chuo1976

心のたねを言の葉として

「繭と墓」  金子みすず

2012-12-13 04:50:04 | 文学
 「繭と墓」  金子みすず



蠶は繭に
はいります、
きうくつそうな
あの繭に。

けれど蠶は
うれしかろ、
蝶々になつて
飛べるのよ。

人はお墓へ
はいります、

暗いさみしい
あの墓へ。

そしていい子は
翅が生え、
天使になつて
飛べるのよ。 
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 「水と影」  金子みすず | トップ | 金子みすゞ展:「いのちへのまなざし」展 東北へ詩集届けた人々... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

文学」カテゴリの最新記事