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スプーン一杯 3

2006年12月01日 | Weblog

専門書では拒食症は1つの要因ではなく様々な要因からなると書いてありますよね。遺伝子、性格、環境…様々な要因が合わさって間違った方向に行ってしまう。Maudsley approachの先生たちは要因に焦点を当てることはあまり意味がないと考えています。何よりも食べること、家族が食べさせてあげることが重要。体重増加に少しでも早く成功出来れば、より良い結果が早く得られるんです。それからKittyはまだ10代だということも幸いでした。20代の治療は10代よりも難しいそうです。長年食事に対する脅迫的思考が根付いているとそれだけ治療も遅れるそうですよ。Kittyの場合はまだ拒食症になって間もなかったですし、私ががんばれば直ぐ治ると信じていました。

私はMaudsley approachを知ってから数日してある1人の人にたどり着きました。その人はThe University of ChicagoのDaniel Le Grange先生でMaudsley病院で5年間訓練を積んだ方なんですよ。そして、StanfordのJames Lock先生と共著でMaudsley approachの本も出版されていました。

Daniel先生は拒食症を癌に例えて話すことが多かったですね。

「もし放置すれば転移し(酷くなり)ます。出来る限り早く撲滅しなければなりません。癌専門医は『まだステージ0で全然平気だからステージ3になるまで大丈夫』とは言いませんよね」

Kittyはステージ0ではなかったけど、徴候が少しでもあればまだ大丈夫と思わないで向き合うことが大切なんですよね。勿論何もしないで治る人もいるかもしれませんけど。

あなたは私が盲目的Maudsley approach信者だと思うかもしれませんね。でも、最初に連絡を取ったときにMaudsley approachが一部の専門家に批評されていることも知ってたし、単刀直入にそれについての考えも尋ねましたよ。一番心配だったのは、親子関係のことでしたね。普通の親子関係から脱線してしまい、Kittyの親離れや自立心を奪い取ってしまう恐れがありましたから。だってそうでしょ?毎日毎日ベットに腰掛けて何時間も娘をあやしてスプーンを口に運んで食べさせてあげるのよ?




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