加奈のdiary

ソプラノ歌手 根來加奈 の
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新国立劇場『ワルキューレ』

2009年04月03日 | music
新国立劇場 ワーグナー「ニューベルングの指輪」
『ワルキューレ』初日 に行って来ました。

新国立劇場のリングシリーズは、まだ
『ラインの黄金』しか見たことが無くてやっと今年、
第一日の『ワルキューレ』を見にいきました。

このシリーズの演出はとても良い!と思っているのですが、
本当に良かった!

ワーグナーは正直好きとは言えなかったのですが、
『ラインの黄金』を見て、コレは良い!と思い、
私のワーグナー観が変わったのでした。
演出が、良い。

斬新かつ大胆ではあるが
音楽を大切にし、ストーリーが良く解り、
舞台装置や照明の使い方が絶妙にうまい!

新国立劇場の広い舞台を思いっきり使っていて
気持ちが良いですね。

ラストで本物の「炎」まで出てきて
良く消防署の許可が下りたな~と思ってしまった。

もちろん歌も素晴らしい!
良い音楽には余計なものはいらない。
歌を聞かせているときは、余計な動きは入れず
歌を堪能できて、それも心地が良かった。

やたらと人を動かしたり、奇をてらったりする演出が増える中、
やはり音楽(楽譜)を中心におき、楽譜から忠実な音楽を引き出すには
良い演出が必要不可欠。
その意味でもとても素晴らしい演出だと私は思います。

さすがに写真は取れませんが、これは舞台を見に行くべき。

初演スタッフの演出意図を忠実に再現したリングの舞台。

今頃見に行くなんてちょっと遅いんですけどね。
なにしろワーグナーは上演時間が長いもので・・・(^^;

来年続きを見たいと思って帰路に着きました。
良い舞台を見た後は(良い音楽を聴いた後は)とても気持ちが良い。
気分がスッキリして体が軽くなる。

私もそういう演奏しなくっちゃね!・・・・
と思って元気が出ました。