大阪のまちづくりぶろぐ

大阪でまちづくり活動をおこなっているみなさんの情報発信や交流を行うためのブログです。

北大江地区まちづくり実行委員会の取り組み(その2)

2011年04月26日 | まちづくり活動情報
今回も引き続き北大江地区まちづくり実行委員会の取り組みをご紹介いたします。
(前回の紹介記事は北大江地区まちづくり実行委員会の取り組み(その1)をご覧ください)

今回は、「人にやさしいまちづくり活動」などのご紹介とともに、活動を始められてから13年目になる北大江地区まちづくり実行委員会のように、息の長いまちづくり活動を行うためのポイントについて紹介いたします。

「人にやさしいまちづくり活動」は、だれもが歩きやすいまちを目指し、違法路上簡易広告物の撤去をおこなう「かたづけ・たい」の活動、放置自転車対策などを日常的に実施されるとともに、天満橋駅周辺の自転車等放置禁止区域指定と駐輪場整備や合同庁舎前歩行者空間拡幅、釣鐘町のコミュニティ道路化等の働きかけを行っておられます。

多くの地区で問題になっているように、北大江地区でも天満橋駅周辺の放置自転車が問題になっていました。

(放置自転車対策を行う前の天満橋駅周辺の様子)

対策として放置自転車防止を啓発するエフ張りを活動開始当初から行っておられますが、効果的だったのは、中之島新線の整備と天満橋駅周辺の改造に伴ない京阪電鉄による駐輪場の整備が進められ、平成20年3 月1 日に天満橋駅周辺が自転車等放置禁止区域指定されたことだったそうです。当初は1,600台程度の自転車が放置されていたとのことですが、放置禁止区域指定されたことにより400台程度に減ったそうです。

(自転車等放置禁止区域指定及び対策実施後の天満橋駅周辺の様子)

さらに放置自転車を減らすために、行政や交通事業者である京阪電車に相談したところ、ちょうど八軒家浜整備や中之島線延伸などで京阪シティーモールのあるビルを改造するタイミングであったため、駐輪場を増設してもらうことが出来たそうです。また、駐輪場についても短時間駐輪については無料にしてもらうなど、放置自転車の追い込み先をつくることで、放置自転車対策についてはかなり効果を挙げることができているそうです。

放置自転車防止を啓発するエフ張りについても平日の昼休みという目立つ時間帯に実施することで取り組みを広くアピールするとともに、地道な活動を継続することにより地域の関心を示して行政や交通事業者への働きかけをおこなったことが、自転車等放置禁止区域指定や駐輪場整備などの成果を挙げることにつながっているようです。

この他にも上町台地マイルドHOPEゾーン協議会と共催でまち歩き行事を開催されたり、「クリーンUPキャンペーン」や「ゆめまちロード」に参加して、行政や他の団体と一緒に道路の清掃・美化、駐車、駐輪、はみ出し看板等の不正使用をなくすための活動に参加されるなど、発足から13年目を迎えられた今でも活発な活動を継続されています。

(ゆめまちロードの様子)

北大江地区まちづくり実行委員会の様に長い間活動を続けて行くためには、次のことを大切にする必要がありそうです。
・活動資金を確保する
イベント開催や定期的な情報発信を行っていくためには、活動資金を確保することが大切です。北大江地区まちづくり実行委員会では会員である約140名の方から会費(一口1,000円)を集めておられますが、それで足りない分はどこかの補助事業や支援事業を探して応募することで補っておられます。

・住民以外の地区に関わりのある人を巻き込んで活動する
住民のみなさんだけではなく、地区内の事業所やその従業員のみなさん、まちづくりに興味をもっている学生さんなど、活動を一緒に進めて行くことが出来る人達を分け隔てなく巻き込んで行くことが大切です。北大江地区まちづくり実行委員会の会員さんには、地区外の方にお住まいの方もおられるそうです。

・事務局を設けて定期的に活動の情報発信を行う
定期的な情報発信により活動が続いていることを認識してもらえるとともに、情報を共有することが活動への参加を促すことにつながります。北大江地区まちづくり実行委員会では、大阪市の支援期間終了後に月報の発行を始められるなど、情報発信を強化されています。また、ブログというかたちでの情報発信も活発に実施されています。
北大江まちづくり実行委員会のブログ

・目に見える成果を積み重ねる
活動を継続していくモチベーションを持ち続けるためには上手くいったという成功体験が必要です。北大江地区では公園の改造工事や駐輪禁止区域指定、駐輪場の整備などの実現が、活動を継続していくモチベーションになったそうです。

北大江地区での活動が大きな成果を挙げることができたのは、清掃など地道な活動を目立つ時間帯に実施するなど工夫することにより、活動や地域の問題意識を多くの人に認識してもらい、行政や事業者等を巻き込んだ活動につなげた結果だと思います。
もちろん、大きな成功を収めるにはめぐり合わせも重要ですが、できることから積み重ねて行くことも重要だと思います。

みなさんの活動でもできることを積み重ねることから始めてみてください。そして、息の長いまちづくり活動を目指してください。


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