chuo1976

心のたねを言の葉として

「水と影」  金子みすず

2012-12-12 06:21:47 | 文学
   「水と影」  金子みすず



  お空のかげは、
  水のなかにいつぱい。

  お空のふちに、
  木立もうつる、
  野茨もうつる。
     水はすなほ、
     なんの影も映す。

  みずのかげは、
  木立のしげみにちらちら。

  明るい影よ、
  すずしい影よ、
  ゆれてる影よ。
     水はつつましい、
     自分の影は小さい。
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