最前線の子育て論byはやし浩司(2)

子育て最前線で活躍する、お父さん、お母さんのためのBLOG

1/3感情のコントロール

2010-10-01 04:39:57 | 日記
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 子育て最前線の育児論byはやし浩司   10年   10月   1日号
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10月1日……1420号
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【1】(子育てのこと)□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□

休みます。

【2】(特集)□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□

●感情のコントロール

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感情のコントロールは、前頭の連合野が管理して
いる。
理性の府。
感情のコントロールができる人は、それだけ
人格の完成度が高いということになる。
が、この暑さ。
何かにつけ、イライラしやすい。
爆発しやすい。
つまりその分、セロトニン(脳間伝達物質)の
分泌が、旺盛になっている?
その前に暑さと、セロトニンの分泌とは、
関係があるのか。
たとえば暑いから、どうしてもアイスを食べたり、
甘味ジュースを飲んだりする。
それがインシュリンの分泌を促し、セロトニンの
分泌を促す。
結果として、キレやすくなる。

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●葬儀で大泣きした女性

 先日、ある葬儀に出たら、いざ出棺となったとき、人目もはばからずギャーギャーと
大泣きをした女性がいた。
年齢は65歳くらいか。
その女性の兄の葬儀だった。
その泣き方が、ふつうでないというか、異常だった。
みながなだめたが、5分以上は泣きつづけていた。
静かな会場だったので、よけいに目立った。

 感情のコントロールができない人というのは、そういう人をいう。
つまりそれだけ大泣きしたのだから、さぞショックだったのだろうと思ったが、その
あとの三日目の食事会のときには、ケロッとしていた。
むしろ快活に、はしゃいでいるようにも見えた。
大声で笑い、冗談まで言い合っていた。

 このタイプの人は、思慮深さがなく、また言ってよいことと悪いことの判断ができない。
その場の感情に溺れて、感情のおもむくまま、思いついたことを口にする。
愚痴、批判、悪口、中傷……まさに、何でもござれ。

●感情のコントロール

 かく言う私とて、偉そうなことは書けない。
私自身も、感情のコントロールに苦労する。
他人に対しては、めったに取り乱すことはないが、ワイフに対しては、そうでない。
そのままの自分を、ぶつけてしまう。
だから夫婦喧嘩ばかり……。

 自分でもそれがよくわかっているから、まず食事面で気をつけるようにしている。

(1)カルシュウム、マグネシウム、カリウム(海産物)の多い食生活に心がける。
とくにカルシュウム。
ときに錠剤で補う。

(2)甘い食品を避ける。
一時的に甘い食品を多量に口にすると、インシュリンが分泌され、それが血糖値を
さげる。
さげたまま、さらにさげるから、結果的に低血糖状態になる。
低血糖状態になると、精神がきわめて不安定になりやすい。
イライラしたり、怒りっぽくなったりする。
集中力もなくなる。
とくに夏の暑いときは注意する。

 言い忘れたが、カルシュウム剤は、戦前までは精神安定剤として使われていた。
「どうもこのところ精神が不安定」と思っている人は、カルシュウム分の多い食生活
に心がけてみたらよい。
子どもについても、そうである。

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ども)

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以前書いた原稿を、添付します。

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●キレる子どもの相談

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数年前、キレる子どもについて、
ある母親から、こんな相談が届いて
いる。

そのとき書いた原稿をそのまま
ここに紹介する。

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●小食で困ったら、冷蔵庫をカラに

 体重15キロの子どもが、缶ジュースを1本飲むということは、体重60キロのおとな
が、四本飲む量に等しい。いくらおとなでも、缶ジュースを4本は飲めない。飲めば飲ん
だで、腹の中がガボガボになってしまう。アイスやソフトクリームもそうだ。子どもの顔
よりも大きなソフトクリームを1個子どもに食べさせておきながら、「うちの子は小食で困
っています」は、ない。

 突発的にキーキー声をはりあげて、興奮状態になる子どもは少なくない。このタイプの
子どもでまず疑ってみるべきは、低血糖。

一度に甘い食品(精製された白砂糖の多い食品)を大量に与えると、その血糖値をさげよ
うとインスリンが大量に分泌される。が、血糖値がさがっても、さらに血中に残ったイン
スリンが、必要以上に血糖値をさげてしまう。

つまりこれが甘い食品を大量にとることによる低血糖のメカニズムだが、一度こういう状
態になると、脳の抑制命令が変調をきたす。そしてここに書いたように、突発的に興奮状
態になって大声をあげたり、暴れたりする。

このタイプの子どもは、興奮してくるとなめらかな動きがなくなり、カミソリでものを切
るように、スパスパした動きになることが知られている。アメリカで「過剰行動児」とし
て、20年ほど前に話題になったことがある。

日本でもこの分野の研究者は多い(岩手大学名誉教授の大澤氏ほか)。そこでもしあなたの
子どもにそういう症状が見られたら、一度砂糖断ちをしてみるとよい。効果がなくて、ダ
メもと。一周間も続けると、子どものによってはウソのように静かに落ち着く。

  話がそれたが、子どもの小食で悩んでいる親は多い。「食が細い」「好き嫌いがはげし
い」「食事がのろい」など。幼稚園児についていうなら、全体の約50%が、この問題で悩
んでいる。で、もしそうなら、一度冷蔵庫をカラにしてみる。お菓子やスナック菓子類は、
思いきって捨てる。「もったいない」という思いが、つぎからのムダ買いを止める力になる。
そして子どもが食事の間に口にできるものを一掃する。子どもの小食で悩んでいる親とい
うのは、たいてい無意識のうちにも、間食を黙認しているケースが多い。もしそうなら、
間食はいっさい、やめる。

(小食児へのアドバイス)

(1)ここに書いたように、冷蔵庫をカラにし、菓子類はすべて避ける。
(2)甘い食品(精製された白砂糖の多い食品)を断つ。
(3)カルシウム、マグネシウム分の多い食生活にこころがける。
(4)日中、汗をかかせるようにする。

 ただ小食といっても、家庭によって基準がちがうので、その基準も考えること。ふつう
の家庭よりも多い食物を与えながら、「少ない」と悩んでいるケースもある。子どもが健康
なら、小食(?)でも問題はないとみる。

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以前、同じような相談を受けたことがあります。
もっと年齢の大きなお子さんについてのものでしたが……。
それについて、書いた原稿を添付します。
あくまでも参考資料の一つとして、考えてください。

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●島根県のUYさんより

はじめまして。
HPをよく拝見させて頂いています。

娘の事を相談させていただきたく、メールをしています。
娘は5歳半になる年中児で、下に3歳半の妹がいます。

小さい頃から動作の一つ一つが乱暴で、よくグズリ、キーキー興奮しては些細な事で泣く
子でした。

それは今でも続いており、集中が長く続かず、こだわりも他の子供よりも深い気がします。
話も目を見て心を落ち着けてゆっくり会話をする事が出来ません。

真剣な話をしながら足の先を神経質に動かしたり、手を振ったりして、とても聞いている
態度には見えません。

走りまわるほどの多動ではありませんが、落ち着いて、じっとしていることが出来ないよ
うです。

そのせいか、話し言葉も五歳にしては表現力がないと思われます。
物の説明はとても難解で、結局何を言っているのか分からない事も多々あります。

私自身、過関心であったと思います。
気をつけているつもりですが、やはり完全には治っていません。
今、言葉の方は『おかあさん、牛乳!』や、『あの冷たいやつ!』というような言い方につ
いては、それでは分からないという事を伝える様にしています。

できるだけ言葉で説明をさせるようにしています。これは少しは効果があるようです。
また食生活ではカルシウムとマグネシウム、そして甘いものには気をつけています。
食べ物の好き嫌いは全くありません。

そこで私の相談ですが、もっとしっかり人の話を聞けるようになってほしいと思っていま
す。

心を落ち着かせることが出来るようになるのは、やはり親の過干渉や過関心と関係がある
のでしょうか。

また些細な事(お茶を飲むときのグラスの柄が妹の方がかわいい柄っだった、公園から帰
りたくない等)で、泣き叫んだりするのは情緒不安定ということで、過干渉の結果なので
しょうか。

泣き叫ぶときは、『そーかー、嫌だったのね。』と、私は一応話を聞くようにはしています
が、私が折れる事はありません。

その事でかえって、泣き叫ぶ機会を増やして、また長引かせている気もするのですが。。。

そしてテーブルの上でオセロなどのゲーム中に、意味も無く飛び上がったりしてテーブル
をゆらしてゲームを台無しにしたりする(無意識にやってしまうようです)ような乱雑な
動作はどのようにすれば良いのか、深く悩んでいます。『静かに落ち着いて、意識を集中さ
せて動く』ことが出来ないのはやはり干渉のしすぎだったのでしょうか。
自分自信がんばっているつもりですが、時々更に悪化させているのではないかと不安に成
ります。

できましたら,アドバイスをいただけますでしょうか。宜しくお願い致します。

【UYさんへ、はやし浩司より】

 メール、ありがとうございました。原因と対処法をいろいろ考える前に、大前提として、
「今すぐ、なおそう」と思っても、なおらないということです。またなおそうと思う必要
もありません。こう書くと、「エエッ!」と思われるかもしれませんが、この問題だけは、
子どもにその自覚がない以上、なおるはずもないのです。

 UYさんのお子さんが、ここに書いた子どもと同じというわけではありませんが、つぎ
の原稿は、少し前に私が書いたものです。まず、その原稿を先に、読んでいただけたらと
思います。

+++++++++++++++++
 
●汝(なんじ)自身を知れ

「汝自身を知れ」と言ったのはキロン(スパルタ・7賢人の1人)だが、自分を知ること
は難しい。こんなことがあった。

 小学生のころ、かなり問題児だった子ども(中2男児)がいた。どこがどう問題児だっ
たかは、ここに書けない。書けないが、その子どもにある日、それとなくこう聞いてみた。

「君は、学校の先生たちにかなりめんどうをかけたようだが、それを覚えているか」と。
するとその子どもは、こう言った。「ぼくは何も悪くなかった。先生は何でもぼくを目のか
たきにして、ぼくを怒った」と。私はその子どもを前にして、しばらく考えこんでしまっ
た。いや、その子どものことではない。自分のことというか、自分を知ることの難しさを
思い知らされたからだ。

ある日1人の母親が私のところにきて、こう言った。「学校の先生が、席決めのとき、『好
きな子どうし、並んですわってよい』と言った。しかしうちの子(小1男児)のように、
友だちのいない子はどうしたらいいのか。配慮に欠ける発言だ。これから学校へ抗議に行
くから、一緒に行ってほしい」と。

もちろん私は断ったが、問題は席決めことではない。その子どもにはチックもあったし、
軽いが吃音(どもり)もあった。神経質な家庭環境が原因だが、「なぜ友だちがいないか」
ということのほうこそ、問題ではないのか。その親がすべきことは、抗議ではなく、その
相談だ。

話はそれたが、自分であって自分である部分はともかくも、問題は自分であって自分でな
い部分だ。ほとんどの人は、その自分であって自分でない部分に気がつくことがないまま、
それに振り回される。よい例が育児拒否であり、虐待だ。

このタイプの親たちは、なぜそういうことをするかということに迷いを抱きながらも、も
っと大きな「裏の力」に操られてしまう。あるいは心のどこかで「してはいけない」と思
いつつ、それにブレーキをかけることができない。「自分であって自分でない部分」のこと
を、「心のゆがみ」というが、そのゆがみに動かされてしまう。ひがむ、いじける、ひねく
れる、すねる、すさむ、つっぱる、ふてくされる、こもる、ぐずるなど。自分の中にこう
したゆがみを感じたら、それは自分であって自分でない部分とみてよい。

それに気づくことが、自分を知る第一歩である。まずいのは、そういう自分に気づくこと
なく、いつまでも自分でない自分に振り回されることである。そしていつも同じ失敗を繰
り返すことである。

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 おとなですら、自分のことを知るのはむずかしい。いわんや、子どもをやということに
なります。ですからUYさんが、お子さんに向かって、「静かにしなさい」「落ち着きなさ
い」と言っても、子どもにその自覚がない以上、子どもの立場からしたら、どうしようも
ないのです。

 意識には、大きく分けて(1)潜在意識と、(2)自意識(自己意識)があります※。潜
在意識というのは、意識できない世界のことです。自意識というのは、自分で自覚できる
意識のことです。いろいろな説がありますが、教育的には、小学3、4年生を境に、急速
にこの自意識が育ってきます。つまり自分を客観的に見ることができるようになると同時
に、その自分を、自分でコントロールすることができるようになるわけです。

 幼児期にいろいろな問題ある子どもでも、この自意識をうまく利用すると、それを子ど
も自らの意識で、なおすことができます。言いかえると、それ以前の子どもには、その自
意識を期待しても、無理です。たとえば「静かにしなさい」と親がいくら言っても、子ど
も自身は、自分ではそれがわからないのだから、どうしようもありません。UYさんのケ
ースを順に考えてみましょう。

●小さい頃から動作の一つ一つが乱暴で、よくグズリ、キーキー興奮しては些細な事で泣く
子でした。
●それは今でも続いており、集中が長く続かず、こだわりも他の子供よりも深い気がします。
●話も目を見て心を落ち着けてゆっくり会話をする事が出来ません。
●真剣な話をしながら足の先を神経質に動かしたり、手を振ったりして、とても聞いている
態度には見えません。
●走りまわるほどの多動ではありませんが、落ち着いて、じっとしていることが出来ないよ
うです。
●そのせいか、話し言葉も5歳にしては表現力がないと思われます。

 これらの問題点を指摘しても、当然のことですが、満5歳の子どもに、理解できるはず
もありません。こういうケースで。「キーキー興奮してはだめ」「こだわっては、だめ」「落
ち着いて会話しなさい」「じっとしていなさい」「しっかりと言葉を話しなさい」と言った
ところで、ムダというものです。

たとえば細かい多動性について、最近では、脳の微細障害説、機能障害説、右脳乱舞説、
ホルモン変調説、脳の仰天説、セロトニン過剰分泌説など、ざっと思い浮かんだものだけ
でも、いろいろあります。

されにさらに環境的な要因、たとえば下の子が生まれたことによる、赤ちゃんがえり、欲
求不満、かんしゃく発作などもからんでいるかもしれません。またUYさんのメールによ
ると、かなり神経質な子育てが日常化していたようで、それによる過干渉、過関心、心配
先行型の子育てなども影響しているかもしれません。こうして考え出したら、それこそ数
かぎりなく、話が出てきてしまいます。

 では、どうするか? 原因はどうであれ、今の症状がどうであれ、今の段階では、「なお
そう」とか、「あれが問題」「これが問題」と考えるのではなく、あくまでも幼児期によく
見られる一過性の問題ととらえ、あまり深刻にならないようにしたらよいと思います。

むしろ問題は、そのことではなく、この時期、親が子どものある部分の問題を、拡大視す
ることによって、子どものほかのよい面をつぶしてしまうことです。とくに「あれがダメ」
「これがダメ」という指導が日常化しますと、子どもは、自信をなくしてしまいます。生
きザマそのものが、マイナス型になることもあります。

 私も幼児を35年もみてきました。若いころは、こうした問題のある子どもを、何とか
なおしてやろうと、四苦八苦したものです。しかしそうして苦労したところで、意味はな
いのですね。子どもというのは、時期がくれば、何ごともなかったかのように、自然にな
おっていく。

UYさんのお子さんについても、お子さんの自意識が育ってくる、小学3、4年生を境に、
症状は急速に収まってくるものと思われます。自分で判断して、自分の言動をコントロー
ルするようになるからです。「こういうことをすれば、みんなに嫌われる」「みんなに迷惑
をかける」、あるいは「もっとかっこよくしたい」「みんなに認められたい」と。

 ですから、ここはあせらず、言うべきことは言いながらも、今の状態を今以上悪くしな
いことだけを考えながら、その時期を待たれたらどうでしょうか。すでにUYさんは、U
Yさんができることを、すべてなさっておられます。母親としては、満点です。どうか自
信をもってください。私のHPを読んでくださったということだけでも、UYさんは、す
ばらしい母親です。(保証します!)

ただもう一つ注意してみたらよいと思うのは、たとえばテレビやテレビゲームに夢中にな
っているようなら、少し遠ざけたほうがよいと思います。このメールの終わりに、私が最
近書いた原稿(中日新聞発表済み)を、張りつけておきます。どうか参考にしてください。

 で、今度はUYさん自身へのアドバイスですが、どうか自分を責めないでください。「過
関心ではないか?」「過干渉ではないか?」と。

 そういうふうに悩むこと自体、すでにUYさんは、過関心ママでも、過干渉ママでもあ
りません。この問題だけは、それに気づくだけで、すでにほとんど解決したとみます。ほ
とんどの人は、それに気づかないまま、むしろ「私はふつうだ」と思い込んで、一方で、
過関心や過干渉を繰りかえします。UYさんにあえていうなら、子育てに疲れて、やや育
児ノイローゼ気味なのかもしれません。ご主人の協力は得られませんか? 少し子育てを
分担してもらったほうがよいかもしれません。

 最後に「そしてテーブルの上でオセロなどのゲーム中に、意味も無く飛び上がったりし
てテーブルをゆらしてゲームを台無しにしたりする(無意識にやってしまうようです)よ
うな乱雑な動作はどのようにすれば良いのか、深く悩んでいます。『静かに落ち着いて、意
識を集中させて動く』ことが出来ないのはやはり干渉のしすぎだったのでしょうか」とい
う部分についてですが、こう考えてみてください。

 私の経験では、症状的には、小学1年生ぐらいをピークにして、そのあと急速に収まっ
ていきます。そういう点では、これから先、体力がつき、行動半径も広くなってきますか
ら、見た目には、症状ははげしくなるかもしれません。UYさんが悩まれるお気持ちはよ
くわかりますが、一方で、UYさんの力ではどうにもならない部分の問題であることも事
実です。

ですから、愛情の糸だけは切らないようにして、言うべきことは言い、あとはあきらめま
す。コツは、完ぺきな子どもを求めないこと。満点の子どもを求めないこと。ここで愛情
の糸を切らないというのは、子どもの側から見て、「切られた」と思わせいないことです。

それを感じると、今度は、子どもの心そのものが、ゆがんでしまいます。が、それでも暴
れたら……。私のばあいは、教室の生徒がそういう症状を見せたら、抱き込んでしまいま
す。叱ったり、威圧感を与えたり、あるいは恐怖心を与えてはいけません。あくまでも愛
情を基本に指導します。それだけを忘れなければ、あとは何をしてもよいのです。あまり
神経質にならず、気楽に構えてください。

 約束します。UYさんの問題は、お子さんが小学3、4年生になるころには、消えてい
ます。ウソだと思うなら、このメールをコピーして、アルバムか何かにはさんでおいてく
ださい。そして、四、五年後に読み返してみてください。「林の言うとおりだった」と、そ
のときわかってくださると確信しています。もっとも、それまでの間に、いろいろあるで
しょうが、そこは、クレヨンしんちゃんの母親(みさえさん)の心意気でがんばってくだ
さい。コミックにVOL1~10くらいを一度、読まれるといいですよ。テレビのアニメ
は、コミックにくらべると、作為的です。

 また何かあればメールをください。なおこのメールは、小生のマガジンの2-25号に
掲載しますが、どうかお許しください。転載の許可など、お願いします。ご都合の悪い点
があれば、至急、お知らせください。
(030217)

※ ……これに対して、「自己意識」「感覚運動的意識」「生物的意識」の三つに分けて考え
る考え方もある。「感覚的運動意識」というのは、見たり聞いたりする意識のこと。「生物
的意識」というのは、生物としての意識をいう。いわゆる「気を失う」というのは、生物
的意識がなくなった状態をいう。このうち自己意識があるのは、人間だけと言われている。
この自己意識は、四歳くらいから芽生え始め、三〇歳くらいで完成するといわれている(静
岡大学・郷式徹助教授「ファミリス」03・3月号)。

++++++++++++++++++++++++++はやし浩司

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