試合が終わり、しばらく道場に飾らせていただく為、入賞者の皆さんがトロフィーを持ってきてくれています。子ども達(もしかしたら大人も)はみんなトロフィーや盾が大好きです。寄ってきて目を輝かせ眺めています。(純粋でホントかわいいです!)
優勝、入賞することは容易ではなく、不可能ではありませんが、試合に挑戦したからといって、全員が手にすることはなかなか難しいものかもしれません。手にすることが出来た方には何より努力が形となり、報われる思いの象徴かもしれません。
「試合どうだった?」
特に少年部が試合に沢山出場してくれて試合をなかなか見切れなくなってから子ども達に出来る限り尋ねてみるようにしています。
試合直後はただただ泣きじゃくって話すなんて無理な子がほとんどです。報告に来てくれたり、会場ですれ違ったり、道場にあらためて稽古に来たとき等に聞いてみています。
時間がたっても思いが蘇って涙で話が出来ない子、ケロッとしているように見える子、自分にとって高いハードルだった試合に出場し満足気な笑顔を見せる子、自信満々でどうして負けたのかわからないと言い切る子、中には試合展開を軽く分析できる子、そして自分の試合前の練習が足りなかったと反省している子までいます。言葉に出来ない子もいますが、それぞれに何かを感じとってくれているのがわかって感心させられます。
ただ自分が子どもだった頃を思い出してみて、色々な出来事があったとき、たとえば注意されたり、叱られたりしたとき、その行いや事実ではなく、「自分自身」を駄目だと思ってしまったことがありました。誰にも叱られたり、責められたりしなくても自分でそう思い込んでしまったことすらあります。
また親として子どもを叱っていても思いもよらず内容ではなく「子ども自身」を傷つけてしまったな~と反省することも度々あります。
道場で沢山の子どもさんと触れるようになって、子ども達がそんなふうに思ってしまっていないかとても気になってしまいます。
思うようにいかなかったり、もっともっと一生懸命出来るようになったり、頑張ったりすることは見つかったけど・・・
「みんなはだめなんかじゃない!!」
負けてしまって傷ついている子ども達にそう言ってあげたいし、勝った子達には強くなるほどにさらに優しくなって欲しいです。
また頑張って挑戦した試合だからこそ、考え方、捉え方にも大きな影響を与えることがあるかもしれません。言い訳や相手を中傷したり、周りのせいにしたりしない潔さとあきらめないことや自分を支えてくれているものへの感謝などを知るチャンスだと思って話してあげると子ども達の心に入っていきやすいと思います。
試合を観てると自分もまだまだ頑張らなきゃな~って心を揺すられます。
道場に書かれてるトーナメント表の勝敗だけではわからないものが感じられます。時間があったらぜひ観戦に来て欲しいと思います。
試合だけではなく、空手には頑張れば「自分っていいな」って思える瞬間が沢山あると思うので、大人も子どももあきらめず頑張っていきたいです!!
道場は試合に出る方為だけのものではなく、「強くなりたい人」全ての為にある場所です。稽古待ってます。