ゆんのひとり言

~お酒とお芝居と歌とスイーツをこよなく愛するゆんの日記~

「灰になる(演劇企画集団Jr.5)」@下北沢小劇場B1

2020-04-02 12:00:00 | 観劇記&鑑賞記

大規模なエンタメが軒並み公演中止となってますね。
そんな中,敢行してました。
ライフのJr.5の5人が主体となって,年1回くらいのペースで
小野君のオリジナル作品の上演しています。
この規模はねぇ,公演中止にすると
冗談抜きで自己破産が見えてくると思うんですよねぇ。

座席と座席の間を空けて,お客さんが密集しないように配置された場内,
入口で入る時にスタッフさんが,1人1人にアルコールをシュッシュしてくれます。
こちらも,マスクをして臨みました。



今回は寺岡君は欠席ですが,
お久しぶりの姜君が主演。
ほぼ出ずっぱりでした。

ブラック企業で酷使されて,重症の過敏性大腸炎となり,
今は生保受給中の河内(姜暢雄)。
プレゼンなど,大事な場面になると,緊張からおならが止まらなくなり,
上司に更にいびられ,すっかり生きる気力を無くしている河内に,
ケースワーカー(奥田努)は,いつになったら働くんだ,
生保はお前とは無関係の人たちが働いて納めた税金なんだぞ,と
ねちねちと詰め寄ります。

毎回差し入れを持って生保支給日にやってくる借金取りの佐山(中原和宏)。
ただの借金取りではない,どこか優しい雰囲気があり,
河内も心を開いている様子。

佐山のアドバイスで,就労支援セミナーに通うことにした河内。
そこで出会ったのはメンヘラの鈴木(橘花梨),
極度の上がり症の五味(奥村佳代),
とあるケースワーカーに対する復讐心を募らせている佐藤(青木隆敏)。
講師役の山田(真心)は,かつての生保受給者で,
暑苦しく参加者に語り掛け,皆で千羽鶴を折り,
視覚障碍者の高橋(山元由湖)の家にボランティアに行ったり。
本当に就労支援になるのだろうか?と疑問を感じつつ
素直に従う参加者たち。

ある時,鈴木に頼まれ,なけなしのお金を渡してしまった河内は,
佐山に返済の相談をしようと思っていたところ,
小島(小松勇司)という男が一緒に現れ,厳しく返済を求められます。
携帯の履歴の上から順に電話しろ!と迫られ,
電話した先はボランティアで通っていた高橋。
事情を知った高橋は「毎日掃除しに来て。これは労働よ」と,
お金を差し出します。
そこに様子を見に来た息子の和男(田嶋高志)は,
また妙な男に騙されている!と,母と大喧嘩に。

結局,毎日掃除をしに来ることにして,お金を受け取った河内。
そして,取り立てにやってきた小島から,佐山が自分たちの利息をまけてくれるため,
会社のお金に手をつけていたこと,
それによりひどいペナルティを受けたことを知ります。
後日,サングラスをかけ杖をついた佐山が家にやってきます。
無事だったことに安堵する河内。
しかし,河内は視覚を失っていました。
そんな河内に「前,言っていたすごく眺めのいいところに行きましょうよ」と
語り掛ける河内。
佐山をおんぶして,向かった先は…。

登場人物,全部書けた!ww

重いけど,ところどころに笑いがあって,さすが!の技量です。
姜君は鈴木の色香にほだされ,小島の誘いに揺らめき,
そしておならがぷーぷー出る情けない男を好演。
あのおなら,どうやって出してるんだろう…?(そこ?w)

あと,青木君のイッちゃってる感じがすごく良かったです。
腹の中ではケースワーカーのことを殺してやる,とまで思いながら,
表面上は張り付いたような笑顔で取り繕い。
そして鈴木に負けないメンヘラっぷりがすごい。

奥村さんは,本当にコミュ障にしか見えなくて,
普段どんな感じなのか,興味津々。
そして山元さんの包み込むような優しさと,
息子とのテンポの良いケンカは,小気味よかったです。

開演前,後ろに座った若い男性たちが
「これ,何で知ったの?」
「去年,たまたま同じ人のやつを見たんすよ。
 それがすっげ面白くて。何かやってないかなーって探してたら
 ちょうどやってたから,これだって思って。」
「へー。お前結構演劇見てるもんなー。」
なんて会話を繰り広げていて,ちょっと嬉しくなりました。
ライフとか関係なく,普通にお芝居が好きな人が
「面白かった!」とまた来てくれるユニットになったんだなぁ,と。

今年は多分大変だったでしょうから,
来年!とは言いませんが…
またやってくれると信じてます!*^^*

ちなみに,数年ぶりに行った下北沢,思いっきり迷いましたww
駅前の様子が変わりすぎてて…
駅前劇場どこ?!無くなったの?!
てなもんで(^^;
昔は庭だったのになぁwww

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