大阪のまちづくりぶろぐ

大阪でまちづくり活動をおこなっているみなさんの情報発信や交流を行うためのブログです。

ぶらり大阪“景観”ウォーク西区編

2011年09月27日 | CITEトークセッション2011
10月15日(土)に社団歩人大阪府建築士事務所協会まちづくり委員会さん主催の「ぶらり大阪“景観”ウォーク」が開催されます。

この企画は、建築士の方の説明を受けながら、区内に点在するレトロな建物や景観上優れた建物や公園などをゆったりと見て歩くというもので、昨年度の中央区に続き、今年度は西区での開催となります。
当日参加された方が気に入った建物などの写真やスケッチを応募すれば、景品がもらえるほか、ツイン21で開催される「なにわ建築フェスタ2011・建築士事務所キャンペーン」というイベントの会場にて作品が展示されるそうです。(詳しくは、ウォークの参加証と一緒に送られてくる応募要綱でご確認ください。)

大阪府建築士事務所協会さんは、この催しの後援に名を連ねる都市工学情報センター、大阪府建築士会さん、大阪市スポーツ・みどり振興協会さんとともに、大阪市から景観整備機構の指定を受け、大阪の良好な景観づくりに努めておられます。
この企画もその取り組みの一環として実施されるもので、事務所協会さんによるまちあるきプロジェクトの4回目にあたります。

近代建築と言えば、中央区の北浜あたりが有名ですが、今年度のルートになっている西区の江戸堀・京町堀周辺でも、大正から昭和初期に建てられた趣のある建物をたくさん見ることができます。

(今回のコース)

大阪市では、景観的に優れた建造物、橋や樹木等の景観形成上の大切な資源を広く知ってもらうとともに、地域の景観づくりの中で積極的に活用してもらうための取り組みとして、「都市景観資源」の登録を行っており、西区では11の資源が登録されています。今回のコースの中に入っている江戸堀コダマビル、菅澤眼科クリニック、そして建物ではありませんが靭公園も登録されています。

(江戸堀コダマビル)

(菅澤眼科クリニック)

(靭公園)

個人的には、「ダコタ・ハウス」という名前のビルが気になります。オーナーさんはジョン・レノンのファンなのでしょうか。

注)ダコタ・ハウス
ニューヨークのセントラルパーク近くにある高級アパートメント。ここに住んでいた元ビートルズのジョン・レノンが、1980年12月8日に玄関前で射殺された。

この企画が行われる10月中旬頃はのんびりと近代建築を巡るには絶好の時期だと思います。1階がカフェやギャラリーなっていて、中に入って内装を楽しめる建物もあるので、気に入った建物があれば、別の機会にレトロな雰囲気のなかでコーヒーを楽しむのもいいのではないでしょうか。

建築士の方と一緒に建物や優れた景観を見て歩くことで、これまで気が付いていなかったまちの魅力を知るきっかけになると思います。なかなかできない体験だと思いますので、ご興味のある方は是非参加して下さい。


○ぶらり大阪“景観”ウォーク西区編
◆日 時:平成23年10月15日(土)午後1時30分~午後4時30分
◆集 合:錦橋(肥後橋の東隣の橋) 午後1時20分(受付は1時から)
◆コース:肥後橋付近~靭公園~肥後橋付近
◆定 員:50名(先着順)
◆申 込:下記申込用紙に記入の上、申込先までFAXまたは郵送にてお申し込み下さい
平成23年10月7日(金)必着

◆申込先:大阪府建築士事務所協会 〒540-0011大阪市中央区農人橋2-1-10
TEL:06-6946-7065 FAX:06-6946-0004
◆参加費:無料
◆主 催:社団法人大阪府建築士事務所協会(景観整備機構)まちづくり委員会
◆後 援:大阪市、(公社)関西経済連合会、大阪商工会議所、(財)大阪市都市工学情報センター

CITEトークセッション2011第2回「エンタテインメントの歴史と現在」のご案内

2011年09月21日 | CITEトークセッション2011
CITEトークセッションとは、産学公民が連携した「新しい時代に向けた活力と魅力あるまちづくり」をスローガンに、会員組織として設立されたCITEさろん(財)大阪市都市工学情報センターの共催により開催されるまちづくりをテーマにした講演会です。

トークセッションは全5回のシリーズとして開催され、今年の共通テーマは「大阪とエンタテインメント」です。

第1回はゲストスピーカーに関西大学社会学部の永井教授をお迎えして、2011年8月30日(火)に開催されています。「大阪と、都市の愉しみ」をテーマとしたお話の詳細は、下記をご覧ください。

CITEトークセッション2011第1回「大阪と、都市の愉しみ」レポート

第2回となる今回は、大阪樟蔭女子大学教授・『上方芸能』編集代表の森西真弓氏をゲストスピーカーにお迎えし、「エンタテインメントの歴史と現在」をテーマとして、9月27日(火)に淀屋橋odonaのアイ・スポットで開催されます。

(チラシ画像)

森西氏の専門は日本芸能史・上方伝統芸能・近代日本演劇です。放送や出版などの幅広いメディアを通じた活動とともに、文化庁文化審議会委員を歴任されるなど、伝統芸能への案内役としてご活躍されています。1993年には「咲くやこの花賞」を受賞されています。

大阪では能・狂言、歌舞伎、文楽、上方舞などの伝統的な芸能をはじめ、落語、漫才、現代演劇、歌劇など、様々な舞台芸術系のエンタテインメントが栄えてきました。
これらのエンタテインメントが近世以降の大阪のまちづくりや文化、人々の感性にどの様な影響を与えてきたのか?今後、大阪ならではの魅力として、どのように情報発信し、伸ばしていけば良いか?などについて、上方芸能の歴史と現状に詳しいゲストスピーカーとともに考えます。

ご興味のある方は是非ご参加ください。

なお、参加費は無料ですが、事前にお申し込みが必要となりますのでお気を付けください。(定員は30名・先着順)
みなさまのお申し込みをお待ちしています。


CITEトークセッション「大阪とエンタテインメント」
◆第2回(5回シリーズ)◆

日時:平成23年9月27日(火) 18:30~20:30
会場:i-spot<淀屋橋odona>
ゲストスピーカー:森西 真弓氏(大阪樟蔭女子大学教授・『上方芸能』編集代表)
テーマ:「エンタテインメントの歴史と現在」
主催:CITEさろん/(財)大阪市都市工学情報センター共催
参加費:入場無料
定員:30名(要事前申込み・先着順)
参加者ならびに連絡先(電話またはメールアドレス)を明記の上、メール、電話、FAXのいずれかで下記までお申し込みください。
(Mail)cite-salon@osakacity.or.jp、(Tel)06-6949-1911、(Fax)06-6949-1925
詳細:「CITEトークセッション2011 第2回のお知らせ

CITEトークセッション2011第1回「大阪と、都市の愉しみ」レポート

2011年09月09日 | CITEトークセッション2011
2011年8月30日(火)に開催されたCITEトークセッション2011「大阪とエンタテインメント」に参加しました。

今年度は5回シリーズで開催され、その第1回目となる今回は、関西学院大学社会学部の永井良和教授がゲストスピーカーとして登場され、「大阪と、都市の愉しみ」をテーマとした講演をされました。

(会場の様子)

永井教授は都市社会学・大衆文化論を専門に研究されており、カラオケや社交ダンス、喫茶店やスタジアムなどの都市娯楽空間をフィールド調査し、独自の切り口で研究されています。出版、メディア等でもご活躍されていて、著書に「社交ダンスと日本人」、「風俗営業取締り」「ホークスの70年」などがあります。

(今回のゲストスピーカー:永井教授)

娯楽とはなにかという解説から、まちづくりにまで及んだ永井教授のお話は、次のようなものでした。(以下はお話の要約です)

娯楽とは仕事から離れたたのしみや遊びのことで、本来はお金儲けからはなれたもの。しかしながら、稽古を通じて「たしなみ」とすることにより、達者な人間は一目置かれる存在であった。現在、娯楽はお金儲けの手段となっていて、消費者としてたのしみを買うものになっている。

そして、娯楽は、法治国家としての健全性の確保、近代化による効率の追求と市場拡大を背景に、「飲む、打つ、買う」といった成人男性を対象としたものから、女性や子どもまで誰でもたのしめるものへと変化していった。

その代表はディズニー型テーマパーク。子どもにはわかりやすく、大人は子どもに戻って(=童心に帰って)たのしむことができる。

ディズニー型のテーマパークは、大人と子ども、男性と女性、言葉の壁といった違いを乗り越えてたのしむことができるグローバル化(=文明化)した娯楽なので、海外からの旅客をたのしませるには有効である。大阪はグローバルなまちなので、USJや海遊館といった誰でもたのしめる施設があり、成功を収めている。

これらは確かに「あそび」の一つではあるけれど、大人としてたのしむことが出来ないものだと思う。(大人が一人で行ってもたのしくない)

大人がたのしめるあそびには、自分の体験と重ねられることが必要なのではないか?
例えば、野球。トップレベルのプレーを観る際にも、自分が野球をやったことがあれば、そのプレーの凄さをより理解し、評価することでたのしむことができる。

野球などのスポーツに限らず、音楽や芸術などの様々な分野においても、大きなイベントを開催可能な施設が建設されるとともに、テレビやインターネットの普及が進んだことで、都市の中にはトップレベルのプレーや技術を目にする機会がたくさんできた。

しかし、娯楽を消費するための空間は整備された一方で、自分でたのしむための空間が都市から失われてしまった。

今後、都市における娯楽を持続可能なものにするためには、気軽に自分でたのしむことができ、練習、発表、相互評価、技術伝達の場となる、身近な「けいこ」の場をたくさんつくることが必要だ。
そして、参加人口の裾野を広げるとともに、「たしなみ」に対する敬意を取り戻し、娯楽を支える個人の育成やネットワークを形成することが求められている。

永井教授のお話は、娯楽とは消費するだけではなく、自ら楽しみ、「たしなみ」とする人が増えることで活性化するものであり、多くの人が集う都市にこそ娯楽を消費する場だけではなく、身近な「けいこ」の場がたくさん必要であるというものでした。

永井教授は、このような取り組みの代表としてJリーグ百年構想をあげておられました。

Jリーグ百年構想とは、
・あなたの町に、緑や芝生におおわれた広場やスポーツ施設をつくること。
・サッカーに限らず、あなたがやりたい競技を楽しめるスポーツクラブをつくること。
・「観る」「する」「参加する」。スポーツを通して世代を超えた触れ合いの輪を広げること。
を目的とした、Jリーグの取り組みです。
これまでに、小学校のグラウンドに芝生の植え、天然芝が敷き詰められた運動場を整備するとともに、サッカーを中心としたスポーツクラブの運営やスポーツ教室の開催などを行っています。
誰もが気軽にスポーツを楽しめる環境整備を進めることにより、地域におけるスポーツ文化の振興とともに、日本におけるサッカー競技のレベル向上といった成果を挙げています。

個人レベルの取り組みで、新たな施設の整備は難しいですが、地域の中にある既存の施設を活かすことで、参加者同士が高めあい、子どもたちに伝えていく場=「けいこ」の場をつくることはできると思います。

娯楽を支えるために必要なものは、立派な施設だけではなく、個人レベルで娯楽を支えるネットワークや取り組みなのだと教えられました。
娯楽はまちを活気づける重要な要素です。自身が興味のある娯楽に参加することが、まちの活気づくりにつながります。気軽にできるまちづくりとして、みなさんも積極的に取り組んでみてはいかがでしょうか?

第2回CITEトークセッション2011「大阪とエンタテインメント」は、ゲストスピーカーに大阪樟蔭女子大学教授・『上方芸能』編集代表の森西真弓氏をお迎えして、9月27日(火)に開催されます。テーマは「エンタテインメントの歴史と現在」です。詳細につきましてはわかり次第このブログでもご案内いたします。興味を持たれた方は是非参加して下さい。(参加費は無料で、どなたでも参加出来ます)

CITEトークセッション2011がはじまります

2011年08月09日 | CITEトークセッション2011
昨年度好評だったCITEトークセッションが今年も開催されます。

(昨年度の様子)

CITEトークセッションとは、産学公民が連携した「新しい時代に向けた活力と魅力あるまちづくり」をスローガンに、会員組織として設立されたCITEさろん(財)大阪市都市工学情報センターの共催により開催されるまちづくりをテーマにした講演会です。

トークセッションは全5回のシリーズとして開催され、今年の共通テーマは「大阪とエンタテインメント」です。
大阪は近世から人形浄瑠璃、上方歌舞伎などの伝統芸能、落語や漫才などの演芸が栄え、商業都市としての顔とともに、エンタテインメントの似合うまちとして知られてきました。しかし近年、それが都市イメージにもたらす功罪や、マスコミの東京集中による活力の低下などが指摘されています。
今年度のトークセッションでは、さまざまな専門分野のゲストスピーカーによるレクチャーを通じて、都市の愉しみとしてのエンタテインメントの本質や、大阪での個性を明らかにするとともに、まちづくりとの関係について共に考えていきます。

第1回は2011年8月30日(火)に淀屋橋odonaのアイ・スポットで開催されます。
ゲストスピーカーに関西大学社会学部の永井教授をお迎えして、「大阪と、都市の愉しみ」をテーマとしたお話をしていただく予定です。

(チラシ画像)

永井教授は都市社会学・大衆文化論を専門に研究されており、カラオケや社交ダンス、喫茶店やスタジアムなどの都市娯楽空間をフィールド調査し、独自の切り口で研究されています。出版、メディア等でもご活躍されていて、著書に「社交ダンスと日本人」、「風俗営業取締り」「ホークスの70年」などがあります。

現在の都市には、芸能や文学、スポーツから、日常の娯楽、遊園地、観光施設、盛り場、メディアにいたるまで、さまざまなエンタテインメントがありますが、それらが大阪のまちにどんな魅力を与え、人々の暮らしにどの様に溶け込み、相互にどんな影響を及ぼしてきたのか?
エンタテインメントという幅広い言葉の持つ意味を分かりやすく説き明かしてもらうとともに、それが大阪のまちづくりにどのようにつながるのか、実例を挙げてもらいながら共に考えたいと思います。

ご興味のある方は是非ともご参加ください。

なお、参加費は無料ですが、事前にお申し込みが必要となりますのでお気を付けください。(定員は30名・先着順)
みなさまのお申し込みをお待ちしています。


CITEトークセッション「大阪とエンタテインメント」
◆第1回(5回シリーズ)◆

日時:平成23年8月30日(火) 18:30~20:30
会場:i-spot<淀屋橋odona>
ゲストスピーカー:永井 良和氏(関西大学社会学部教授)
テーマ:「大阪と、都市の愉しみ」
主催:CITEさろん/(財)大阪市都市工学情報センター共催
参加費:入場無料
定員:30名(要事前申込み・先着順)
参加者ならびに連絡先(電話またはメールアドレス)を明記の上、メール、電話、FAXのいずれかで下記までお申し込みください。
(Mail)cite-salon@osakacity.or.jp、(Tel)06-6949-1911、(Fax)06-6949-1925
詳細:「CITEトークセッション2011」が始まります