地理人レポート

展示や新グッズ作りに向けたコラボレポートと、空想地図&地図グッズ紹介をお届けします。

<コラボレポ>都心と都市郊外を結ぶ私鉄が今、発しそうなメッセージを…歌にする?

2020年04月02日 | コラボレポート
こんにちはこんばんは。
(イイ感じの歌ができたのですが、ここからの文章が長いので、気になる方は下〜のほうへスクロールしましょう)
新年度あけましておめでとうございます。

うーん…めでたいか…?
某ウイルスの猛威により、世界的にめでたくはない状況ですが、なるべく影響を受けぬよう静かに生き延びていこうと思う所存です。

地球単位で見ても、コミュニティ単位でも、なるべく接触せずに個々で自己完結したほうが良いという現状においては、イベントや営業といった、アウトプット、拡大…的な動きが取りにくい状況です。その代わり、研究開発や仕込みの時期になろうかと思います。

私もちょうど前記事で書いたように、空想地図の修正を進めていますが、今ここで進めているコラボもその位置づけで、良いものを仕込んでいければ…と思っています。と思ったらバッチリ同じことを友人の大川原が言っていた。先越された〜。

さて、今回のコラボレポートは、村田食堂さん

今回のマニアブログフェスタでも「歌う狸ブログ」を綴られています。
街角に現れる信楽焼のタヌキを追うむらたぬきさん、なんと歌がうまい。夫婦ともどもさらっと歌も楽器がうまいことに、実際演奏を聴いてオオッと思ったのです。過去にマニアソングスと称して他のマニアのテーマソングを作って歌ってたのですが、そうか彼はコラボができるのか、とピンと来て…

3月初頭に思いついたのです。ガチなやつ、いけるなと。
ギャグも受けを狙わず、ただひたすら「ありそうなもの」を追っていくのが’(私の)空想地図。いずれは「五感で感じる都市」にしようと思ってました。視覚に偏るので、聴覚…音も進めていこうと。中村市内を走る中村電鉄のテーマソングを考えたら歌ってくれるかも、と思ったのです。
架空CMソングのキシリ徹さんとも進めますが、それはおいおい、お楽しみに〜。

実例のない「ありそうなもの」、作ってみよう

都心から郊外を結ぶ電鉄が、いまテーマソングを作るとしたら、どうなるのか・・・
そもそも、その例はあまりなく、あんまり聴いたことがありません。
ただ、現実的に作るとしたらどうなるのか、という実験です。できるかわかりませんし「リアリティ」を追う難易度は格段に上がります。だってリアルにないんですもん。


実は私、過去に曲を作ってたんですが、作詞は初めてなのです。作詞センスがない。
ちなみに過去に作ってた曲はこんな感じです。
そう、詩的に言葉を思いつかないので、作詞は苦戦するやつなのです。

作詞ができないのに作詞を試みる

作詞は置いといて、出てくる言葉をまず書き留めてみよう、として書き留めてみたのがこちら。



1960〜80年代に地方から大都市への人口流入が加速し、
この受け皿となったのが郊外の新興住宅地だった。
当時は"新興"住宅地だったが、もう50年近く経っている。
郊外で育った人々は大人になり、成人しているどころか還暦を向かえた人もいる。
いわば生産年齢人口の全世代に及んでいるのだ。

成人するまでに過ごしたところが「故郷」だとすると、
彼らの故郷は、特徴のない平均的都市郊外生活とも言える。
彼らの親の言う実家とは異なる、親戚や郷土料理のない「故郷」や「実家」なのだ。
アイデンティティや地元意識、思い出が形成されにくい普遍的な都市郊外に、
どのように愛着を持つのか、あるいは持たないのか。

都心と郊外を結び、郊外の沿線開発をしてきた電鉄会社は、
沿線の元「新興」住宅地にどうアイデンティティを持ってもらうか、あるいは思い出してもらうか、
また、次の世代をいかに呼ぶか、ということを考えることになる。
大人になった新興住宅地故郷世代に向けた、中村電鉄のメッセージソング的なものがあるとすれば、
こんな曲ができるだろう、という空想調査員の調査は、なぜか作詞作曲という手段を使うことになってしまう。


改行多めにして歌詞考えようモードにしようと思ったのに全然歌詞じゃないゾ・・・
まぁでもこのようなことを考えた訳です。私の母国語は↑このような説明言語で、詩的な言葉は悲しいことに外国語。

これを「歌詞」に翻訳してみる

しかし、ここから歌詞までが遠い。
「生産年齢人口」とか「平均的都市郊外生活」とか「形成」とか、歌詞のワードセンスではない
これをどう料理するか…言葉をひねり出します。くだけた言葉に具体例を交えつつ。
そして、エモく。(私、エモくないからむずいのよ・・・)

この町が好きー!」みたいな直感的、感情的なことが言えないので、というか言えてもウソっぽくなるので、原文をもとに、人工的にエモさを最大限足して、このような歌詞が出来上がります。



今帰っても会う人はいない
SNSで知ってるつもり
あるようでないつながり
ここは故郷なのかな

似てる家が続く町並み
パパもママも根無し草
馴染みの店もファミレス
ここは故郷なのかな

#離れてあの普通が見えてくる
電車に乗れば思い出す景色
都会でもなけりゃ田舎でもない
街と竹やぶがかわるがわる

中学高校大学と
変わり続けた人間関係
絶対の支えがない10代
揉まれて強くなったかも

郷土料理も方言もない
けど育った街は馴染んだ場所
故郷と言い切れない故郷が
この世代の故郷なのかも


※コード進行等はこちら。
このrechordってサイト、コードを演奏してくれてなかなか便利です。

今だから言うんですが私、コード進行ってよく知らないのです。超基本的な展開はヤマハ音楽教室の和音、からの、その後の作曲でひねりを利かせた展開は自己流で考えてたので、思いついた音をどう伝えるか…もう自宅にキーボードもないし、楽譜書くの大変だから、このサイトで「この音出したいならこのコードで合ってるか…?」という感じで照合してました。

ウソはつけないので、実体験からひねり出す

じつは私も、都市郊外出身です。東京都とはいえかなり郊外の日野市出身。市内にはJR中央線と京王電鉄が走っていますが、どちらも高度成長期に人口が急増しており、うちもこうした新興住宅地が広がる地域でした。それゆえ実体験を交えて書けるなと。実体験でないとこういうのってほら、ニセモノ感がバレるじゃないですかきっと(作詞をこわがっている)。
「この世代」じゃなくて「ぼくらの」とか言ったほうがよかったんだな(いま記事書きながら読み返しつつ)
というわけで、ファミレス以外は割と私の(育った日野市周辺に対する)実感です。

「歌詞足していいっすか?」

ウソをついて盛れねぇなぁ、と思ってどうにかここで仕上げたんですが、村田食堂のむらたぬきさんからこんな言葉が。ええ、もちろんいいですよと(一般的にはもちろんじゃないのか)。村田さんは私よりエモいから、きっとエモいやつ足してくれるはず。という勝手な期待がありました。歌詞が足されて歌がやってきます。

どこにでも行けるけど
帰るのはこの町
いろんなとこに行ったけど
心がなごむのはこの町
(ほんとになごむのはこの町)


そうそうそう!そういうことですよ。待ってました。
(なごむ…る?掛けてる?んなこたないか)
私は育った地域への帰属意識があまりなく、帰ろう〜とは思ってなかったから言えなかった…が、そうですよ沿線民なら、中村電鉄ならそういうひと押しをするはずなのですよ。

スミマセンここまで長い文章でしたが、いよいよ歌です。聴いてみましょうね。


間奏が入ったり、順番が変わったり。「ここが故郷なのかな」が締めになってるのはいいですね〜。間奏はピアノで私が考えるらしいです。宿題が増えた。いやいやでもやりましょうか、曲作りスイッチ、もうちょっと入れましょうか。良い機会です。
そうですよこれぞコラボですわよ。楽しくなってきました。

あとは細かく同じコードでもこの音がイイ…とか、細かいことが出てきます。自作の曲を聴いた方でお気づきの方がいるかもですが、裏メロを色々掛け合わせるのが好きなのです。しかしもう作ってたのは15年くらい前…その感覚も、ソフトの使い方も忘れている…さてどこまでできるのか……

(…ということを、村田食堂さんと相談しつつ、進めたいと思います。)

しかし、久々に曲作り的なことを思い出す良い機会になりました。
そして中村電鉄の姿も、少しリアルに見えてきて大きく進んだ感があります。

村田食堂さん、ありがとうございました!
そして引き続き、よろしくお願い致します。

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