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中央学院大学 教職課程 ほとんど実績なし

2018-02-04 01:52:39 | 受験生情報
連絡先:mkoskirr@gmail.com


■高校生からの「要望

  メールによる「要望」が届いた。

  おそらく、中央学院大学への進学を目指してオープンキャンパスにも
 参加し、すでに入学手続きを済ませた高校生と思われる。

  このブログには似つかわない要望ではあるが、誠実に回答しなければ
 ならないと思う。我々組合員の多くは大学の教員であり、現在の大学教育
 を危惧している。特に、中央学院大学で働いている組合員は、この
 「名ばかり大学」の現状に強い危機感を持っており、高校生が選択を誤ら
 ないようにする責任を感じているからである。

   以下がそのメールである

はじめまして。
大学の事を知りたくて検索していたら
ブログにたどり着いた者です。
オープンキャンパスなどでは見えない
大学のいろんな部分(裏の部分?)が
分かり驚いています。
要望という訳ではないのですが
大学の「教職課程」について
何か情報があればブログで扱ってほしいです。


【返信】

  前略、お便りありがとうございます。
  
  文面から貴方は高校生であり、すでに中央学院大学への入学手続きを
 済ませているとお見受けいたします。
  大学進学に夢を膨らませ、将来のことを色々お考えのようですね。
 私たちにもそのようなときがあったことを、懐かしく思い出しています。
貴方は、教員志望のようですね。

  先ず、次のサイトをのぞいてください。中央学院大学の教職課程の
 履修者が、楽しく大学生活を送っているという印象を受けます。実際、
 学生たちは教職研究会というサークルをつくって、楽しくやっている
 かもしれません。

 ①http://www.cgu.ac.jp/Portals/0/06-kyomu/newsletter1(20160922).pdf
 ②http://www.cgu.ac.jp/Portals/0/06-kyomu/newsletter2(20171001).pdf

  これは「CGU 教職課程 News letter 」のサイトで、1号と2号の
ニュースです。

  さて、貴方が教員になりたくて中央学院大学を選択したとしたら、
 その選択はいかがなものかと思います。中央学院大学で教職免許を取得し
 ても、教員になる確率は極めて低いからです。

  上のニュースは、免許取得者数は明らかにしていても、何人が教員に
 なったのかという肝心なデータを明らかにしていません。明らかに
 できないほどの惨憺〈さんたん)たる状況だからです。

  もっとも、教員になれる可能性はあるのですから、貴方が教員になれ
 れば、貴方の選択は「正解」ということになります。

  この大学の卒業生で、中学校や高等学校の教諭(=正規教員)になった
 者は、過去20年で2桁に届かないでしょう。非常勤講師になった者さえ
 数えるほどしかいません。組合の知る限り、過去5年間に正規の教諭に
 なった者は1名です。News letter にも載っていますが、中途採用です


  どうして正確な人数をお教えできないか、ご存知でしょうか。

  それは、「教職課程」を担当している専任教員が、他の専任教員や教職
 科目を担当している非常勤講師にさえ隠しているからです。もちろん、
 大学も公表していません。

  都合の悪い情報やデータは徹底的に隠す、時にはウソを平気でまきちらす、
 これがこの大学とその専任教員の体質です。ウソを平気でまき散らすことは、
 このブログをお読みになっている貴方も、すでにおわかりですね。

  中央学院大学のHPを見ると、法学部と商学部では教員免許の取得ができる
 とだけ書いてあり、「教職課程」に関してはインチキなアピールや誇大
 広告はありません。

  しかし、最近の卒業生の中からの中学校や高校正規の教諭を
 うみだした実績がほとんどないという情報をひた隠しにしていることは
 問題です。学生や保護者に正確に判断してもらうには、この情報の公開
 が必要です。

  貴方が、強い教員志望を持っているのなら、中央学院大学に入学せずに、
 教員養成に特化した大学に入学することをおすすめします
。入学金は返還
 されませんが、納入した授業料等は返還されます。

  実績のある大学については、東洋経済Onlineの以下のサイトを参考に
 してください。1位から200位までの大学が載っています。

     http://toyokeizai.net/articles/-/153493?page=4

  国公立の教員養成系の大学の合格者の偏差値は50~60です。ひと
 頑張りすれば、誰でも合格・入学できるようになりました。特に、小中高
 の教員の労働時間は過大であり、社会問題化するほど過酷な職場であり、
 人気が落ちています。「覚悟」さえあれば狙い目かもしれませんね。

  さて、なぜ他大学をすすめるかの理由についても、明らかにしましょう。
 
  中央学院大学の近辺や千葉県内にも大学はあり、「教職課程」を備えて
 います。備えたからには、担当の専任教員も、必死になって成果をあげよう
 と頑張りますよね。

  中央学院大学の教職課程の「専任教員」も主観的には頑張っているので
 しょうが、成果、実績がさっぱりです。どうして成果があがらないのかの
 真剣な議論と総括に基づいた改善策の策定と実施が、なされていません。

  毎年、100名程が教職の説明会に参加し、50~60名が実際に教職課程の
 科目の履修を始めます。しかし、3年次まで進む者は約30名にしかすぎ
 ません。4年次まで進むと、教育実習等を済ませ、教員免許を取得します。
 免許取得者は、毎年20名前後です。

  しかし、免許を取得しただけでは教員にはなれないことを、貴方は知って
 いますよね。自治体や私立学校の採用試験等に合格しないと、教員には
 なれません。

  中央学院大学の学生は、この採用試験で、ほぼ全員が「討ち死に」して
 います


  他の多くの大学では、「教員免許」を乱発していません。例えば3年次
 から4年次への進学の際に、「教職課程」の履修生に、希望する教員免許に
 応じた科目の試験を学内で実施し、これに合格しないと教育実習を行う許可
 も出さず、したがって教員免許を取得できないようにしています。


  もちろん学科試験対策のために、「教職課程」担当の専任教員は、学生を
徹底的に指導します。こういう指導は、すぐには効果があがりません。動機
付け、叱咤激励、丁寧な教科指導、授業時間以外の指導などが必要になります。

  この大学の専任教員は「教育実習」のための特別講義を土曜日に3回ほど
 (1限~5限)実施していますが、必要なのは、徹底的な学科試験対策
 であることが理解できていません。


  いや、おそらく知っているのでしょう。それをやれば、大変な仕事に
 なるからやらないのでしょう。やらない「口実」は、彼ら自身が見事に
 作り上げました(後述します)。

  法学部の「教職課程」の専任教員2名は、同学部に「教職課程」を設置
 するとのことで20年程前に新規に雇用されたのですが、教員養成の成果も
 全くあがっていないというのに、「在外研究員」制度や「国内研究員」
 制度を使って、1年も「お休み」をとって、学生の指導を事実上放棄して
 いました。


  ちゃんと責任を果たし、成果を出してから「お休み」を取ればいいと
 思います。

  貴方には少し難しいかもしれませんが、こんなこともありました。

  すなわち、この御2人、10年程前に、法学部内に「法と現代社会
 コース」(現在は「フィールドスタデイーズコース」と改名)をつくら
 せました。法学部内の2派閥間の権力闘争(=学部長選挙)を利用し、
 法律を学ぶ法学部法律学科とは全く異質のコースの設置を、両方の
 派閥に認めさせ、つくらせることに成功しました。

  少し考えればおかしいことが分かります。この御2人、法学部の「教職
 過程」の新設のために雇用されたのに、成果も出さずに、奇怪(きっかい)
 なコースをつくり、自分たちの新たな「存在理由」をでっち上げたのです


  昔から、「二兎追う者は一兎を得ず」とも言います。余程の能力を備え
 ていないと、二つのことをしても、どちらも中途半端になってしまう、
 という格言を知っていることと思います。

  彼らには、コースの運営という逃げ場、仕事があり、「教職課程」の
 学生の指導は中途半端になるのです。

  こんな状態ですから、貴方の入学後に、中央学院大学の「教職過程」
 の教育が劇的によくなり、貴方が4年後に正規の教諭になる蓋然性
 (確率)が劇的に高まるということは、ほとんど考えられません。

  さて、他大学のことをすすめるわけではないのですが、近辺にある
 「千葉商科大学」のHPをのぞいてみたらいかがでしょうか。

  私ものぞいてみたら、中央学院大学の抱えている問題が浮かび
 あがってきました。

  同大学の商経学部は、受験産業の予備校が勝手につけた偏差値によると、
 中央学院大学商学部とどっこいどっこいのようです。「教職課程」に
 力を入れており、実績をHPで以下のように公表しています。

http://www.cuc.ac.jp/teachertraining/information/index.html#employment

 学生の教員免許取得状況(2016年度実績)
免許取得人数 38人
免許取得件数 66件(1人で複数の免許を取得しているため)

免許の種類は、
   高校一種の商業が34件、情報が23件、
   高校一種の英語が3件、公民が3件
   中学一種の英語が3件


過去3年の商経学部商学科の就職状況は
   2014年度が 7人
   2015年度が 10人
   2016年度が 13人
同じく商経学部経済学科は
   2014年度が  0人
   2015年度が  1人
   2016年度が  1人
同じく政策情報学部は
   2014年度が  0人
   2015年度が  3人
   2016年度が  5人
(2017年3月現在)

  このように、千葉商科大学は、高校一種免許のうち「商業」と
 「情報」に関しては、実績を上げているようです。

  全体では、2016年度には、教員免許取得者(38人)の半数(19人)が
 教員になっており、そのうち13人が商経学部商学科で、免許は高校の
 「商業」と「情報」のようです。

  ですから、もしあなたが高校の「商業」と「情報」の免許の取得を
 希望しているのであれば、千葉商科大学の「商経学部」の「商学科」が
 いいかもしれません。

  しかし、高校の「公民」の免許の取得や就職を希望するのであれば、
 実績のないこの大学は避けたほうが無難ですね。

  繰り返しますが、こういうデータをHPに掲載していない中央学院
 大学はお話になりません。


  なお、「教職課程」を履修するには、「覚悟」が必要です。学部の
 卒業に必要な126~127単位の他に、「教職科目」52単位の取得が別途
 必要になります。学部科目の10単位程度が教職科目にもなりますので、
 合計170単位近くを取得しなければなりません。

          これって「きつい」ですよ!

  夜もだいぶ更(ふ)けましたので、今日はこれにて失礼いたします。
                                草々