葡萄舎だより

海峡の街・下関の、葡萄舎の住人・洒人 (しゃじん) が身の周りの些事片々を書き綴ります。
本人は日記のつもりです。

九州の灯台めぐり 1

2006年06月01日 10時06分29秒 | 燈台めぐりノート
photo ; 妙見埼灯台

5月20日に、博多で 「葡萄舎騎士の会」 のワイン会が設定されていた。
通常なら新幹線で往復するところだが、途中に2基の灯台があり、
せっかくだから素通りする手はないな、と思っていた。
かといって、愛車(灯台巡回車)で行けば帰りは飲酒運転になるし‥‥。
優柔不断に、ああだ、巧打を考えていたら、 「2・3日、灯台を回ってきたら?」
こういう場面ではいつも、家人の理解のあるお言葉がいただける、私は果報者なのだ。
観音様に両手を合わせて、灯台めぐりの旅に出た。


5月20日(土)
下関を朝8時30分に出て、関門海峡フェリーで彦島から小倉日明に渡り、
若戸大橋を渡り、若松北海岸を西走したら、岩屋まで、ちょうど1時間。
岩屋のはずれに簡保の保養センターがあり、そのまたはずれに灯台が立っていた。
灯台名は 「妙見埼」 だが、岬の名前は 「遠見ノ鼻」 と呼ばれている。
江戸幕府が黒田藩に命じて 遠見番所を置き、異国船の密貿易を監視させたのが
「遠見ノ鼻」 の名の起こりとされる。
灯台名を代えたのは他との混同を避けたためらしい。
白州灯台 というスター級はあるが、若松海上保安部が管理する海域に灯台は少ない。
陸路たどり着けるのは 妙見埼灯台 くらいのものだ。
ふるさとの灯台めぐりで訪れた 沿岸小型 に属するかわいらしい灯台だが、岬の風景は素晴らしい。
燈台が建てられている露出した岩肌がきれいだ。
私はそれを 森田敏隆氏の写真集で見て、知っていた。
森田氏を真似たアングルを探して、
岬の隣にある、海面すれすれに延びる岩場まで降りてみた。
それらしいアングルはあったが、
口惜しいかな、昨夜までの雨はあがったものの空模様は未だ回復しきっていなかった。
立派な一眼レフを持ちながら、使いこなせない私には、
残念ながら岩肌がきれいな写真は撮れなかった。
それにつけても、
思ったとおりのシャッターチャンスまで待てるプロの写真家が羨ましい。
負け犬の遠吠え、だけど。

妙見埼灯台を訪れれば、博多への途中、次に立ち寄るのは津屋崎鼻灯台 だ。
津屋崎には福岡県立水産高校があり、津屋崎は漁業の町なのだ。
町外れに病院が2つあって、その先に灯台はあるのだが、
国土地理院の地形図に燈台への道は記されていない。
車で進める所まで進んだが、どうも灯台への上り口を通り過ごしたみたいだ。
たまたま父子連れと出会ったので道を教えてもらい、50mほどバックした。
灯台への道は比較的シッカリしている。
妙見埼灯台を立ち去る頃から陽光が射し始め、津屋崎鼻灯台への登りでは汗ばんできた。
もう かれこれ50mは登っただろう、と思い始めて上を見上げると、木の間越しに灯塔が。
照射灯を併設した、こじんまりした灯台だ。
急な崖が海に落ち込んで、その先には瀬が見える。
港に急ぐ漁船が舵をきる場所で、難所だったのだろう。

夕方から始まる博多でのワイン会まで 海ノ中道 と 志賀島で時間をつぶした。
博多湾を形作る海ノ中道と、その先端にある 「金印」 で有名な志賀島には、
地図には載っていなくても、灯台の一つくらいあるだろうと期待したのだが、
防波堤の灯台しかなかった。

ワイン会を終えて、夜は福岡空港の国際線駐車場で1泊。
朝、大宰府I.C. に出るには最高の立地だ。
何よりも、24時間の駐車が1000円、というのが魅力だ。

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