遅生の故玩館ブログ

中山道56番美江寺宿の古民家ミュージアム・故玩館(無料)です。徒然なる日々を、骨董、能楽、有機農業で語ります。

ガラス36 故玩館のステンドグラス①

2023年10月23日 | ガラス

ここ何回か、故玩館内部のガラスを紹介してきました。

今回と次回は、ステンドグラス(色付き)です。

今回は、故玩館そのものではなく、居住部や故玩館と居住部を繋ぐ通路脇のステンドグラスです。

いずれも、故玩館大改修の以前に設えた物です。

今回のステンドグラスは、3か所です。

まず、私たちの居住建物のLDです。

上方の横長押は、アコーディオンカーテンの名残です(昔、流行った(^^;)。もう、築45年になります。リフォームをしたとき、大工さんに取り付けてもらいました。

LDの奥の方にあり、普段、太陽の光があまりはいらないので、南をみても、こんな感じでステンドグラスがほとんどわかりません(^^;

部屋の明かりを強くして反対側から見ると、

それらしく見えます。

29.5㎝x58.5㎝。日本製。昭和。

こちらが、台所から南を見た様子です。

控えめな色使いなので嫌な感じはしませんが、チョッと地味すぎ?(^^;

 

次のステンドグラスは、玄関を入ってすぐ、故玩館へ通じる通路の始まりの場所です。20年ほど前に増築しました。

向こう側は、一応、家事室となっています。修理、修復などの作業や資料置場として使っています。

その間仕切りの戸に、建具屋に頼んでステンドグラスを入れました。

昼間は玄関口が明るいので、ほとんど目立ちません。

夜、中で作業のため電気をつけると、

こんな感じになります。

19.0㎝x48.3㎝x2枚。英国製。20世紀。

設えてみてわかったのですが、日本の家屋(多少洋風でも)に本場、イギリスのステンドグラスはしっくりこないようです。特に、赤ガラスが入っていると、少しの間は綺麗ですが、いつも見ているとだんだん嫌気がさしてきます'(^^;

ここから階段を上がって故玩館へ行きます。

通路の右脇は、先日のブログで紹介したように洗面所になっています。

ここは光をひろう可能性の無い場所です。そこに、イギリスのステンドグラスが入っています。光が少ないことが幸いしてか、赤ガラスも違和感がありません(^.^)

洗面所の反対側は、トイレです。3か所目のステンドグラスがここにあります。

でも、ちょっと見た限りそれらしき物はどこにも・・・

このトイレ、広めなのです。広いのは良いのですが、少々落ち着きません。まあ、二人同時に入ることは無いにしても、何となく落ち着かないのです。

そこで、大と小の間を、間仕切りしました。

そして、そこへステンドグラスを入れました。

少の方・・・左に明るい解放感。

大の方はこんな感じ。

ぼやーと霞んでいるのが良いですね。

35.5㎝x78.9㎝。日本製。昭和。

赤ガラスを排して、紫、黄、青の配置が絶妙です。

次回のブログも含め、これまでステンドグラスをあちこちに使ってきました。どれも今一歩でした。が、この品だけは、我ながらうまくいったと思える成功例です。ステンドグラスを取り付けた大工さんや故玩館来訪者にほめていただいています(^.^)


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8 コメント

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Unknown (クリン)
2023-10-23 16:21:25
いかにも「〇〇館」のお手洗いにふさわしい・いしょう(意匠)ですね🌈✨✨✨
ステンドグラスでグレードがあがり放題です⤴⤴✨
ちょっと教会みたいな空間に・・何かを祈りたくなりますね🐻💎
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クリンちゃんへ (遅生)
2023-10-23 17:23:25
一時、ステンドグラスに熱をあげていました。
たまに眺めるのは綺麗な方がよいですが、家の一部となると毎日見ることになるので、よほど地味でないとそのうちにクドクなります。
ステンドグラスは西洋の物なのですね。
トイレだけは意表をついて成功でした(^.^)
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遅生さんへ (Dr.K)
2023-10-23 19:49:44
故玩館や居住部、それに、故玩館と居住部を繋ぐ通路脇にはステンドグラスも嵌め込まれ、凝った作りになっているのですね(^_^)
遅生さんの趣味がたっぷりと注がれているのですね(^-^*)

トイレといえば、栗田美術館のトイレを思い出しました。
今では、栗田美術館が広い敷地になってからは無くなりましたが、昔、当館が開設されたばかりの頃、館の入口を入って直ぐの所に綺麗なトイレがありました。
染付や色絵の伊万里焼のタイルや便器をふんだんに使ったトイレがあったのです。とてもそのトイレを使うのがもったいないと思ったものです。いかにも伊万里焼きの殿堂にやってきたという印象を与えました。
そんなところにも、故栗田館長さんの伊万里焼への思い入れを強く感じたものです。
故玩館のトイレなどに使われているステンドグラスを拝見して、そのことを思い出し、遅生さんの古美術品への強い思い入れを感じました(^-^*)
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Unknown (たか)
2023-10-23 20:20:48
ステンドグラスが有る家
素敵ですねー。
シンプルさが又いいですねぇ。
元々は西洋の物ではありますが和風の家でも違和感なく取り入れられそうです。
特にトイレは飾りと言ったら花を置くくらいで殺風景なものですが
ステンドグラスがはめ込まれているだけで気分も変わって来そうです。
そう言えば家にも嵌め込めそうな窓が有りました。
家を建てた時にその発想が有ったなら・・・
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Unknown (1948219suisen)
2023-10-23 20:26:42
トイレにまでステンドグラスを入れて故玩館では用を足している時間も美術品の鑑賞ができるようになっているのですね。このサービス精神も故玩館の特徴でしょうか?☺️
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Dr.Kさんへ (遅生)
2023-10-24 08:02:07
粟田館長さんと並べていただいて光栄です。
しかも、隠し立てのできないトイレで(^.^)
栗田館長さんのご自慢の作品だったのでしょう。集めた物で何か創造できないかと思われたのだと思います。

トイレは盲点ですね。
それに、どんな人でも無になれます。
美術品を鑑賞するには最適化と。
というわけで、もう一つ仕掛け(大げさ)をしています。
いずれまたブログで(^.^)
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たかさんへ (遅生)
2023-10-24 08:09:53
私の経験からすると、日本でステンドグラスを家に取り付けた場合、たいていは失敗すると思います。なぜなら、その時点でいいなあ、と思う物を取り付けるからです。ところが、観光や旅行で見学するのではなく、毎日接するのですから、具合が変わってきます。付ける時点では物足りないなあ、と思うぐらいの品で丁度だと思います。
構造体として使うことはまれですから、適当な窓があれば、多少サイズが合わなくても、内側から、落ちない程度に止めてやれば、ステンドグラス窓になります。
次回は、その例をブログで出します。
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1948219suisenさんへ (遅生)
2023-10-24 08:34:45
トイレはいいですね。
どんな人間でもトイレでは平等、そして無になれます。
美術品や本も、先入観なく素直に入ってきます。
ガラクタを購入する時も、ここでしばし黙考すれば、偽物をつかまされることがなくなるかもしれません(^.^)
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