「もののあはれ」の物語

古き世のうたびとたちへ寄せる思いと折に触れての雑感です。

二月尽

2009年03月01日 | 絵とやきもの
 少しずつ日常が戻っています。そうでなくても慌しい二月が矢のように飛んでゆきました。

 庭では沈丁花が高い香を放って咲き始めています。今は馬酔木が盛りです。馬酔木は奈良の花と思っています。奈良がこよなく似合います。

 久しぶりに机に向って絵筆をとってみました。一枝を備前の徳利に入れて描いてみましたが、花の愛らしさがでません。

 3月1日、今日がわが家では雛を飾る日です。家中一度に華やいだ気配が漂ってきました。4月3日まで飾っています。



最新の画像もっと見る

6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
馬酔木の森 ()
2009-03-02 15:51:19
boa!さん 絵は心なしか滲んで見えます。
 馬酔木は愛らしくまとまってリズムがあります。備前に映えていますね。やさしい色の花と器。
 
 いろいろ乗り越えられた2月、落ち着いておひな様を迎えられ 少し安心しました。 
28日 馬酔木の下をくぐってきました。ささやきの小径に人影もまばらです。
奈良で馬酔木 (boa !)
2009-03-02 17:36:43
早春の奈良ですか。奈良には馬酔木がよく似合いますね。

順調に回復されたご主人様とのお揃いでの旅は格別な思いがおありだったと思います。

すこしずつ私の”日常”が戻っています。気持ちの切り替えもでき、もう大丈夫です。
いつもやさしいMAILで励ましてくださり、ありがとうございます。

徳利が泣いている (香hill)
2009-03-02 18:34:31
絵を見たら、小さい壷か?と思いました。
文面では徳利とあり、さすが酒豪の揃ったご家庭では小さくて可愛い一合徳利では間に合わないのでしょうね。
何度もお燗に足を運ばねば・・。

深酒で醜態を演じた某大臣宅では当分、
禁酒生活、徳利・お猪口も蔵にしまっておられるでしょうね。
高級な徳利が泣いている。
花いれ (boa !)
2009-03-03 07:30:32
もっぱら花いれに愛用しています。
考えてみると、日用の酒器もぐい飲みで、お猪口もありますが、滅多に登場しませんね。
厚手のぐい飲みが手に馴染むし、中味も冷めなくて、ゆっくり楽しめます。
一輪挿しには徳利が一番入れやすいので。

深酒は決していたしません。術後、酒量がめっきり減ったあるじに合せているうちに、もうお仕舞?と周りにいわれています。
乱れるほど飲んで見たいと思ったことも昔はありましたが、放映される気遣いもないのに、いつもどこかで自制が働くのでしょうね。
あしび (紫草)
2009-03-03 16:35:51
描かれました馬酔木の花は何時もの筆とは異なり寂しげの様子、自分では忘れようと勤めながらも筆を持つ手には悲しさが伝わるのでしょうか哀愁のこもる絵に成りましたね。

磯のうへに生ふる馬酔木を手折らめど見すべき君がありと言はなくに万葉集(巻2-166)

弟は馬酔木の花が好きであった。その馬酔木を手折ろうと思うけれど、それを共に愛でるべき弟はもういない・・・馬酔木の白い可憐な小花と、皇女の白露のような涙が重なっていつそう哀切である。

boa!さん。私も4年前に脳梗塞に襲われましたが今は歩くのに不自由がありますが元気でおります。妹さんも直に元気になりますようお祈り致します。
"花供養” (boa !)
2009-03-04 08:03:24
ご丁寧なMAILをいただいていました。さらに重ねての温かなコメントをありがとうございます。
大伯皇女の静かなだけに余計に深い嘆きの歌、時にこれ以上ない挽歌とありがたくお受けしました。
自分ではもう大丈夫と思っているのですが、年をとっての永訣はやはりどこかで尾を曳いているようです。紫草様のご病気のこと存じませんでした。
いつも前向きに、能や茶道に取り組まれる姿勢にご不自由を感じることはありませんでしたので。
昨日、”花供養”のパンフレットが届きました。ありがとうございました。椿の一枝を馬酔木に替えて活れ、憧れの白洲さんへの供養とします。
おかげさまで妹のほうは少しずつ回復しつつあります。