を要しま

しょうが、これがニュース報道や解説の普通の姿として確立されますと、その時間は苦

とするものではなくなるでしょう。

そして、もしNHKに、日本の行政組織に関わりのある報道や解説を行う場合、それら

の行政組織は一括して「国」とするという内規や慣行が受け継がれているのならば、そ

れらは改めてください。

 

4.この姿勢が確立されますと、日本が少し変わり、私達視聴者が賢くなります。

 

5.書き加えますと、「国=行政組織」ではありません。国とは、国民と領土・領海が

あり、国民が、領土・領海において、主権と自由と人権を確立して在る状態を、現代の

国家=国と呼びます。国民と領土・領海は実態として厳然と在ります。主権と自由と人

権も抽象概念ではありません。その国がどういう国であるかの実態を如実に示す実態概

念です。主権とは、主権者である国民の存在であり、その国民が持つ憲法、軍隊、行政

組織、経済社会とそのルールによって構成されます。自由と人権も、同じく、国民が持

つ憲法、軍隊、行政組織、経済社会とそのルールによって構成される実態概念です。現

代では、国とはこのように国民、領土・領海、主権、自由、人権の五つの実態を備えた

国家を言います。これを現代国家の五原則と言います。

 

6.しかし、この五原則を備えた国=国家は世界に多くありません。中華人民共和国も

北朝鮮も、国家の体裁は整えていますが、自由と人権を欠く、独裁者とそのヒエラルヒ

ー(支配の階層組織=中国共産党と朝鮮労働党)に属する人々によって、人々と社会を

支配する独裁国家です。これらの国々では、国の行政組織と党(支配政党)との関係は

未分化で、「国=党組織=行政組織」の等式が成立します。この事実に照らせば、現在

のNHKの報道スタンスは、このレベルの意識に留まっているのではないかと問いかけ

ることができるのです。

日本は、世界の自由主義国家の一員として、まだまだ発展を遂げなければなりません。

 

7.NHKとして、上記の要請と問いかけにお答えいただき、自由主義国家の報道機関

として、今後の報道姿勢と意識の改革を行うべく、真摯に御検討頂きたくお願い申し上

げます。

 

 

                     2月の空

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