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スプーン一杯 6

2006年12月04日 | Weblog

そのことも違う本から理解できました。あの研究の被験者は男性であり成人でした。拒食症の症状が現れたときには既に彼らの成長は止まっていたんです。それから6ヶ月は一般で考えれば長期間ですが、大半の拒食症はもっと長期間空腹と闘っており、しかも食べる量は彼らよりももっと少ないんです。体重の問題もありますが、行動や思考にも影響を与えますからね。思考、例えばKittyの様に「私は太ってる。私は醜い豚」と行動、Kittyで言えば長時間の運動。彼らの場合はそういうのがありませんでしたから、食事の量を戻すだけで比較的容易に回復出来たんですよ。でもKittyの場合はまだ成長段階でかかる負担も大きかったし、こびり付いた思考も回復を邪魔させていました。

まあ何にせよ私たちは闘うしかなかったのよ。おかげで私は高カロリー料理の達人になっちゃいましたよ(笑)マカロニチーズにバターとミルク、大量のクリームチーズ入りキャロットケーキ一杯で1000キロカロリー超えのミルクシェイクとマフィン…やり過ぎじゃないかって?いえ、Kittyの様な飢餓状態を長期間継続した場合は普通のカロリーの食事じゃ駄目なんだよ。The University of California at Sanの DiegoWalter博士が私にそう説明してくれたのよ。2・3日に一度ずつ300キロカロリーさらに増やしていったの。始めて9日にはKittyは1日2100キロカロリー食べられるようになったのよ。それでもある時体重が少し減少して私はパニックになりました。でも先生に聞いたら一時的にある得る事なんだと分かって安心しましたけど、あの時は本当に焦りました。兎に角私はKittyに高カロリーを摂取させ続けるのが使命だったんです。

でもね、思考はそう簡単には変えられないの。Kittyは一生懸命長時間かけて私の料理を食べてくれました。だけど毎回あの憎い悪魔はKittyの内側に侵入してきて泣かせて狂わせ続けてくれたわ。Kittyの食事に対する不安感は相当強くて効果的なモチベーションを上げる方法はなかったの。唯一モチベーションになってたのはチューブに繋がれたくなかったことだと思います。だからKittyがもう少し体重が増えて、完全にチューブが必要なくなったらこの子はどうなるのかしら?と考えると私も不安でしたよ。チューブが必要か不必要かの境界線を行ったり来たりするんじゃないのかと思うと本当に不安でした。











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