「もののあはれ」の物語

古き世のうたびとたちへ寄せる思いと折に触れての雑感です。

陶三望 作品 その2

2007年05月02日 | 絵とやきもの
 今回は、身辺整理を始めているらしき我が家のあるじの作品です。やがて散逸してしまう前にと写真撮影で、形を残しておくことにしました。

 3年足らずでしたが、岡山は備前での単身赴任中の作品が殆どですが、退職後、弟の窯、陶三望で焼いたものも含まれています。

 一人暮らしのつれづれに、雑念も邪魔も入らない暮らしの日々、地元の陶芸家にロクロの手ほどきを受け、毎晩のように土をあげていたようです。
 引き揚げて帰ったときは、ロクロを初め作陶のための大小の道具、土、夥しい数の「作品」がありました。その後、請われるままに、兄弟、友人にあげて、三十年の間に、今では数も4分の1くらいになっています。

 素人の慰みの作品ですが、徳利を得意としていましたので、今回は酒器の中から選んでUPしました。


<陶三望 作品その2>
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 各作品の寸法 H×W(cm)
 トップ画像 17,2×12,8 画像1 13,8×8,4 画像2 17,2×12,8
  画像3 10,6×9,4  画像4 12,2×6,0×9,8 画像5 5,0×6,8
 画像6 4,4×6,2  画像7 6,0×7,2
          画像1・3・4・6 は陶三望窯

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10 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
備前焼 (milk)
2007-05-03 03:05:16
ご主人様の作品とても素敵ですね。
備前焼の作品、見惚れてしまいます。
備前焼はやはり徳利が一番好きです。・・灰かぶり徳利・・・形も色も綺麗。
「最初の作品」。時に「画像2」の作品、見飽きません。

お酒も美味しく頂けるでしょうね・・・
きっと焼き物にも作った方の気持ちが現れるのでしょうね。
鉄のような色合いなのに暖かな柔らかさが伝わってきて好きです。
良い作品を見せていただき、嬉しいです。

ご主人様も日々元気に成られているようで安心ですね。
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紫蘇色の徳利 (boa!)
2007-05-03 07:43:07
milkさんは、備前焼がお好きでしたね。
お茶道具では、茶碗は、茶筌が傷み易いのですが、なにか、造りたがっていました。あまり使用せず、もっぱら、酒器を、本来のお酒を入れたり、お預け徳利に花を活けたりに使用しています。
ぐいのみも、おつまみいれや、お酒をふんだんに飲んだものは、使い込んでいい色になっています。

勝手な選択でしたが、写真のUPの段階でお得意の肩つきの作品が落ちていました。また機会があればUPします。
紫蘇色の徳利は私も好みです。
私の描く絵と違って、やわらかい造形に今頃気付きました。自己主張のきつい人なのに、どうして作品は穏やかなのでしょう。
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心の世界 ()
2007-05-03 09:51:31
 boa!さんもすてきな方ですが、おだやかな作品から想像をたくましくしています。milkさんに等しく最初と2番目がすきです。 服選びもそうですがこういった渋い味が好きなので。
 
 花器としても眺めています。この微妙な色のハーモニーはどうやって生まれるのでしょう。やはり陶芸家のお心を写しているのでしょう。 しばらく佇んで、また 最初の作品に戻ってきました。
 土から生まれる温かいお心にふれました。   
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バランス (渚一号)
2007-05-03 18:22:11
最初の作品と画像6の2点はバランス抜群、色合い良し。
画像6のグイノミを高級日本茶を飲むのに転用できましょうか?
既に酒の臭いが染み付いていて無理でしょうかね?

テレビのサスペンスドラマではしばしば陶芸の窯元の
描写がありますが、静寂そのものですね。

素敵な奥様と離れて暮らす寂しさを土弄りで癒されていたんでしょうね、ご主人様は。

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予期しない色 (boa !)
2007-05-04 07:26:59
 蛙さんのGolden・Weakは何処へお出かけでしょう。お楽しみのスポットが多くて、選択に迷われておいででしょう。

備前はご存知のように釉薬を掛けない焼き締めですから、窯と火のご機嫌次第です。
火襷のようにある程度の藁を巻く意図を持っても、窯の中の置かれた位置でどうなるか、そこが面白いのでしょうが。

気にいった造形ほど、割れが入ったり、上がりの色がいまひとつだったりのようで残念がっていました。多分、釣り落した魚と同じ思いなのでしょうが。

TOPのお預け徳利は、師匠にこれなら箱に入れてもいいといわれたものです。
花を活けても邪魔しません。秋草を入れています。
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孤独から生まれたもの (boa !)
2007-05-04 07:42:47
渚1号様は、お酒を好まれないようですね。

“玉の杯の底なきがごとし”と兼好は嘆いていますが、飲酒運転の不覚も、その他もろもろの酒に起因する災いもなくていいことです。

玉露でもいれて、飲んでいただくとしますか。酒の匂いなど沁みてはいませんので。
ただ、当地方では、盃でお茶を飲むのは、人気がなくなるとして嫌う風習があります。
でも、お気に召したのは、ぐいのみ、構わないと思います。
私も大振りのぐいのみは、敬遠して、珍味入れなどに使用しています。

口やかましい邪魔者がいないと、伸びやかなものが作れるそうです。
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古窯 (紫草)
2007-05-04 15:55:04
備前焼(伊部焼)などと云われ日本の六古窯の一つですね。
陶芸の世界では「土捏ね三年・轆轤六年・窯だし五年」と云われ、一人前に成るには十年以上の年月が必要とか。私も焼き物が好きで六古窯巡り美術館を覗き美に取り付かれたことが御座います。ご主人様の作品を拝見いたし、長い労苦を重ねて来られた作品が物語っております。備前焼の美しさは(四十代の女性の美しさに在ると言われますが、火だすき、の妖艶な燃える姿を連想させるからでしょう。)

陶芸は(茶の美、柳宗悦)氏が云われる様に作為が無く無の境地に達する時、初めて作品が語ってくれる事でしょう。

追伸 前回の絵三種にコメント無いのですがお忘れになったのでしょうと思いますが、一度ご参照して見て下さい。
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四十代の女性の美 (boa !)
2007-05-04 22:47:03
初めてお聞きしました。今なら50代の女性でしょうか。
火だすきや、灰かぶりの変幻自在の屈折は、若い人や老境の人ではないのは確かですね。

指が曲がって変形していますが、好きな道では苦にもならないとみえます。世界中何処に行っても陶器は作られているので、海外暮らしの間もロクロを手に入れて回していたようです。

今は、土もみも、手だけでは力が足らず、足で踏むことで補っていますが。どんなものになるのでしょう。
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単身赴任と丹心婦人 (R.H)
2007-05-05 11:03:29
 とんでもない。雑念も邪魔も入らないどころか、ひと時たりとも離れ難い人を想って創られたものです。伸びやかで穏やかなのは、彼の人恙無くあれとの想いが自然に滲み出たものでしょう。今の作なら恐らくあの鯉のぼりの雰囲気になるはずです。一見緋鯉を押しのけるかに見える真鯉は実は連れあいに頼りきっている姿です。眼がいいですね。お二人とも若々しく、瀧を登るほどではなくとも、まだまだ先を見つめています。足も使って土を練るときの拍子は八拍子でしょう。ひょっとすると、手を取りあって三拍子かもしれません。清々しいといえば、絵もいいですが虚庵さんの写真からしても、ナニワイバラと同種ではないかと思います。そういう説もあるようです。いずれにしても、野バラに似てシンプルで清楚な雰囲気、いいですね。御両人のお庭にぴったりです。
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ナニワイバラ。感激です。 (boa !)
2007-05-05 14:32:53
RHさま  
感激しています。それなりに検索はしてみたのです。
四季の山野草、画像8418枚の中に、花の色、花弁の数、季節、葉の色と入力して、探しましたが、どこにも見つけることができませんでした。
父祖の代から棲みついているこの薔薇を、”やまとばら”と呼ばれていたのをそのまま受け継いで受け売りしていました。
原種の一つで、和名を「己加女川留」こかめつるという由緒正しいつる薔薇だったとは。

ありがとうございます。早速訂正の記事をUPして、お報せする事にします。
”ナニワイバラ”で検索した画像は紛れもなく、わがやの”やまとばら”でした。

鯉幟、そういわれれば、でんとした肥った緋鯉と、押しのけようとする真鯉、似ていますか。(笑)

どういう風の吹き回しか、また土こねをはじめました。なんでもいいのです。意欲を持って取り組もうとするものがあるだけで、生きる気力が湧いてくるだろうと、気持ちよく付き合っています。3,3,7拍子でおだてることがあっても、手も足も、出しません。口だけは・・・・・

本当にありがとうございました。嫁入りや、養子に出した”やまとばら”の各家々にも、ご挨拶しておきます。
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