ぶうりんの希望の種まき新聞

絶望的雑感有りの希望的投稿ブログ。
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「人が生きる力」を信じること

2008年04月22日 | 過去の記事
 「ぷらっとほぉむ第5号」2007年11月29日発行 あいさつより

 部屋の窓から見える山の広葉樹が鮮やかに色づいています。
数年前まで目立っていた松枯れは、他の樹々に覆い隠され、山はすっかり蘇っています。松くい虫防除の農薬では、自然の生態系を壊して虫の発生を防ぐことはできても、山を蘇らせることはできませんでした。それに比べ、自然・大地・山そのものが持っている力のすごさを感じずにはいられません。
援助とは、そのものが持っている力を信じ、何が最善なのかそのものとの心からの対話によって生みだす必要があるのだと思います。「樹のお医者さん」という人がいて、枯れかけた樹をみごとに再生するのですが、そのとき、樹に耳を押し当てて、樹の声を聴くのだそうです。どんな声が聴こえるのかわかりませんが、そんなふうに人と関ることができたら素敵だろうなと思います。
 11月は、児童虐待防止推進月間でした。メディアでは、母親からの相談件数が増えたことを、母親からの虐待が増えたかのように報道し、母親の子育て能力が衰えてきていると報道していますが、本当にそうなのでしょうか。こどもステーションの子育てひろばに参加しているお母さんたちを見ていてもそんなことは決して感じません。
 「子育てはこうでなければならない」「母親の役割」「夫婦のあり方はこうであるべきだ」専門家のこんな言葉にこれまでの母親がどれだけ苦しめられ、右往左往させられてきたことか。私たちの子育て支援のあり方も、樹のお医者さんがそっと樹に耳を押し当てるように、その人の力を信じ、声を聴き、そっと寄り添いながら支えあう支援でありたいと思っています。