てんやわんや アメリカ 犬育て

飼育放棄された「ゴールデンレトリバーのチャーリー」&
保護犬だった「雑種ユキ」との犬バカ日誌でございます♪

アメリカ 動物保護団体を通して見る寄付社会

2015-10-19 | アメリカ生活 & その他

秋が深まりすぎて?
今朝は氷点下5度まで下がったコネチです。

そして以下長いです。

え~先日参加した犬保護団体のイベント
犬とオクトーバーフェスト ☆ Barktoberfest」にて、
ビアージョッキを一つ25ドルで購入&ビールを飲むと
支払った額が団体への寄付になる、
と言うことをチラッと書きましたが
今回はその寄付について少し掘り下げてみたいと思います。

いきなりですが結論。 アメリカは「寄付大国」です。

アメリカの寄付金総額を調査している「ギビングUSA財団」の
年次報告書によると、近年(2008年~2013年)では
寄付金総額は3100億ドル~3400億ドルにも上るとされています。

現在1ドル100円ではないのですが、
分かりやすく1ドル100円とした場合、日本円だと
年間31兆円~34兆円

そのうち4分の3の24兆円ほどが個人による寄付の総額です。

アメリカの一世帯あたり、一年間の平均寄付金額は
2000ドル(20万円)以上とも言われています。

高額ですね。しかしあくまで平均ですので
世帯差、個人差はかなりあるかと思われます。

一方日本は… 2013年では一世帯あたり2400円
実に100倍ほどの差があります。


このようにアメリカで寄付が根付いている背景には
宗教(キリスト教)が大きく影響しています。

寄付の対象として一番多いのも宗教関連です。
次に教育、福祉、医療、公共利益、芸術・文化、環境・動物、その他
と続くようです。


なぜアメリカ人がそこまで寄付に熱心なのか、
と言うことなのですが、
一つは節税対策になるからと言う理由もあります。

星の数ほどのNPO団体が存在し、
社会的に活動が認められていて
企業と同じくらいの影響力を持っている団体も多いです。

受け皿が大きく寄付しやすい環境と言うのもあるでしょう。


しかし上記だけが理由かと言うとそうでもないように思います。

アメリカという国はイギリスの植民地支配から
独立戦争(革命戦争)を経て独立した国です。

そう言う歴史的背景から独立を勝ち取ったと言う
プライドにも似た感覚、感情を持っている人も多いのでしょう。
その感情に開拓精神なども相重なって

行政に頼らず自分たちの事は自分たちでする

お上の言いなりにならない

国民性として反権力にも似た独立自存の精神を持ち合わせている、
そう言った事が寄付社会に影響を及ぼしているかと。

行政まかせにして行方がわからない税金の分配に希望を持つよりも
自分たちが必要とする団体を立ち上げて同志を集める。

団体に直接寄付やサポートをすることによって
運営を見守るほうが事も早いし、寄付金の流れを確認できて合理的、
と言う考えが根底にある気がします。

もちろん寄付をしたからと言って税金を免れることはできませんが…

政府は本来なら介入しなければいけなかった仕事を
非営利団体が代わりにやってくれていると言う理由で
個人が各団体に寄付すると申告時に控除ができる仕組みを設けています。

しかしこのような自立精神、良い方向に向かえば
「寄付社会」という形になるのですが
悪い方向に向かうと自己防衛を理由に
「銃社会」に進んでしまったことも事実です。

また、日本のような国民皆保険制度を
政府からの押し付けと捉え、拒否反応を起こす人たちも多く
なかなか皆保険制度が浸透せず機能していないように思います。


何度も言いますが
アメリカには非営利団体がごまんと存在します。

一つ一つの分野に興味を示すアメリカ人はいないと思いますが、
思い入れのある分野というのはあります。

私の場合はもちろん「犬を中心とする動物を保護する団体
になるのですが、動物関連の保護団体もかなり多く存在します。

私個人は主婦なんで多額はできませんが…

しかし、一つの団体に寄付すると情報が漏れているのか
いろんな動物保護団体から寄付を募るダイレクトメールが
年中届くのでびっくりします

で、本日も届きました(笑) 

封書は North Shore Animal League America から。
ノーキル動物保護団体としては全米最大で、
NY・ロングアイランドに本部があります。 こちらは好きな動物保護団体です♪

封書の場合、以下のような形が動物保護団体では一般的です。
















と言うことでまたもやめっちゃ長くなりましたが、
以上です。




出典サイト:

日本の寄付金がアメリカの100分の1の理由は?

個人の寄付、なぜ伸びない

日本とアメリカのNPO比較

ギビングUSA財団による2012年の米国寄付の実態調査