最前線の子育て論byはやし浩司(2)

子育て最前線で活躍する、お父さん、お母さんのためのBLOG

●敦賀市から岐阜市まで、たったの70キロ!

2011-06-07 11:20:57 | 日記
●岐阜市での放射能測定値(錯覚と誤解)

 岐阜県という県は、3本の川によって、それぞれ独特の文化圏を形成している。

東から木曽川文化圏、長良川文化圏、そして揖斐川文化圏。
横のつながりは、ほとんどない。
ただし岐阜県は、昔から、南側の美濃地方と北側の飛騨地方に別れている。
飛騨地方については、山を越え、東西につながっている。
生活習慣や言葉などは、よく似ている。
昔の人々は、山を越え、それぞれに交流していたにちがいない。

 その岐阜。

 私は今回の原発事故が始まった直後は、こう考えていた。
「もし放射能が浜松まで及んできたら、岐阜へ逃げよう。それでもだめなら石川県の金沢に逃げよう」と。

 しかし福島第一原発のある場所に中心を刺し、コンパスで円を描いてみて驚いた。
浜松も岐阜も金沢も、同一円内にある。
つまり逃げても、無駄。
が、誤解……あるいは錯覚というのは、恐ろしい。
頭の中の「地図」は、そうなっていない。
岐阜や金沢は、福島よりずっと遠いと感ずる。
長い間の地理的誤解が、そういう感覚を形成してしまった。
が、さらに今回、驚いたことがある。

 現在、文科省とは別に、『放射線・原子力教育関係者有志による全国環境放射線モニタリング』というのが、公表されている。
(文科省の公表値は、ほとんどアテにならない。)
http://www.geocities.jp/environmental_radiation/

 それでみると、
静岡県は、このところ平均して、0・045前後の値を推移している。
ところが岐阜県は、0・080前後。
「静岡」の約2倍!

 これはどうしたことか?

 福島第二原発からの風が、静岡より、北側を流れているということか?
が、それにしても、腑に落ちない。
そこでつぎに福井県を調べてみた(同、調査)。
それを見て、理由がわかった。

福井県は、0・90~1・00前後。
つまり原因は、どうやら福井原発にあるらしい?
福井原発から岐阜市まで、たったの70キロ弱(岐阜市ー敦賀市、直線距離)。
岐阜県全体が、100キロ圏内にすっぽりと入ってしまう。

 が、誤解というのは、恐ろしい。
私も岐阜県人だったが、福井原発が、そんなに近いところにあるとは知らなかった。
福井原発についても、岐阜県で反対運動が起きたという話は聞いたことがない。
岐阜からみると、福井は、山の向こうの、さらにそのまた向こうの遠いところ。
「岐阜には関係ない」となる。……となっていた。

 が、これはまさに錯覚!

 いいか、岐阜県の人たちよ。
福井原発は、すぐ目と鼻の先だぞ。
たったの70キロだぞ。
知っていたか!

ちなみに浜岡原発から浜松市まで、40キロ前後。
もし浜岡原発や福井原発で、福島第一原発と同じような事故が起きたら、浜松市はもちろん、岐阜市も、「避難勧告地域」になる。
のんきに構えている方が、おかしい。

 ということで、福井第一原発事故は、地図の見方まで変えた。
今までは、「車で何時間」というような考え方が、主流だった。
が、今は「直線距離」。
山も川も、文化圏もない。
「直線距離」。
またそれでみなければ、意味がない。

で、岐阜県の人たちへ

 岐阜での放射能測定値は、静岡の2倍。
福井原発までの距離は、たったの70キロ。
知っていたか?

●Oー104

2011-06-07 10:17:02 | 日記
【O-104と、77万テラベクレル】(はやし浩司 2011-06-07)

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今朝は6時ごろ、目が覚めた。
が、そのままふとんの中で、あれこれ考えた。
起きあがったのは、7時過ぎ。

庭に出て、鳥の餌をまく。
30分の運動。
汗をぬぐいながら、そのまま書斎へ。

いつもの日課。
まずニュースサイトを読む。

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●6月7日

 今朝は、つぎの2つの数字が気になった。
ひとつは、「Oー104」。
もうひとつは、「77万テラベクレル」。

 【産経新聞より】欧米で腸管出血性大腸菌「O(オー)104」の感染が拡大している。これまでに感染者は13カ国で2150人を超え、ドイツで22人が死亡、スウェーデンでも1人が亡くなった。ロシアが欧州連合(EU)からの生野菜輸入を停止するなど、財政危機に苦しむ欧州に追い打ちをかけている。


 【TBS NEWS-iより】福島第一原発の事故で大気中に放出された放射性物質の量について、原子力安全・保安院は77万テラベクレルだったという新たな推定結果を明らかにしました。これまで公表されていた値のほぼ倍の値です。

●O-104

 あの「Oー157」のときは、日本中が大騒ぎになった。
それが今度は、「Oー104」。

『今回のO104は、1996年に日本で11人が死亡、約9000人が感染したO157との遺伝子交換で変異した種とみられ、毒性も強いとされる』(産経新聞)そうだ。
日本への侵入は、もはや時間の問題。
警戒しよう。

●77万テラベクレル

 もうひとつは、「77万テラベクレル」。
が、77万テラベクレル?

「テラ」は、10の12乗。
つまり「1兆」。
だから「77万テラベクレル」は、77万x1兆=770000x1000000000000=77、0000、0000、0000、0000(0が、16個!)ベクレル。
つまり77京(けい)ベクレル。
これだけの放射能が、3・11大震災直後、11日から16日までに放出されたという。
が、それでもピンとこない。

 そこでチェルノブイリ事故以後の、スウェーデンにおける「地域汚染区分図」を見る。
そこでは、「kベクレル」という数字が使われている。
セシウム137による汚染度だが、もっとも高いところで、120Kベクレル/平方メートルだったとか。
120K=120x1000=120000ベクレル。
それでもその後、スウェーデンでは、がん患者が急増している。
これについて京都大学の研究グループは、こう結論づけている。
「……今後増える分を含めて、その10倍のガンが発生するとするなら、チェルノブイリ事故によって、ヨーロッパ全体に80万人のガンがもたらされる」(「原発事故」(宝島社))と。

 飛散した面積にもよるが、「77万テラベクレル」というのは、相当な量である。
同じく京都大学の研究グループの計算によれば、チェルノブイリでこれまで放出された放射能の量は、1880京ベクレル(同書、P52)ということだそうだ。
福島第一原発では、その約20分の1とはいえ、それが3月16日までに放出されている。
(ただし不幸中の幸いと言うべきか、当時は東風で、大半は海側に流れたとみられている。)

 が、だんだんと、「数字」の意味がわかってきた。
もう一度、整理してみる。

(1)チェルノブイリでは、1880京ベクレルの放射能が放出された。
(2)福島第一原発では、3月16日までの5日間に、77京ベクレルの放射能が漏れた。
(3)1平方メートル当たり、12万ベクレルというのは、スウェーデンでも最高値。そのためガン患者が、ヨーロッパ全体だけでも、80万人もふえた!

 が、もちろんその「77万テラベクレル」で終わったわけではない。
いろいろな対策は講じられつつあるが、現在の今も、3・11日当時と同じか、もしくはさらに悪化している。
つまり放射能は、それ以後も、日常的に漏れつづけている。
その量はいったい、どれだけなのか?
それすらも、現在、よくわかっていない。

 チェルノブイリでは、現在、原発から300キロ圏内まで「高汚染地帯」、600キロ圏内まで「汚染地帯」となっている。
ちなみに福島第一原発から東京まで、約250キロ。
この浜松市まで、約400キロ。
このことから、つぎの2つがいかに重要なことかがわかる。

(1)できるだけ早く、放射性物質の漏えいを食い止める。
(2)原子炉をけっして、爆発させてはならない。とくに3号機に警戒する。3号機は、MOX燃料(プルサーマル)を使用している。
3号機がきわめて不安定な状態になっているのは、そのため。
またプルトニウウムの毒性は、ウランのそれの比ではない。

(「軽水炉にMOX燃料を使うのは、灯油ストーブに、ガソリンを使うようなものだそうだ(同書による)。)

●6月7日

 ということで、6月7日も始まった。
そうそう、昨日、庭のキーウィの木に、ヘビが現われた。
中型のシマヘビ。
ワイフが昼寝をしていて、それを見つけた。

 私は手元にあった殺虫剤をかけた。
顔にもかけた。
が、ヘビのほうは、平然としたもの。
そのまま体を反対側に向けると、スーッと葉の中に消えていった。

教訓1。
ヘビには殺虫剤は、効果なし。

教訓2。
人間はより大型の動物になればなるほど、殺すのをためらう。
つまり小さな動物(虫など)は、平気で殺すことができる。
しかしある一定以上の大きさの動物になると、殺せなくなる。
私のばあい、家ネズミ程度が限度。
それ以上の大きさの動物となると、よほどの殺意を覚えないと、殺せない。
たとえばマムシなど。


Hiroshi Hayashi+++++++June. 2011++++++はやし浩司・林浩司