最前線の子育て論byはやし浩司(2)

子育て最前線で活躍する、お父さん、お母さんのためのBLOG

●9月9日マガジン(1)

2009-09-09 06:38:25 | 日記
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子育て最前線の育児論byはやし浩司   09年 9月 9日
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【1】(子育てのこと)□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□

●手の内(Revealing the Trick)

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子どもを見れば、家庭環境がわかる。
親子関係もわかる。
ついでに、その親と、親の親(子どもから見れば、祖父母)
との関係もわかる。
その親が、どのような環境で育ったかもわかる。

私がそれを指摘すると、みな、私が超能力か何かを
使ったかのように驚く。
しかし手の内を明かせば、何でもない。

その手の内……。
手品で言えば、種明かし。

++++++++++++++++++

(1)子育てがギクシャクしている

 その親の子育てが、どこかギクシャクしている。
気負い、戸惑い、迷い、心配、不安など。
そのため話を聞いていても、どうもすっきりしない。
 そう感じたときは、その親と、親の親(=子どもの祖父母)との関係を疑ってみる。
たいてい、その親自身が、不幸にして不幸な家庭に育った人とみてよい。
しっかりとした(親像)が、脳の中にインプットされていない。

 ふつう母親は男児の子育てで、戸惑う。
父親は女児の子育てで、戸惑う。
それにも一定の幅があるが、その幅を超えて、戸惑いが大きいときは、こう考える。

 男児の子育てに大きく戸惑う母親……その母親と、母親の父親の関係が不全であった
とみる。
 女児の子育てに大きく戸惑う母親……その母親と、母親の母親の関係が不全であった
とみる。

 子どものころから、家庭騒動、育児拒否、冷淡、無視などが、背景にあったと
考えてよい。

(2)子どもの様子

 子どもの様子から、その子どもの置かれた家庭環境がわかる。
子どもに伸びやかさがない……過干渉、過関心、神経質な子育てが背景にあるとみる。
子どもが反対に粗放化している……威圧的な過干渉、権威主義的な子育て観をもった
親とみる。
その親自身も、そうした家庭環境で育ったとみてよい。
子育ては、世代連鎖しやすい。
 妙に愛想がよいとか、反対に拒否的である……愛情飢餓の状態にあるとみてよい。
家庭が家庭として機能していない。
つっぱり、いじけ、ひがみ、ぐずりなどがあれば、かなり心がゆがんでいるとみる。
やはり愛情飢餓が背景にあるとみてよい。

 ……というような話は、いわゆる(カン)のようなもので、親と話していると、
そのカンが、働く。
ビビッと働く。
そしてそれをきっかけに、子どもの置かれた環境や、家庭環境、さらにはその親の
生い立ちまで、わかる。

 しかし誤解がないように言っておきたい。

 どんな人でも、(親でも、子どもでも)、みな、問題をかかえている。
問題のない子どもはいない。
親にしても、心豊かな家庭で、何一つ不自由なく育てられた人というのは少ない。
みな、多かれ少なかれ、問題をかかえている。
そこで大切なことは、そういう問題があることが問題ではなく、そういう問題が
あることに気づかず、同じ失敗を繰り返すことが問題であると考えること。

 子どもは家族の(代表)にすぎない。
もう少し深く言えば、家族の過去の(代表)にすぎない。
あなたという親の過去、そして子どもが生まれ育っている(環境)の、その(結果)
でしかない。
まず、それに気がつくこと。
謙虚に、自分自身の姿を見ること。

 それに気がつけば、あとは時間が解決してくれる。
5年、10年の時間はかかるかもしれないが、時間が解決してくれる。
まずいのは、子どもに何か問題を発見したとき、子どもの方ばかりを見ること。
子どもの方ばかり見て、「子どもを直そう」とか、「子どもを何とかしよう」と考えること。

 しかし本当の問題は、あなた自身のほうにある。
身勝手な親となると、親の過干渉で、さんざん子どもを委縮させておきながら、
「どうしてうちの子は、ハキがないのでしょう」とか言う。

 「手の内」というタイトルで書いたが、あなた自身を知るためのひとつの方法として、
このエッセーを利用してほしい。


Hiroshi Hayashi++++++++AUG.09+++++++++はやし浩司

●子どもの世界(Catharsis Effect)

+++++++++++++++++

小学4年生から、保健体育の時間に
性教育が始まる。

それについて、A子さん(小4)が、
こう言った。
「気味が、悪かった」と。

何でも教科書の最後のところに、男と女の
裸の絵が載っているという。
かなりリアルな絵らしい。

A子「私、あれを見て、ギャーッと声を
あげちゃったア!」
私 「そんな絵くらいでびっくりしたら、
これから先、お父さんやお母さんと、
いっしょにお風呂に入れなくなるよ」
A子「でも、あの絵は、気味が悪かった……」

私 「どうして?」
A子「だってさあ、男のあれ(チxチx)が
さア、ぶらんと下に垂れさがっているのよ……」
私 「ハア~?」
A子「あれってさア、あんなふうには、
なってないヨ」
私 「へえ~エ?」

A子「前にまっすぐになっているよ」
私 「垂れ下がってないの?」
A子「そう、前にまっすぐになっているよ」
私 「そんなことないよ」
A子「……。パパのは、垂れ下がっているけどね」と。

A子さんには、小6の兄がいる。
風呂へは、いつも一緒に入っているという。
いろいろ頭の中で、おかしなことを想像した。

++++++++++++++++++++

●感受性訓練法

 5~6人のクラスで、そのままにしておくと、子どもたちは勝手な会話を
し始める。
ふだんは制止するが、ときには、そのままにしておく。
それによって子どもたちの本音を知ることができる。
が、それだけではない。
言いたいことを、そのまま言わせることは、大切なこと。
それによって、よりよい人間関係を築くことができる。
たとえば心理学の世界には、「感受性訓練法」というのがある。
「ラボラトリー・トレーニング」とも呼ばれている。

 これは体験者を一室に隔離して、ありのままの感情を、さらけ出させるという方法。
それを体験者の状態に合わせて、数時間とか数日間、つづける。
やがてカタルシス効果が現れて、体験者は、大声で泣きわめいたり、怒ったりする。
不平不満をぶつけたり、ときに暴れたりする。
が、それが一巡すると、体験者は、やがて心を抑圧していた殻(から)から解放され、
感情をストレートに表現できるようになる。

 この訓練を受けると、感受性が豊かになり、他人に対して、深い思いやりが
生まれたり、相手の悲しみや苦しみが、よりよく理解できるようになるという。
が、似たような経験を、実は私は教育の場ではよくする。

 私はときどき、子どもたち(幼稚園児)に、こう言う。
「君たちは、ママのおっぱいが好きか?」と。
すると子どもたちは、最初は、はにかみながら、「嫌いだよ~オ」などと答えたりする。

 そこで私は、語気を強めて、こう言う。
「ウソをつくな!」「好きだったら、好きと言え!」「自分にウソをつくのは
悪いことだ!」と。
まじめな顔をして、叱る。
するとやがて子どもたちは、「好きだけどオ~」とか言うようになる。

 が、何もおっぱいの話にかぎらない。
ときに子どもたちをじらしながら、「見たかったら、見たいと言え!」と促したりする。
(この方法は、私がレッスン中によく使う。「BW公開教室」(私のHPより)
でも紹介しているので、興味のある人は見てほしい。)

 つまりこうして内にたまった(思い)を、一度、外に吐き出させる。
大声で言えるようにする。
感情を、そのまま表現させる。
言うなれば、これもカタルシス効果のひとつということか。
この方法により、一義的には、(性)に対して暗いイメージをもたせることを
防ぐことができる。
が、それ以上に、子どもの心をまっすぐにすることができる。

その結果として、子どもをして、かつ感受性豊かな子どもにすることができる。
「感受性が豊か」ということは、それだけ「他人の心に敏感に反応できること」を
いう。
 
反対に心がゆがんでくると、心(=情意)と表情が、一致しなくなってくる。
ばあいによっては、遊離し、いわゆる(何を考えているかわからない子ども)になる。

 むずかしい話はさておき、親子の間でも、夫婦の間でも、また友人との間でも、
たがいに言いたいことを言うというのは、人間関係の基本。
それなくして、良好な人間関係は育たない。

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(付記)(カタルシス効果について、以前、書いた原稿です)

●母親を嫌う子ども

 A君(小2男児)は、いつも母親の悪口を言う。「ぼくのママは、すぐ怒る」「100点
でないと、すぐたたく」「鬼ババ」と。このところ、ずっと、それが気になっていた。

 それをひとり言のように、ずっと繰りかえす。

 が、私の知っているA君の母親は、おだやかで、やさしい人だ。決して、仮面をかぶっ
ているようなタイプの人ではない。

 私はA君の様子を見ながら、欲求不満がその背景にあることを知った。私にも経験があ
る。

 私は小学5年生くらいのときに、好きな女の子ができた。静かで、やさしい女の子だっ
た。しかしいくら私がモーションをかけても、私には、振り向きもしてくれなかった。で、
ある日行動に出た。

 その女の子が何かのことで、席をはずしたとき、私はその女の子の机からノートを引き
出し、ぐいぐいと、鉛筆で、落書きをしてしまった。その女の子は、いつもノートの使い
方がじょうずだと、先生にほめられていた。

 そのあとのことは、よく覚えている。その女の子は、そのノートを見ながら、シクシク
と泣いていた。

 子どもというのは、ときとして、自分の思っていることと正反対の行動に出ることがあ
る。概して言えば、それだけ短気でわがままということになる。

 で、A君の母親がA君を迎えにきたとき、私はA君をぐいともちあげて、A君の母親に
抱かせた。

 最初、A君は、「ママなんか、嫌い」「鬼ババ」「クソ野郎」と、罵声をあびせかけて、そ
れに抵抗した。が、私はA君を背中からおさえつけて、そのままにした。

 するとA君は、そのまま、大粒の涙をポロポロとこびしながら、泣き始めた。母親の涙
を見たからではなかったか。

私「A君、好きだったら、好きと言え。『ママ、大好き』と言え」
A「嫌いだよ、こんなヤツ」 
私「ウソつくな。お前は、ママが好きなんだ。どうしてウソをつく」
A「……」
私「好きだったら、そう言え。はっきり、そう言え」と。

 しばらくおかしな押し問答がつづいた。が、突然、堰(せき)を切って水が流れ出すよ
うに、A君が、大泣きをしながら、「ママ、好きだよオ」と言いだした。母親は、母親で、
「わかっているのよ」「わかっているのよ」と、A君を抱きしめた。

 何かの大きなわだかまりが、A君にあったのだろう。そのわだかまりが、A君の心をふ
さいでいた。が、こうして自分の心を、すなおに表現することによって、そのわだかまり
を取りのぞくことができる。カタルシス効果というのである。

 A君は、もうそのころになると、私が背中を押さえていなくても、そのまま母親に抱か
れていた。

A「ママ、いっしょに、お風呂に入ろうね」
母「いつも、いっしょに、入っているでしょう」と。

 A君は、いつものやさしいA君にもどっていた。もちろん私には、その(わだかまり)
が何であったかはわからない。子どもの心は、私たちが想像する以上に複雑だ。それにこ
の時期の子どもは、こうした変化を、毎日のように見せる。

 A君と母親を教室の外に見送ったあと、心の中が暖まっているのを感じた。そして私は
どういうわけか、あのノートに落書きをしてしまった女の子のことを思い出していた。

 名前を、アイミヤさんと言った。聞くところによると、G県のS市で、今でも元気に暮
らしているということだ。ごめんなさい!

++++++++++++++++

自己開示(2)

 自分をさらけ出すことを、自己開示という。そしてそれが極限にまで達したのを、「カタ
ルシス(除反応)」※という。心を最大限、開放させることにより、心理的、精神的負担を
軽減させることをいう。

 他人との信頼関係をうまく結べない人は、まず自己開示をしてみるとよい、あなたが妻
であれば、夫や子どもに対して。あなたが夫であれば、妻や子どもに対して。家族には、
そういう機能がある……というより、これは家族の重要な機能の一つと考えてよい。

 方法としては、自分の過去を、あらいざらい、すべて告白するというのがある。悲しか
った思い出、つらかった思い出、恥ずかしかった思い出など。心の中に秘めている思い出
を、すべて吐き出してみる。

 これはたいへん勇気のいることだが、しかし自己開示することによって、あなたは自分
の心を開放することができる。が、それだけではない。自己開示することによって、(1)
相手もあなたに自己開示する。(2)あなたもそれまで気づかなかった自分に気づくことが
できるようになる。

 私はときどき、中学生に、こんな作文を書かせる。

【つぎの文につなげて、作文を書いてください。】

● 私にとって、今まで、一番楽しかったことは、
● 私にとって、今まで、一番悲しかったことは、
● 私にとって、今まで、一番うれしかったことは、
● 私にとって、今まで、一番つらかったことは、
● 私には、人に話せないような思い出が、

ほかにもいろいろあるが、子どもが書く内容は、それほど重要ではない。(また、内容につ
いては、一切、不問にすること。)その子どもがどこまで、具体的に自己開示するかで、た
がいの信頼関係の深さを知ることできる。

つぎに、子ども自身が、仮面をかぶっているかどうか、どこまで自分と向き合っているか
どうか、心の問題をもっているかどうかなどを、知ることができる。「のぞく」という言葉
は、あまり好きではないが、しかし、この方法で、子どもの心の中を、のぞくことができ
る。家庭では、たとえば、子どもに向かって、「あなたにとって、今まで、一番うれしかっ
たことは、どんなこと?」というように聞いてみるとよい。

……と、書いたが、あなた自身はどうかということを、自問してみてほしい。

 あなたが妻なら、夫に話せない話もあるはず。結婚前の男性関係とか、身体的なコンプ
レックスとか、など。子どものころの家庭環境も、それに含まれるかもしれない。もしそ
ういうのがあれば、思い切って、夫に話してみる。

 あなたはそれで、人間関係が壊れると思っているかもしれないが、多少の混乱を経て、
あなたと夫の心の絆(きずな)は、それで太くなるはず。とくに、他人との人間関係がう
まく結べない人、他人と接すると、すぐ神経疲労を起こす人などは、まず、身近な人に対
して自己開示してみるとよい。つまりこうして、自分の心を作り変えていく。

 もっとも注意しなければならないのは、他人への自己開示である。信頼基盤そのものが
ない人に、自己開示するのは、危険なことでもある。そういうときは、相手をより深く理
解するという方法に切りかえる。たとえば……。

 日ごろ、相手が、言いたいと思っていること、知りたいと思っていることを、相手の立
場になって聞く。「この前、あなたはこう言ったけど、その意味がよくわからないから、も
う一度、話してくれない」「あなたの言うことはよくわかるけど、もし私だったら、どうす
るか、いろいろ考えてみたわ」とか。相手をより深く理解しようとしよう姿勢を見せるこ
とで、同時に、自分もまた相手に対して、自己開示することができる。

 前にも書いたが、自己開示をすることは、違いの信頼関係を築く、基盤となる。たがい
にわけのわからない状態で、信頼関係を結ぶことはできない。さあ、あなたも勇気を出し
て、自己開示してみよう。心を解き放ってみよう!
(030707)

※ ……自己開示することで、心理的、精神的負担を軽減することができる。ばあいによっ
ては、症状が焼失することもあるという。これをカタルシス効果という。自己開示には、
そういう作用もある。

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