今回は公演期間が短かったので,
1週間に3回観に行きました。
元旦チームのキャストは以下の通り。
溝口真理子(長女):吉成奨人
溝口芙美子(二女):伊藤清之
溝口日向子(三女):宇佐見輝
溝口球子(四女):緒方和也
久我道彦:松本慎也
森貞夫:関戸博一
溝口晴子(母):石飛幸治
小津安子(伯母):曽世海司
晦日チームよりは,実年齢と役の年齢が合ってますが
それでも四姉妹は実年齢と逆行してるキャスティングですね。
終演後のトークショーで,
吉成君がかなり苦労したという話をされていたのですが,
確かに大人の女性,という感じではなかったかなぁ,と。
ただ,役の年齢は22~23歳でしょうから,
あんなものかなぁ,とも思います。
伊藤君の芙美子は悪くない…けど,伯母様役の方が合ってた気がします。
四女も合いそうだけど,四女は狂言回しの役を担うので
ちょっとまだ荷が重いかな。
宇佐見さんの三女は,可愛い♪
宇佐見さん,顔だちは派手じゃないのですが
なんか,キレイだなーとしみじみ見てしまいます。
曽世さんほど物静かな感じではない日向子でした。
緒方さんの四女は,ご本人の飄々とした性格が透けて見えるので,
芙美子の大切な本を燃やしたのは,たちの悪い悪戯,という感じがしました。
石飛さんの四女は,芙美子に対する嫉妬とか羨望とか,
もやもやした気持ちが爆発して燃やした感じが伝わってきますが,
緒方球子にはそこまでじっとりした感じがしませんでした。
なので,何となく,緒方球子は二女に似たものを,
石飛球子は三女に似たものを感じました。
松本さん演じる久我は,爽やかな青年。
関戸さん演じる森は,スッとしてなんかカッコ良かったです。
石飛母さんは,もう肝っ玉母さん,という感じ。
自分の子育てを終えて,近所の子どもたちまでどーんとこーい!と
育ててそうな貫禄がありますw
宇佐見母さんは,まだまだ細腕で子育てに奮闘している感があって,
芙美子が伯母様に楯突いた時の,
必死に謝る姿が,見捨てられたら生きていけない!
という真に迫る勢いがあって,グッときました。
曽世伯母様は,想像通りなんだけど,
衣装がちょっとなー。
2人ともグレーの2ピースなのですが,
伊藤伯母様は,タイトスカートに前開きの襟ぐりの詰まったジャケットに
スカーフにブローチという,年相応な衣装でしたが,
曽世伯母様は,スカートが脇にタック入りのAライン,
いわゆる一般的なジャケット(ノッチド・ラペル・カラーと言うらしい)に,
リボンブラウスなんですよね…。
伯母様,多分50歳はいってらっしゃると思うし,
なんか違うんだよなぁ…とw
個人的な感想ですが。
舞台は溝口家の居間と隣の和室で,
上手側に勝手口とお勝手に通じる出入口があって
舞台前面に,縁側っぽい上り口があります。
家族は上手型の勝手口から出入りして,
お客様は前面の出入口から出入りします。
目の前で靴を脱ぐので,つい気になってしまうのですが,
久我も,森も,脱いだ靴を自分で揃えるのに
伯母様は,絶対揃えないんですよねー。
男社会で戦っている伯母様の,秘めたる矜持でしょうか。
キャストが違うと雰囲気も変わるし,
是非再演していただきたい良作でした。
唯一残念だったのが,2回目と3回目,
後ろに座った人が,シャカシャカいうコートを着てきていて
上演中,ずーっとシャカシャカシャカシャカいってたこと。
特に2回目はひどかった!!!
なんで,そんなにずっとシャカシャカいうの?ってぐらい。
3回目の時は後半のいいところで,
汚れをひっかいて落とすような,カシャッカシャッという音を立てはじめて
なんで,今?!と…
劇場では,シャカシャカコートは禁止!!!と言いたい。。。