日本料理の“あえる”という伝統的な調理法は、かなりのバラエティーをもっています。
白和え、胡麻和え、芥子和え、酢味噌和え、木の芽和え、といった代表的なもののほか、雲丹や、イカ墨、梅肉、たらこ、納豆、若い人はマヨネーズなども和えごろもに用いています。
ほんのり狐色にふっくらと炒りあがった胡麻を当たりながら、ふと思い出しました。
若いころ、この和えものが、どうしても母のこしらえるもののようにいかないので、何でだろうと考えたことを覚えています。
調理法が単純であればあるほど、素材の新鮮さがものをいいます。まして、和えものは、野菜や魚介が相手ですからなおさらです。しかし、具材の鮮度の問題ではありませんでした。和えものは具材の食感と和えごろもの風味を食すものです。
観察して気づいたのは、和えるタイミングにありました。
時間が経つと調味料が中までしみこんで、味がぼやけてくるのです。当然食感が変わります。塩を加えている生野菜の場合だと、どんどん水分を滲出させて、しゃきしゃきの食感も、和えごろもの風味も薄れてゆくという寸法だったのです。
つまり、食べる直前に和えるというのが肝心だったわけです。相手の顔をみての、配慮が料理の決め手だったというわけです。
料理の手順で、手があいているからと、早々に拵えておくものではなかった次第でした。「和して同ぜず」調和させても、均一に混ぜ合わせてしまうものではなかったのです。
中華料理の「拌」banとは異なり、「あえる」というやわらかな響きも、「和」という文字も、なかなかに味がある日本語ではあります。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2b/70/3139b29d43d5f24cc9a06c6a042924b3.jpg)
白和え、胡麻和え、芥子和え、酢味噌和え、木の芽和え、といった代表的なもののほか、雲丹や、イカ墨、梅肉、たらこ、納豆、若い人はマヨネーズなども和えごろもに用いています。
ほんのり狐色にふっくらと炒りあがった胡麻を当たりながら、ふと思い出しました。
若いころ、この和えものが、どうしても母のこしらえるもののようにいかないので、何でだろうと考えたことを覚えています。
調理法が単純であればあるほど、素材の新鮮さがものをいいます。まして、和えものは、野菜や魚介が相手ですからなおさらです。しかし、具材の鮮度の問題ではありませんでした。和えものは具材の食感と和えごろもの風味を食すものです。
観察して気づいたのは、和えるタイミングにありました。
時間が経つと調味料が中までしみこんで、味がぼやけてくるのです。当然食感が変わります。塩を加えている生野菜の場合だと、どんどん水分を滲出させて、しゃきしゃきの食感も、和えごろもの風味も薄れてゆくという寸法だったのです。
つまり、食べる直前に和えるというのが肝心だったわけです。相手の顔をみての、配慮が料理の決め手だったというわけです。
料理の手順で、手があいているからと、早々に拵えておくものではなかった次第でした。「和して同ぜず」調和させても、均一に混ぜ合わせてしまうものではなかったのです。
中華料理の「拌」banとは異なり、「あえる」というやわらかな響きも、「和」という文字も、なかなかに味がある日本語ではあります。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2b/70/3139b29d43d5f24cc9a06c6a042924b3.jpg)
温泉旅館の膳にも和え物は少ないし、あってもシンプルな物ですね。
旦那さんが食前酒を飲み始めた頃を確認してから、
やおら、スリバチを取り出す奥様はお優しいですね。優しいと言えば、和え物ほど体に優しいものはありません、万病にもベターなり。
ところが、食べる者はその時の体調で好みに違いが
でてくるし、煮魚・焼き魚・刺身とのバランスもあれば、お吸い物の場合には酢味噌和えも良いが、
お味噌汁の場合は??なんて思考回路をフル稼動しておられる料理長さん、頑張ってください!
音楽鑑賞も、和音が分かって一人前と聞きますが、
当方のような音痴には難解。
あえて和え物などに感慨をもよおしたのも、取り残されてゆくさびしさかもしれません。
2.3日前も、夫の趣味のグループで、若い人たちから「ご一緒に」とのお誘いを喜んで、絶えて久しい忘年会に参加しました。
創作料理と銘打った珍しい手の込んだ美味に、今昔の感しきりでした。
昔なら、「乙な味」とよんだのでしょうが、いまやすべてが乙な味、食したこともない見事に調理された食材を、目を白黒させながら出されるものをすべて平らげました。
一億総グルメ、忘年会は賑やかで、大入りの盛況のようです。
また、煮魚好きの夫と、焼き魚のほうがいい妻との、ささやかな古典的な食卓にもどって、熱燗が合うのを愉しんでいます。
ほうれん草のとも和えです。どうぞ
http://allabout.co.jp/gourmet/washokukotu/closeup/CU20041215A/
boa!さん 写真を、こまやかな視点で、ときに沼の底に潜ってまで愛でて頂きありがとうございます。
新鮮で、鮮やかな赤蕪 シッポがいかしています。
「とも和え」ほうれん草でやったことはありませんでした。夫がお酒が存分に飲めていたころは、玄海灘は烏賊の漁場として有名なところですから、ワタをこそいでのとも和えを、好んで肴にしていましたが、今は・・・・
それより、ご紹介のページで、いつもの揚げだし豆腐の衣に焼き麩を使うアイデア、いただきです。感謝、感謝の感激レシピでした。
行きつけの和食の店の衣もこれだったのですね。
早速試してみます。今夜は酒量がきっと。・・・・