chuo1976

心のたねを言の葉として

言葉というのは、人間が人間であることの証

2019-06-18 05:44:02 | 文学

2013年、イギリスで『中世ラテン語辞書』が完成した。 100年以上の年月がかかったという。

話し言葉としては既に死んでいるラテン語。 どう活用されるか、自分たちが生きている間に完成するかわからない辞書に... なぜ、人は時間と精力を注ぎ込むのか。

『100年かけてやる仕事』はこうした人たちの営みから、 人間の「働く意味」を追ったノンフィクションだそうだ。

翻って日本語はどうか。

ある識者は 「土台の言語を失った言語は脆弱になる」 「アイヌ語を守らなくてはいけない。  アイヌ語の絶滅は将来、日本語の存続を脅かすことを知る  べきだ」 と警鐘を鳴らす。

中世ラテン語は イタリア語やフランス語、スペイン語の土台の言葉なのだ、と。

アイヌ語、八重山語、与那国語、沖縄語、国頭語、宮古語、奄美語、八丈語――これらは消滅の危機にある日本の「言語」だ(2009年2月ユネスコ発表)。

なぜ消滅危機言語を守らなければいけないか。

「コミュニケーションツールとして、英語なり共通の言語があるのは、いいことだと思います。けれど、それは単なるツールですよね。言葉というのは、人間が人間であることの証ですから。つまりわたしたちは、言葉で思考している。言語がなかったら、多分、考えることもできない」

「人間として根本的な、生きていくための思考。哲学といったらちょっと抽象的ですけど、色々なことを考える根本にあるのが言語だと思うんです。それこそ生活に根ざしたものであるはずです。まず生まれてから育つまでにいろんな経験をしていくと同時に、それらをあらわす言葉を耳にして、世界を理解し、自分を形づくっていく。それが、世界共通であるはずがない。だって、文化が違うし、気候も違うし、周りの社会構造も違うし。無理に世界共通にするなんて非常に恐ろしいことですよ」(国立言語研究所・木部暢子氏)

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札幌国際芸術祭

 札幌市では、文化芸術が市民に親しまれ、心豊かな暮らしを支えるとともに、札幌の歴史・文化、自然環境、IT、デザインなど様々な資源をフルに活かした次代の新たな産業やライフスタイルを創出し、その魅力を世界へ強く発信していくために、「創造都市さっぽろ」の象徴的な事業として、2014年7月~9月に札幌国際芸術祭を開催いたします。 http://www.sapporo-internationalartfestival.jp/about-siaf