加奈のdiary

ソプラノ歌手 根來加奈 の
ホームページ連動ブログです。

やっぱ音楽は良い!

2011年03月27日 | music
今日は、友人のコンサートを聴きに行きました。
「デュオ・リュタン」…チェンバロとフラウト・トラベルソ。
一緒に演奏させて頂いたことのあるご夫妻です。

実はご主人様のご出身が宮城県・・・・!(*0*)

ご親族やご友人は、命は大丈夫だったそうですが、
その確認は昨日やっと落ち着いたとのお話でした。

今日のコンサート開催を決断するにあたり、被災された友人達が
「コンサート自粛はヤメてくれ、是非コンサート開催して欲しい。
 自分達のせいで出来なくなったように思われたくない」
と言われたと聴いて、救われたような気がしました。

コンサート、
1曲目がバッハ平均律クラヴィーア集1番プレリュード。
これをチェンバロで。もうこれだけで涙がにじみ出て来ました。
なぜかな~。やっぱ「本物」の魅力ですよね~!

そこへ、おもむろにトラベルソで、
グノーが書いたアヴェ・マリアの旋律が入ってきて・・・

やはりなじみのある曲、というのは大きかったと思いますし、
地震被災者のお話などを伺ったあと、というのもあったのでしょうが、
でもでも、とても素晴らしい演奏で・・・やっぱり涙がにじんで・・・
と思ったら、やはりあちこちで鼻水をすする音が・・・!
ですよね~・・・もう、最初からガツンとノックアウト。やられたぁ~!

その後、当たり前ですがバロック時代の曲が続けて演奏されましたが、
古いとか全然思わなかった。

デュオ・リュタンと共演させて頂いてからかなりの年月が過ぎましたが、
その間、私も成長?(衰退じゃなきゃ良いけど・笑)して
聴こえ方が変わった事もあるでしょうが、
お2人の演奏も変化(進歩)されたと思いました。
そこに月日の経過を感じ、かつ、豊かな音楽のあり方を今一度思い起こしました。

邪魔なものは削ぎ落とされ、大事なものがあらわになり、
シンプルで豊かな音楽が上品に、かつ 程よく、提示されてくる。
まさに理想です!

トラベルソが歌っている!まさに本当に歌を聴いているようでした。
「音楽の実」を自由に揺り動かして楽しんでいる、そんな風に感じられ、
とっても気持ちが良かった!
夫婦の呼吸、それも大きいかな。

チェンバロ・ソロ、う~ん、彼女のチェンバロはいつ聴いても良い!
今日もやっぱり気持ちが良かったです。

また一緒に演奏したいな~!って思いました。
デュオ・リュタン様、どうぞ宜しく~!(^_-)☆

さて、私は日本歌曲のあとは、シューベルトです。
6月に オールシューベルト歌曲のコンサートが控えています。

花粉と戦いながらシューベルトと格闘する日々が始まります!(笑)