遅生の故玩館ブログ

中山道56番美江寺宿の古民家ミュージアム・故玩館(無料)です。徒然なる日々を、骨董、能楽、有機農業で語ります。

李朝白磁台皿

2021年08月02日 | 古陶磁ー高麗・李朝

しばらく、木や紙物の紹介が続いたので、土物、特に、李朝・高麗の陶磁器を紹介していきます。

言い訳になりますが、この分野の時代の見極めは非常に難しく、私の能力を越えています。この点に関しては、私的な参考意見としてご理解ください(^^;

李朝の白磁台鉢、5個です。

微妙に、形と大きさが違います。

皿上部には、焼成時、重ね焼きでくっつきを防ぐために撒かれた砂が丸く残っています。

 

径 12.4-14.0 ㎝、底径 7.2-9.2 ㎝、高 5.5-6.6㎝。李朝後期。

 

がっしりとした造りで重いです。

磁器というより、陶器と言った方が良いでしょう。

ぬめっとした肌触りの粘土質の感じは、東南アジアの日用雑器に似ています。

 

撒かれた砂が、結構手のひらに当たるので、グラインダーで磨って、少し滑らかにしました(^^;

 

安定感は抜群。いくらでも積めそうです(^.^)

精白された素地に「祭」などの文字が書かれている台皿は、お値段が一桁違います。いきおい、贋物も多い。その点、今回の品なら大丈夫。李朝後期の雑器で間違いはないでしょう。

人々は、この台皿に食べ物を満載して、先祖に供えたとか。

せっかくですから、ありあわせの物を載せてみました。

台皿には、普段、それらしいことに無縁の人間を、少しだけ、殊勝な心持へと誘う不思議な力がありますね(^.^)

 

コメント (2)
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