グー版・迷子の古事記

古事記の世界をあっちへふらふらこっちへふらふら
気になったことだけ勝手に想像して勝手に納得しています

アマテラスのお食事③「ウ」

2013年10月25日 | 古事記
穀物神・食物神の名前には、「ウカ」「ウケ」「ケ」と言う音が含まれています
そしてこの「ウカ」「ウケ」「ケ」は、一般的に「食事」と言う意味で考えられている様な気がします。
私の読んだ本が古いのか?
或いは現在でもそう考えられているのか?

「ウカ」「ウケ」「ケ」は、「食事」では無いか?と考えられている…
しかし、その扱いは極めて曖昧な気がします。
そうです
「ウカ」「ウケ」「ケ」は何者なのか、はっきり分かってない様です。

  《「ウ」》

アマテラスのお食事で示したように、「ウカ」は月を数える言葉として使われ…
また、元々は月神様と考えられるウカノミタマにも「ウカ」が使われている事を考えると…
「ウカ」は「月」を表す事が考えられます。

「ウカ」は「月」を数えるのに使われます。
「ウカ」は元々「月」そのものと言うよりは、「月」の状態を表す言葉では無いだろうか?
そう考えた私は、「ウカ」の「カ」は「輝き」を表す言葉では無いか?と思いました。
それでは「ウ」は何を意味するのでしょうか?

月は日々、形を変えて行きます。
そこで「ウ」は月の「形」を表しているのでは無いか?と仮定を立てました。
そして「ウ」について考えていったのです。

「ウ」と言う一音で表現される鳥と木があります。

鵜(ウ)…首の長い鳥です。首の下を紐でくくり魚を飲み込ませる漁が行われています。
空木(ウツギ)…「ウ」の木という意味です。茎の中が「空ろ(ウツロ)」になっている為「ウツギ」と呼ばれます。

どうやら「ウ」と言う音が示す意味の輪郭はつかめて来ました。

馬(ウマ)…首が長い。「マ」は馬の額にある白い月の形をした模様を示していると思います。
洞(ウロ)…洞窟状の空間。

「ウ」は、「首」「中がウツロな形」を示していると思いました。
元々の意味は「首」の方ではないか?と思います。
「ウ」を動詞にしたものが、首周辺で行われる行動だからです。

唸る(ウナル)…のどの奥で声を絞る感じですね
呻く(ウメク)…苦しさのあまり思わず出す声です。
飢える(ウエル)…何も飲み込まない事では無いだろうか。
歌う(ウタウ)…声は喉から出ます。

「ウ」は首を表すとして、この「ウ」が月の形を表すのでしょうか?
「ウ」は「中がウツロな形」を示します。

私は少し違うような気がしました。
しかしもう一つの事に気付いたのです。
「首(くび)」には、「中がウツロな形」の外にもう一つ「形」があります。
それが「くびれ」です

「ウ」に「くびれ」の様な意味があるなら、日々変わる月の形を表現するには極めて適当な気がしました。
「ウカ」で日々の月の変化を表現する事ができます。

「ウ」に「くびれ」の意味は果たしてあるのか?
良く似た音の「ユ」には、似たような意味がありそうです。

弓(ユミ)・弓月(ユヅキ)・指(ユビ)

「ユ」は「曲がった形」「曲がる」の様な意味がありそうです。

今回「ウ」と「ユ」を結びつける物を見つけたつもりでこの記事を書き始めたのですが…
書いている途中に間違いに気付きました。

「ウ」に「くびれ」の意味はあるのか?
あるような気がするのですが…
わかりません

今日は消化不良な内容だなぁ

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アマテラスのお食事②ウケモチ

2013年10月24日 | 古事記
前回、アマテラスのお食事で穀物神・食物神は古代において月神であった可能性が明らかになりました。
そこで、今回から穀物神・食物神について考えてみます。
まずはその名前から、一番食物神としての性格を表しているウケモチ(保食神)について考えてみましょう

  《ウケモチ》

天照大神は月夜見尊に、葦原中国にいる保食神という神を見てくるよう命じた。月夜見尊が保食神の所へ行くと、保食神は、陸を向いて口から米飯を吐き出し、海を向いて口から魚を吐き出し、山を向いて口から獣を吐き出し、それらで月夜見尊をもてなした。月夜見尊は「吐き出したものを食べさせるとは汚らわしい」と怒り、保食神を斬ってしまった。それを聞いた天照大神は怒り、もう月夜見尊とは会いたくないと言った。それで太陽と月は昼と夜とに別れて出るようになったのである。
天照大神が保食神の所に天人(アメノクマヒト)を遣すと、保食神は死んでいた。保食神の屍体の頭から牛馬、額から粟、眉から蚕、目から稗、腹から稲、陰部から麦・大豆・小豆が生まれた。人がこれらを全て持ち帰ると、天照大神は喜び、民が生きてゆくために必要な食物だとしてこれらを田畑の種とした。
(ウィキペディア)

ウケモチ(保食神)は古事記には登場しません。
日本書紀の一書において、ツクヨミとウケモチの話として登場します。
古事記においては、似たような神話がスサノヲとオオゲツヒメの話として登場します。

月とウケモチ(保食神)の関連性は、上の説明の赤文字から見えてきます。
まずその前の予備知識として…

①「マ」と言う音は、弥生時代以降、満月以外の月とその形を表している。

②月は縄文時代とそれ以前に、「月(キ)」と一音で表現されていた。

〔①②共に、月(キ)と日(ヒ)と魔(マ)と神(カ)を参照下さい〕

①②の事を頭に入れて置いてください

まず赤文字の所から説明してみましょう。

「天照大神が保食神の所に天人(アメノクマヒト)を遣すと、保食神は死んでいた。」
アマテラスがウケモチの所にアメノクマヒトを遣わします。

クマ = (ク)(マ)
(ク)…木が生い茂る森に住んでいるため「木(キ)」の変化形「木(ク)」、或いは「月(キ)」の変化形「月(ク)」。古代において「キ」の音は後ろに音が続くと「ク」に変化します。
(マ)…満月以外の欠けた月とその形を表します。

日本に生息するクマ(熊)のほとんどは、ツキノワグマです。
ツキノワグマには首の所に白い三日月の模様があります。
また、北海道など一部に生息するヒグマは「日熊」とも取れる事から考えると、この神話に出てくる「クマ(熊)」は神様の使いと考えられます。

人(アメノクマヒト)は月神様の使いのクマ(ツキノワグマ)なのか…
或いはアマテラス(日神)である事を考えると、ヒグマなのか?
ヒグマはクマ(熊)が命名された後、日本北部に生息するクマ(熊)を見つけて名付けた物だろうと考えると…
人(アメノクマヒト)は月神様の使いの様な気がします。
いずれにしろ、古事記では荒ぶる神として登場するクマ(熊)ですが、元々は神様の使いだった事が窺われます。
古事記でアマテラスの皇孫一行の前に祟る荒ぶる神として登場する事を考えても、やはり月神様の使いなのかな

保食神の屍体の頭から牛馬、額から粟、眉から蚕、目から稗、腹から稲、陰部から麦・大豆・小豆が生まれた。

ウシ(牛)…これに関しては月との関連性は良く分かりません。

ウマ(馬) = (ウ)(マ)
(ウ)…首。内部が空洞になっている物を表すと思います。
  (例)
  鵜(ウ)=首の長い鳥。
  空木(ウツギ)=内部が空洞の木。
  空ろ・虚ろ(ウツロ)=中身が空な様。
(マ)…満月以外の欠けた月とその形を表します。

ウマ(馬)には、額に欠けた月の様な白い模様を持つ物があります。

アハ(粟)…これに関しては月との関連性は良く分かりません。

眉(マユ)から蚕…蚕は繭(マユ)になります。そしてこの蚕の繭の色は白く形は月の形とも似ています。
マユ = (マ)(ユ)
(マ)…満月以外の欠けた月とその形を表します。
(ユ)…曲がる事、曲がっている形を表している様な気がします。月の形を表す言葉としても使われます。
  (例)
  弓月(ユヅキ)=弓の形をした月です。
  指(ユビ)=(ヒ)は樋(ヒ)・首(クビ)など細長い形だと思います。

ヒエ(稗)…これに関してはつきとの関連性は良く分かりません。

稲…食用とする部分はコメ(米)です。コメ(米)は小さな白い粒です。小さな月の様にも見えます。
コメ = (コ)(メ)
(コ)…(キ)の音は(コ)にも変化します。月(キ)→月(コ)なのかな?
  (例)
  木霊(コダマ)、梢(コズエ)、木立(コダチ)。
(メ)…芽(メ)或いは目(メ)ではないでしょうか。

ムギ(麦)…(ギ)は月(キ)の様な気もしますが、良く分かりません。

大豆・小豆…マメ(豆)の形は月の形にも似ています。
マメ = (マ)(メ)
(マ)…満月以外の欠けた月とその形を表します。
(メ)…芽(メ)或いは目(メ)ではないでしょうか。

私の考えうる範囲で、ウケモチから生まれる牛馬・穀物と月との関連性を書き出してみました。
ウケモチから産まれるほとんどの食物で、関連性を見つける事が出来るかもしれません

  《ウケモチの名前》

ウケモチ(保食神)の名前について考えて見ましょう
まずは、アマテラスの食事を受け持つと言う事から、ウケモチ(受け持ち)と言う事が考えられます。
また現在一般的には、ウケモチ(保食神)の「ウケ」は食事と考えられている様な気がします。
この様に考えると…
ウケモチ(保食神)の「モチ」に相当する部分は「保」と言う事になります。
そうなると、「保食」は漢語的な記述と言えるかも知れません。

日本書紀には漢語的な記述が多いため、これが問題だとは思いません。
ただ他の穀物神・食物神にも名前に「ウケ」と名前の付く神様がいます。
また現在、「ウケ」が食事と考えられているのも、確信的な事ではない様な気がします。

「ウケ」について考えてみる必要はありそうです
とりあえず現在に残っている食べ物としての「ウケ」には…
「お茶請け」がありますね
一応食べる物ですけど…
「お茶請け」の「ウケ」は、食べ物とは少し意味が違うような…
だからと言って何かは、良く分かりません

では見方を変えて、ウケモチ(保食神)を漢語的に読むのではなく、素直に日本語的に読んで見ましょう。

「ウケ」は「保」となります。
「保」…保つ。請け負う。
「保」にも「受け持つ」と言う様な意味はあります。
問題無さそうですね

では「モチ」は?
「餅(モチ)」の事では無いでしょうか?

「餅(モチ)」は白い球体です。
「餅(モチ)」は月の色と形にも重なってきます
そして月を表現する言葉としても使われます。

モチヅキ(望月)

モチヅキ(望月)は満月を表します。
アマテラスが月を食べるなら、満月ならお腹いっぱい食べられてさぞ満足でしょう

時代が流れるに従って、もしかしたら「ウケ」は「食事」の意味になったかもしれませんが、
ウケモチ(保食神)に関して言えば…
「ウケ」は「受け持つ」の意味で捉えたほうが良いように感じます

  《ウケモチとウカノミタマ》

「餅(モチ)」はまた、ウケモチとウカノミタマを繋ぐキーワードとなります。

稲荷神(ウカノミタマ)を祭るに至る経緯が次の文章です。

和銅年間(708 - 715年)(一説に和銅4年(711年)2月7日)に、伊侶巨秦公(いろこのはたのきみ)が勅命を受けて伊奈利山(稲荷山)の三つの峯にそれぞれの神を祀ったことに始まる。秦氏にゆかり深い神社である。和銅以降秦氏が禰宜・祝として奉仕したが、吉田兼倶の『延喜式神名帳頭註』所引の『山城国風土記』逸文には秦氏が稲荷神を祀ることになった経緯が以下のように記されている。
秦中家忌寸(はたのなかつへのいみき)達の先祖である伊侶巨秦公は稲を多く持ち富裕であったが、稲を舂いて作ったを的にすると、そのが白鳥となって稲荷山に飛翔して子を産み社となった。伊侶巨秦公の子孫は先祖の過ちを認め、その社の木を抜いて家に植え寿命長久を祈った。
(ウィキペディア)

ウカノミタマが月神様である事を考えると、「餅(モチ)」もまた月神様を表している事が分かります

今回の記事全体から考えても…
ウケモチ(保食神)もまた、月神様であると言って良さそうですね

思ったより長くなりました
つづく


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アマテラスのお食事

2013年10月23日 | 古事記
この話は、ブログで最初に月神を取り上げた頃から書きたいと思っていました
話の導入部分はかなり興味深い物なのです。
しかし肝心の核心部分に迫りそうな所で、決め手を欠いてしまう感じがします。
別の視点からも核心部分に迫ろうと考えているのですが、やはり最後の決め手に欠けてしまいます。

とりあえず考えてるだけでは核心に迫るのが難しいかもしれない。
少しずつブログに書きながら核心に迫れたらいいかな。

見切り発車です

  《日付の数え方》

月の日付を数える時に使う言葉があります。

ついたち、ふつか、みっか、よっか、いつか、むいか、なのか、ようか、ここのか、とうか。

これは現在使われていますよね。
この言葉は平安時代ぐらいまでは遡れるみたいです。

ついたち(つきたち)、ふつか、みか、ようか、いつか、むゆか、なぬか、やうか、ここぬか、とをか。

現在はあまり気にしませんが、元々は月を数える言葉です。
現在の太陽暦では月の運行とは全く関係ありませんが、昔使われていた太陰暦では日付は即ち月の状態を表していました。
「日付」と言いますが、「月付」と言ってもいい物かもしれません。
日付は月を数えていたのです

では月をどの様に数えていたのでしょう?
ちょっと抽象的すぎる問いかけでしたね
月をどの様に見立てて数えていたのでしょうか?

それを分かりやすくするために、日付を分解してみましょう

ついたち(つきたち)
ふつか(hutuka)
みか(mika)
ようか(youka)
いつか(ituka)
むゆか(muyuka)
なぬか(nanuka)
やうか(yauka)
ここぬか(kokonuka)
とをか(towoka)

赤文字に注目してみてください。
(uka)と言う文字が浮かび上がってきます。
(uka)は「ウカ」ですね

月を数えるのに「ウカ」が使われています。
ここで思い出される神様がいます。

ウカノミタマ(宇迦之御魂)

その名の通り、「ウカ」の御霊の神様です。

 ※実はここまでは、私が見付けたのではなくある本からの受け売りです。
 今まで中々この記事を書き始めなかったのもこの為です。
 ならばその本の内容を書けば?とお思いかもしれません。
 ただその本のこの後の展開が自分的に納得できない物でした。
 内容が難しすぎて理解できなかったのと、本に出てくる他の神様の見方が私と違うため、
 途中で読むのを止めてしまいました。
 ただこの導入部分に関しては目から鱗でした
 本の名前は…忘れてしまいました
 青いハードカバー本だった気がします

  《ウカノミタマ》

ではウカノミタマとはどんな神様なのでしょう?

平安時代の『延喜式』(大殿祭祝詞)ではトヨウケヒメについて、「これ稲の霊(みたま)なり。世にウカノミタマという。」と説明している。
(ウィキペディア)

鎌倉時代に伊勢神宮で編纂された「神道五部書」には、内宮と外宮の主な社殿と祭神が記されている。その一つ、『御鎮座伝記』では内宮について、「御倉神(みくらのかみ)の三座は、スサノオの子、ウカノミタマ神なり。また、専女(とうめ)とも三狐神(みけつかみ)とも名づく。」と記される。
外宮についても、「調御倉神(つきのみくらのかみ)は、ウカノミタマ神におわす。これイザナギ・イザナミ 2柱の尊の生みし所の神なり。また、オオゲツヒメとも号す。また、保食神(ウケモチ)とも名づく。神祇官社内におわす御膳神(みけつかみ)とはこれなるなり。また、神服機殿に祝い祭る三狐神とは同座の神なり。故にまた専女神とも名づく。斎王専女とはこの縁なり。また、稲の霊もウカノミタマ神におわして、西北方に敬いて祭り拝するなり。」と記される。
(ウィキペディア)

ここで注目して欲しい点は…
①ウカノミタマは穀物・食物の神様ですが、他の穀物・食物の神様と同一視されるようになる。
②調御倉神(つきのみくらのかみ)
③日数の数え方からも分かるように、ウカノミタマは月と関係深い神様。

  《アマテラスのお食事》

アマテラスのお食事は、②からも分かるように「御調(みつぎ)の御蔵」からアマテラスに饗されます。
そしてアマテラスに饗される御調(食事)とは、②の読みから調(つき)と考える事ができます。

ウカノミタマは穀物・食物の神様ですが、今までの事から考え合わせると、ウカノミタマの「ウカ」はどうやら「調(つき)」「月(ツキ)」を表しそうです。

「ウカ」は月を数える言葉に使われる事から考えると…
「ウカ」の「カ」は輝きを表す「カ」ではないかと思います。
「ウカ」の「ウ」は…
色々考えているのですが、まだジグソーパズルのピースがつながらない感じです

ここで一つ思い出して欲しい事があります。
月は太陽が天空にあると消えてしまいます。
空に浮かぶ月は、日出とともに消えてしまいますよね
古代の人は、月は太陽(アマテラス)に食べられると考えたのでしょう。
アマテラスのお食事は月なのです
そしてウカノミタマは元々は月神様と言うことになりそうです。

そこで気になるのが①です。
ウカノミタマと同一視されていった神様達はどうなのだろう?
この神様達もウカノミタマと同様に元々は月神様だったのではないでしょうか。

古代にはツクヨミ以外に月神様が何柱もいた可能性が出てきました

つづく


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月(キ)と日(ヒ)と魔(マ)と神(カ)

2013年10月22日 | 古事記
以前、月神で月は太古において「キ」と呼ばれていたと提示しましたが、何故「キ」と呼ばれていたかまでは分かりませんでした。
キ(木)と同じ音なので、月と木は関係あるのかな?
位にしか認識がありませんでした

ところが全く関係の無い事を考えていた時、その答えを見つけた気がしています。
月と関係が無いと思って考えていた事が、実は関係が大有りだったのです

  《月と日》

(太古からの暗号)(太古からの暗号②「キ」)(太古からの暗号③クチ)で考えを巡らすうちに、縄文以前の太古の人達が人間と木に深い関連性を見出していた事に気付きました。
そこで私は、太古の人達は人間と木の関連性だけでなく、もしかすると自然の事物全てを木と関連付けたのではないか、と思いました。

ここで言う所の「木(キ)」は、太古においては植物全般を指していたのではないかと思います。植物の中でも特に重要視していたのが木だと思います。

そして色々な事物の名前を、木(キ)のパーツなどで説明すると、かなりの事物の語源がうまく説明する事に気付きました。

月(キ)と日(ヒ)について考えて見ましょう

木(キ) → 月(キ)
穂(ホ) → 火(ホ・ヒ) → 日(ヒ)
火は穂の形から命名されたものだと思います。
また日は天空に浮かぶ火そのものです。

「日(ヒ)」は見た目が「火(ヒ)」その物であるとも言える為問題ないでしょう。
では「月(キ)」はどうなのでしょう?
一見「月(キ)」と「木(キ)」に関連性を見出せません
この関連性を明らかにしないと「月(キ)」が「木(キ)」から名付けられたと言っても意味がありません。

しかし、ひょんな事から関連性を見つけてしまったのです

  《勝ちと負け》

古事記に出てくる神様の中には正勝吾勝勝速日天忍穂耳(マサカツアカツカチハヤヒアメノオシホミミ)なんて言う友達にしたら面倒くさそうな神様がいます
スサノヲがアマテラスに「ウケイ」と言う勝負で勝ちに勝ちまくった時に出来た神様です。
この神様のおかげで、以前から「勝つ」の語源って何だろう?って言うどうでもいい様な疑問を持っていました。

「カツ」の「カ」は神様を意味するような気もするし、そうでもない様な気もするし…
もし神様を示す言葉「カ」が動詞になり「勝つ」と言う意味を持つならどう言う事だろうか?

「カ」は古代において、光や輝きを意味します。

(例)
ホノカグツチ・ホノカガビコ…火の輝きの神霊です。

では「カ」の成り立ちはどのような物だったのでしょうか?

…とその前に…
私は専門家ではありません。このブログに書いてある事は全て私の思考過程で出た結論です。
専門的に正しいかもしれないし、或いは間違いかもしれません。
このブログ全体に言える事ですが、「と思います」「~でしょう」などの文章がある場合は全て私の考えです。
あらかじめご了承下さい

ながーーーーーい目で見てください

「カ」が輝きを示すならば、その元となる物は何でしょうか?
私はその元となる物を「火(カ)」ではないかと思いました。
火はそれ自身に輝きを持っています。
「カ」の元が「火(カ)」と言うことは、月を「月(キ)」と読むことを証明したときについでに証明されてしまいます。

そしてここで重要な事は、火を「カ」と読むのは音読みだと言う事です。
そのため、ここで考える「カ」は古代の日本に渡来人が渡ってきた弥生時代以降で使われる「カ」です。

古事記のヤマトタケルの所で次のような一文があります。

「日々並べて(かがなべて) 夜には九夜 日には十日を」
「日数を重ねて、夜は九夜、昼は十日を」

これと似たような文章が、古い文献でよく出てきます。
ネット検索で他の文章をすぐに出せないのでこの一つだけ上げておきます。

上の文章では「日日(カガ)並べて」と「日」だけを並べたような言い回しになっていますが、その後の文章を見ても分かるとおり、夜と昼の連続を表現しており、単純に日を重ねただけではなさそうです。
また、これと類似した他の文章においても、昼と夜の対比、或いは月と太陽の対比が「カガ並べて」の前後についています。

上の方で、「カ」の元となる物は「火(カ)」だとしている為、太陽の連続である所の昼の連続であるとしても問題ないように見えるかもしれませんが、そうなると輝きを示す「カ」は月に対しては使わない事になってしまいます。
これから証明する事で、「カ」は月の光を表す事もついでに明らかになるのですが、ここでもう少し「カ」について考察するため、敢えて言及しました

「日日(カガ)並べて」が、「月と太陽を重ねて」と言う意味だとすると、「カ」は「輝き」を示すだけでなく、時には「月(キ)」「日(ヒ)」その物をも示す事になります。
そして、「カ」が「月(キ)」と「日(ヒ)」を示すという事は即ち「カ」が「神」をも示す事となります

ここで重要な事は…
「カ」の元は「火(カ)」の音読みで弥生時代以降の渡来人が主として使用した。
「カ」は後には月(キ)に対しても使用されるが「日日(カガ)並べて」と表現されている事からも分るとおり、初期の段階においては「日(ヒ)」に対して使用された。


「カ」の説明はここまでにして、一旦元に戻りましょう

「勝つ」とは一体何なのでしょう?

「勝つ」の「カ」が神様を意味する「カ」だとするなら、「勝つ」には神様の行動が関係してくると考えられます。
神様はどのような行動を起こすのでしょうか?

その当事者の神様は、太陽と月です

太陽と月の運行を想像してみてください。
太陽と月が天空に現れる周期はそれぞれ違います。
このため、太陽と月が同時に天空に現れる事があります。
しかし太陽の光が強いため、月は太陽が出ると姿を消してしまいます。
月は太陽に消されてしまいます

この月につ太陽が「カ」です。
太陽と月が勝負すると太陽がってしまうのです

それではついでに「負ける」の語源も考えて見ましょう。
「勝つ」と「負ける」は対象語です。
「勝つ」の「カ」が、神様である太陽の「日(カ)」だとすると…

「負ける」の「マ」は、太陽に負ける月を示す事が予想出来ます

ここで一つ重要な事があります。
太陽と月は勝負して太陽が勝ちますが、必ずしも毎日太陽と月が争っているわけではありません。
満月の日には、月と太陽は地球を間において対象の位置にいる為に争う事はありません。
と言うことは…

負けるの「マ」は、満月の時の「月」には対応しないと言う事です。
負けるの「マ」は、円形でない「月」とその形を表します

「マ」がどういう形を表しているか全く別の言葉で考えて見ましょう

クマ(熊)…日本にいる熊の大半はツキノワグマです。ツキノワグマには首に三日月の模様があります。ヒグマもいますがその生息域は北海道で限定されています。
もしかすると…
「クマ(ツキノワグマ)」と「ヒクマ(日クマ)」は、月と太陽を表しているのかもしれませんね。
「ヒクマ」の方が断然大きいから「クマ(ツキノワグマ)」は負けちゃいますね

カマ(鎌)…三日月形の刃を持った道具です。

ヤマ(山)…円形をぶった切った形をしています。

ウマ(馬)…額に三日月の模様をつけた馬がいます。もしかしたら、昔は三日月模様の馬が多かったのかな?

タマ(玉)…「タ」は「足る」を意味すると思います。満ち足りた「マ」です。完全な円形或いは球形を表します。

ところで、太陽を示す「カ」は「火(カ)」に由来するとしましたが、月を示す「マ」はどこから来たのでしょう?
私はこれも、「火(カ)」と同様に弥生時代以降の渡来人達が使った言葉だと思います。
私の見立てでは、月を表す「マ」は「魔(マ)」だと思います。
ツクヨミの名前がこの事を匂わせているように思います。

ここに、太陽は「神」で月は「魔」と言う構図が見えてきました

これは弥生以降の渡来人によって作られた構図です。
月(キ)は縄文以前の人達にとっては、木(キ)の名前をつけた大切な物だったはずです。
縄文以前から日本に住む人達が「月(キ)」を「魔(マ)」と呼ぶ事はありえません。

弥生時代に渡ってきた渡来人達によって月の名前はグチャグチャにされてしまいます。
「~ツキ」「~のキ」と言う意味も分らずに、「ツキ」で月を表したのではないでしょうか。
またおまけに「ヨミ(黄泉)」夜の神霊などと言う「魔」その物の様な名前まで後付されたのだと思います。

そして月神のやつれ果てた姿が、「ツクヨミ」なのではないでしょうか

では最後に、「月(キ)」は何故「キ」と呼ばれたのか?
一番最初の疑問を解いて終わりにしましょう

「木(キ)」は「火(ヒ)」に負けてしまいます。
火がついたら燃えちゃいますよね
そして「日(ヒ)」に勝てない月は「月(キ)」と命名されたのでしょう。

そうだ…
まだ「カ」が「月(キ)」の輝きをも示す事を証明していませんでした
「マガタマ(勾玉)」「マガツヒ」と言う言葉からも分るように「マ(月)」の光と表現されます。

マガタマ = (マ)(ガ)(タ)(マ) 「マ(月)」の光の玉
マガツヒ = (マ)(ガ)(ツ)(ヒ) 「マ(月)」の光のような「ヒ(日)」

マ(月)の形は、三日月などのように円形を削った形です。
そう考えると、マガツヒは日食である事はほぼ間違いないでしょう
ヤソマガツヒ(八十禍津日)は沢山の日食の太陽を表し、
オオマガツヒ(大禍津日)は皆既日食を表す物と思います

今日は長い文章だった…
自分で自分を褒めてあげたい

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初めての読者様

2013年10月21日 | 日記
今日はこのブログで初めて読者の人が出来ました
苦節一ヶ月…
って一ヶ月じゃ苦節でないか

お返しにこちらからも読者登録し、お礼の返事を書こうと思ったら…
フェイスブックに登録しないとあちらのブログには書き込み出来ないみたいなのでした。

フェイスブックは個人情報登録しないとダメなので、なんとなくダメなのです
ネットで個人情報を、出すのが怖いと言うか…
そういう訳で、こちらの日記でお礼の言葉とさせて頂きたいと思います