トーマス・モアが「ユートピア」を書いたのは、
1516年のことだから日本では戦国時代の初めごろに当たる。
今では一般名詞になっている「ユートピア」はトーマス・モアが作った言葉で、
古代ギリシャ語で「どこにもない場所」という意味である。 . . . 本文を読む
ジャーナリストの高木一臣さん。現在、アルゼンチンで邦字紙
「らぷらた報知」の編集長をされている方ですが、昭和二十六年(1951)、
大学を卒業して二十六年でアルゼンチンに渡ったときは、
スペイン語がうまくしゃべれませんでした。当時、無一文だった高木さんは、
無料の国立夜間小学校に通うこちにしました。その学校での歴史の授業のときでした。 . . . 本文を読む
二千人をくだらむ人々が集まっていた。私が馬に乗り鞍の横にかけて
ある箱から望遠鏡を取り出そうとしたときであった。群集の大逃走が始まって、
老人も若者も命懸けで走り出し、子供たちは慌てて逃げる大人たちに押し倒された。 . . . 本文を読む
よく知らない街でうろ覚えの住所を探していたとき、
普段持ち歩いている東京の地図を見ていて居、水路沿いに
いびつな丸い印が並んでいるのに気付いた。駅から目的地に向って歩きながら、
そのピンク色の印をしげしげと眺めた。水路のあたりまで来て、ようやくわかった。
そう、桜の木だ。 . . . 本文を読む
しかし彼女が連れて行ってくれたマーケットは、
それと比べものにならないほど大きかった。
YTO橋の袂の、アジア大会用の競技ドームくらいもあった。
中に入り、売り場の手前から奥を望むと、巨大な建物の中に、
ありとあらゆる食品があふてれいるのが見えて圧倒された。 . . . 本文を読む
日本民族がこの風土で暮らしているうちに自然に喋り出したコトバを大和言葉という。
言葉は文化を背負っている。日常会話の中に「手」のつく大和言葉が千ほどあって、
誰かに教えられないのに自在に操っている。
これを分析すれば日本の本質に迫れれるはずだ。
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ある保守系国会議員の集まりに呼ばれて話をしたときのこと。
私が「みなさんのような支配層の方々は・・・・」と発言すると、
全員がドッと笑うのである。最初、なぜ笑われたのかよくわからなかったのだが、
彼らは自分たちを日本の支配層、つまりエスタブリッシュメントだとは
思っていないらしいのだ。 . . . 本文を読む
ところで、政教分離で言うところの宗教とは、ヨーロッパ語の概念における
宗教を指しています。しかも同じヨーロッパでも、イギリスやアメリカのように
宗教の伝統が切れていない国の宗教観ではなく、本当に根を絶ったことのある
フランスの宗教観です。そうした宗教とはどういうものか。
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