珈琲の木は雨が好き

炭火焙煎珈琲のお店で起こるお客さんとのエピソード

おとぎ話 13

2013年09月30日 22時26分50秒 | Weblog

        「大きな道」

ある時のどが渇いて 公園で水を飲もうとしたら

蛇口から水が流れてなくって 仕方なく蛇口を舐めてたら

こっちへおいであそこの神社の水飲みは場からこぼれてる水

飲めるから行ってきたら

 

君この街の事よく知ってるんだね

僕はこの街で生まれたのに うろうろ しなかったから

何も知らないんだ

へ~こんなところもあるんだ~

 

ちょっと気をつけなさいね そこの工事中 

マンホールなんて落ちたら這い上がれないからね

仲良くなったメス猫は 街の隅々までよく知っていました

 

決まったところで エサをもらいたくないって

あちこちエサを捜し歩いて 生きて来たんだって

その点僕は親猫がエサをもらってた所で 親の後をそのまま

エサ場にしたので なんの苦労もしてません

そんな僕から見て そのメス猫は少し乱暴な言葉や態度だったけれど

何故か 引かれるところがあったのです

 

ここ突然車が来るから あなたは渡らない方が良いわね

そう言いながら本人はぴょんって広い道を渡って行く

直ぐにカラアゲを咥えて戻って来て 私食べて来たから

食べていいわよって

まだ知り合って間もないのにすっかり意気投合して

何処に行くにも 早く来なさいよ~って怒られながら

2匹で街をぐるぐるする毎日

 

ただこの街のボス猫が来た時は 死ぬ覚悟で

突っ掛って行ったな~

どうなったかは想像通り 手足は血だらけで耳は千切れるし

散々な目にあったけど 最後僕が吐き出した血が

目に入ったのか ボス猫は帰って行きました

チョットは頑張るじゃん ダメだったら私が加勢するつもりだったけど

必要なかったみたいね そう言いながら

夜中じゅう 傷口を舐めててくれた 本当は優しいんだな~

 

このまま幸せが続くと思ってた ある日

ここで待っててと言い残して 広い道を渡ったまま帰ってこなくなった

待ちくたびれて 道を渡る勇気を出して 

何度かクラクションを鳴らされながら道の向こうへ

 

初めての場所で 迷いながら大きな駐車場へ

その隅で棒を持った人間の若者が数人笑ってた

その足元の転がったカラアゲのすぐ横で メス猫が倒れてた

そのあとの事はよくわからない

僕は柵を乗り越えて 人間に襲い掛かったようだ

もちろん適うわけはないものの 一矢は報いたのか

人間たちは急いで帰って行った 

 

僕も脚が折れたのか激痛の中 動かない彼女へ「向こうへ帰ろう

2匹の街へ帰ろう」って言いながら

彼女の首筋を咥えて引きずって広い道の向こうへ

脚も彼女も動かない でも車の合間を突いて広い道へ

クラクションと急ブレーキの音と大きな衝撃と・・

 

気が付くと渡り切った道で 彼女が僕の気が付くのを

待っててくれたんだ

バカね~危ないから大きな道は渡っちゃダメだって言ったでしょ?

だって戻ってこないから心配で

でももっと早く行けばよかった ごめんね!

わかったもういいから安心して あなたと もう離れないからね

ずっと一緒にいましょうね 「どちらかが 生まれ変われるまでは」

 

振り返ると大きな道で清掃員が僕たちを片付けていました

めでたしめでたし

 

 


のぼりのデザイン

2013年09月30日 18時43分06秒 | Weblog

2~3日後に届く予定の

のぼりのデザインです

もっと派手目の色の方が目立って良いと思うのですが

他に「炭火焙煎珈琲」ってのぼりが無かったので

仕方がありませんね~

店名のフルネームが 「炭火焙煎珈琲 珈琲の木は雨が好き」

なので オーダーしたみたいでピッタリなんですよ

でも萩原珈琲が使用許可してないのに

こんなのぼりが売ってていいのかな~?