加奈のdiary

ソプラノ歌手 根來加奈 の
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夜咄(よばなし)の茶会

2009年11月29日 | diary
今日は、私が習っているお茶の先生が「夜咄(よばなし)の茶会」
をひらいて下さいました。

夜咄(よばなし)の茶会とは・・・
表千家 の 茶事七式 のひとつ。炉の季節に
冬至に近い頃から立春までの間、夕暮れ時から行われる茶事のことで、
夕食とお茶を頂く夜の茶会、とでも言いましょうか・・・。

最大の特徴は、電気の明かりを使わず、
行灯と蝋燭の明かりのみですべてを行うことです!

この幽玄の世界がまた趣があります。

初座の挨拶のあと、とりあえず寒さをしのぐため
「前茶(ぜんちゃ)[水次や水屋道具で点てる薄茶] 」を頂きます。
拝見の所望はせず、正客以外は「おもあい」で二人一椀で頂く。

この後、一度外に出て、つくばいで手・口を清めてお席入りをして、
初炭 をします。

そして、お待ちかね?懐石です。
本日の懐石料理は、もちろん先生の手作り!
何て心のこもった、そして品の良い、美味しいお味なのでしょう!!

懐石の後すぐに主菓子を頂いて、中立。
茶席が整うまで客人は一度、外に出て退席します。

準備が整ったら ご亭主が手燭の交換に来て、改めてお席入りをします。
この『手燭の交換』が、この「夜咄の茶会」の特徴的イベントです。


そして、お濃茶 続きお薄 を頂きました。

お点前中の写真です。フラッシュを使うと昼間みたいになってしまい
折角の蝋燭の明かりの良さが出ないので暗いまま撮りました。

本来は厳粛なお茶事で、シャッターを切るのはいけない事なのですが、
多めに見て頂いて、ほんの数枚 写メを撮らせて頂きました。

文章にするとあっさりですが、
お料理も、お道具も、お菓子も、すべて素晴らしいものでした。
特に、この「夜咄の茶会」でしか使えないお道具がいくつかあるのですが、
そのひとつ 「払子(ほっす)」。

夜の茶会では お花 は生けてはいけない との事で
茶花の変わりに 「払子(ほっす)」を飾ります。

白馬のしっぽだそうです。取っ手も漆塗りで、
かなりお高いそうですが、わざわざこの「夜咄(よばなし)の茶会」
の為に先生はご用意くださいました。

幽玄の世界での一期一会・・・とても素敵な茶会でした。
お茶道具からお料理から何から何まで先生お一人でご準備下さり、
我々生徒にお勉強をさせて下さった 松田和子先生、
改めてお礼申し上げます。ありがとうございました!

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