最前線の子育て論byはやし浩司(2)

子育て最前線で活躍する、お父さん、お母さんのためのBLOG

(2)

2010-08-09 11:45:24 | 日記


●生的エネルギー

 もっともわかりやすい意識に、たとえば「性欲」がある。
わかりやすいから、あえて説明するまでもない。
つまりそれがあるから、人間は種族を後世に残すことができる。

 「性的エネルギー」イコール、「生的エネルギー」。
「生的エネルギー」イコール、「性的エネルギー」。
人間にかぎらず、あらゆる生物について、なぜここに生きているかといえば、
種族を後世に残ることに集約される。

 もろもろの人間が見せる行為は、すべてそのバリエーションに過ぎない。
女性が化粧やファッションに夢中になるのも、男性がスポーツに夢中になるのも、
すべてそのバリエーションに過ぎない。
私たちはそのバリエーションの中で、操られているだけ。
……というのは、言い過ぎかもしれない。
しかしそう考えると、私たちは自分の「意思」の実態を正確にとらえることができる。

●理性の力 

 もし「私」があるとするなら、「私」の中から、私を操るエネルギーを取り除いたもの
ということになる。
そのひとつのヒントが、「人格」ということになる。
(心理学的というよりは、たぶんに文学的なとらえかただが……。)

 人格……つまりその人の人格は、人格論(EQ論)によって説明される。
いかに利他的であるか、いかに共鳴性があるか(サロベイ)、など。
それには当然、性格的な一貫性、情緒の安定性なども含まれる。
さらに道徳論の立場から、視野の広さ、公平性なども含まれる(マズロー)。

 つまりこれがタマネギの「芯」の部分ということになる。
そしてそれこそが、まさに「私」ということになる。

●真・善・美

 が、「私」の追求はむずかしい。
それ自体を追求しようとしても、第一、得体がつかめない。
もともと得体の知れないものだから、当然、そうなる。
そこで古今の哲学者たちは、こぞって、「真・善・美」の追求をあげた。
その結果として、もっと正確には、副次的に、「私」を追求する。

 偉大な科学者、偉大な宗教家、あるいは偉大な芸術家には、神々しいほどまでの
「人格」を感ずる。
その人格が、その人の「私」ということになる。
(ただしスポーツマンには、私は最近疑問を感ずるようになってきた。
日本の相撲界が、その一例ということになる。)

 つまり「私」を知るということは、それほどまでにむずかしいということ。
その前の段階として、「私」を創りあげるのは、それほどまでにむずかしいということ。
私(はやし浩司)も含めて、「これが私」と思っている部分は、タマネギの皮の、
その表面的な部分に過ぎない。

だから北海道の「私」も、沖縄の「私」も、みな、同じ。
同じようなことをしている。
日本の「私」も、アメリカの「私」も、みな、同じ。
同じようなことをしている。
スズメはスズメ、カラスはカラス。
それぞれちがった行動をしているが、全体としてみると、ある一定のワクの中で、
蠢(うごめ)いているだけ。

 それを抜け出たところに、「私」がある。

(はやし浩司 家庭教育 育児 教育評論 幼児教育 子育て Hiroshi Hayashi 林浩司 
BW はやし浩司 私論 私とは タマネギの皮 「私」論)

(参考)

ピーター・サロヴェイ(アメリカ・イエール大学心理学部教授)の説くEQ論では、
主に、つぎの3点を重視する。

(1)自己管理能力
(2)良好な対人関係
(3)他者との良好な共感性

 一般的には、(1)自己管理能力が低く、(2)他者との良好な人間関係が築けず、(3)
他者との共感性が低い人のことを、「自己中心的な人」という。

 わかりやすく言えば、より自己中心的な人を、人格の完成度の低い人という。
反対に、より利他的な人を、人格の完成度の高い人という。
自己中心性が肥大化した人のことを、「自己愛者」という。


Hiroshi Hayashi+++++++July. 2010++++++はやし浩司


【3】(近ごろ、あれこれ)□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□

●擬似ボケ体験(認知症体験)

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今日、2つの擬似ボケ体験をした。

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●小学生でもボケ症状?

 A子さん(6年生)は、たいへん聡明な女児である。
機転も利くし、反応も速い。
……というより、抜群に頭がよい。
もちろん学校での成績もよい。
そのA子さんと、2週間前に、こんな会話をした。

 私が「夏休みにどこかへ合宿に行こうか?」と声をかけると、すかさずこう言った。
「先生、そんなこと言って、本当は女湯をのぞきに来るんでしょ!」と。

 今どきの子どもたちは、とんでもないことを考える。
「バカめ。お前の何を見るんだ! それにもちろん父母、同伴だ」と言い返すと、
「じゃあ、お母さんの裸をのぞくんでしょ」と。

 で、この話はそのまま終わった。
近くでワイフがこの会話を聞いていた。
いっしょに笑った。

●2週間後

 それからちょうど2週間後。
今日。
またA子さんと会話した。

私「あのね、君ね、この前合宿で、ぼくが女湯をのぞくという話をしたよね」
A「・・・しないわよ。そんな話・・・」
私「ぼくが合宿しようかと言ったときのことだよ。君は、ぼくが女湯をのぞくと
言ったよ」
A「先生、どうかしたんじゃない? 私、そんな話、してないよオ」
私「したって・・・。ぼくは聞いたよ」
A「してないよ。ねえ、B君」と。

 となりにいたB君も、私たちの会話を聞いていたはず。
それで今度はB君に、「聞いただろ?」と声をかけると、B君まで、「知らない」と。

 子どもでも、ボケることがあるんだろうかと、私は考えた。
が、A子さんもB君も、学校でも1、2を争うほど頭がよい。
何度もやりあっているうちに、私のほうが自信がなくなってきた。

A「先生、私、そんな話、してないわよ。先生、頭がボケたんじゃない?」
私「そうかなあ・・・」
A「そうよ、きっとボケたのよ」
私「……?」と。

私はそのまま押し黙ってしまった。
ボケを疑似体験した。
そんな気分になった。

●「オイスノカドッチョ」

 同じ日、幼児教室で、1人の子ども(年中児、4歳)が、こう言った。
私が、「君たちは、赤ちゃんのとき、ママのおっぱいを飲んでいたのを、覚えている?」と
聞いたときのこと。
「ぼくは、オイスノカドッチョを飲んでいた」と。

私「何、そのオイスノ・・・」
子「オイスノカドッチョだよ・・・」
私「ママのおっぱいを飲んでいたんだろ?」
子「ううん、オイスノカドッチョだよ」
私「・・・だから、そのう、オイスノカドッチョって何?」と。

 私は何かの聞き間違いかと思った。
「お牛のオカド」とも聞こえた。
新発売になった飲み物かもしれない。
あるいは乳幼児専用の飲み物かもしれない。
そこで、隣の席に座っていた女の子(年長児5歳)に聞いてみた。

私「あなた、そのオイスノカドッチョって知っている?」
女「うん、知っているよ」
私「何、それ?」
女「オイスノカドッチョだよ」
私「だから……、それって、おいしいの?」
女「おいしいよ」
 
 それを聞いて、ほかの子どもたちまでみな、「おいしいよ」「おいしいよ」と。
私はますますわけがわからなくなってしまった。
私だけが、ひとり取り残されたかのような疎外感を覚えた。
それだけではない。
自分の脳みそを、反対に疑いだしてしまった。
「私の脳みそは、どうかなってしまった」と。

●謎解き

 先の話は、たまたまワイフが横で聞いていた。
A子さんは、たしかに「のぞき」の話をした。
ワイフがあとで、「私も聞いた」と言ってくれた。
が、もしワイフがその会話を聞いていなかったら、私はむしろ自分の脳みそのほうを
疑っていただろう。

 また「オイスノカドッチョ」というのは、「椅子の角」ということがわかった。
レッスンが終わったあと、迎えに来た母親に聞いた。
「お子さんが、『ぼくは、オイスノカドッチョを飲んでいた』と言いましたが、その「オイ
スノカドッチョ」というのは何ですか?」と。

 すると母親は笑いながら、こう教えてくれた。

 「ああ、それですか。それはソファの角のことです。妹におっぱいをくれてやっている
とき、C男(=その子ども)はいつも、ソファの角をチューチューと吸っていました。
その角のことを、『お椅子の角』と言っていたのです」と。

 となると、あのとき「うん、知っているよ」と言ったあの女の子は、何だったのか。
ほかの子どもたちもみな、「おいしい」と言ったはず。
私がからかわれたのか。
いや、そんなことはない。
みな、真顔だった。

 「たぶん、子どもたちはそれぞれに別のものを想像し、勝手に、『おいしい』と
言ったのだろう」……というのが、ワイフと私の結論ということになった。

 ボケの疑似体験・・・つまりこのところ、自分の脳みそを疑うようなことがよく起こる。
若いころなら、こういう迷いはなかったはず。
が、今は、むしろ自分の脳みそのほうを疑ってしまう。
それだけ自信がなくなってきたということか。

 やがてこういう体験がつづくようになり、本当にボケてしまうのかもしれない。
ゾーッ!

(付記)
 「オイスノカドッチョ」の話をした様子は、YOUTUBEに、動画として
そのまま録画してあります。
興味のある人は、「はやし浩司のHP」→「BW公開教室」→「2010年7月9日」
へと進んでみてほしい。
子どもたちとの会話を楽しんでいただけます。


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