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chuo1976

心のたねを言の葉として

「野茨と蜜蜂の中へ」  大木惇夫 

2012-06-12 06:15:03 | 文学


「野茨と蜜蜂の中へ」  大木惇夫

 

野茨(のばら)の花もよかった、
その蜜を吸ふ蜂もよかった、
けい子よ、この茨蜜(ばらみつ)を嗅ぐと
どうやら風祭(かざまつり)の匂ひがするではないか、
あの白い路ばたで言葉を交はした
見知らぬ若者の匂ひがするではないか、
健康と純朴の匂ひ、
あの時の草いきれの匂ひ、汗の匂ひ、
ほんたうに光と熱の醗酵した
五月の匂ひがするではないか、
どうだ、けい子、
あの野茨と蜜蜂の中へ帰って行かうか。
おまへの健康を、
溌剌とした「昔」をとりかへすために。――

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札幌国際芸術祭

 札幌市では、文化芸術が市民に親しまれ、心豊かな暮らしを支えるとともに、札幌の歴史・文化、自然環境、IT、デザインなど様々な資源をフルに活かした次代の新たな産業やライフスタイルを創出し、その魅力を世界へ強く発信していくために、「創造都市さっぽろ」の象徴的な事業として、2014年7月~9月に札幌国際芸術祭を開催いたします。 http://www.sapporo-internationalartfestival.jp/about-siaf